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心が温かくなる本です『岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。』byほぼ日刊イトイ新聞

2021年09月29日 | 小説レビュー
岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。』byほぼ日刊イトイ新聞

カスタマーレビューが、『5つ星のうち4.7 802 件のグローバル評価』ですってよ!これはスゴい本ですよね。

確かに岩田聡さんという人が語る言葉、発想、その裏付けとなる論理など、「さすが頭の良い人は違うねぇ~」と感心します。

岩田聡さんは、任天堂の代表取締役社長して、ニンテンヂーDSやWiiの開発を先導された人なんですって。

とくに『岩田さんのリーダーシップ』の章では、「ふむふむ、その通り、こういうトップの下で働きたいもんだ」と思いました。

言葉の一つ一つや、宮本さん、糸井重里さんの岩田さんへの愛が、ひしひしと伝わってくる内容です。

組織で働く人も、そうでない人も、ぜひ一度読んでみてくださいね。おススメです。

★★★☆3.5です。

僕にはハマりませんでした『好き好き大好き超愛してる。』舞城 王太郎

2021年09月25日 | 小説レビュー

『好き好き大好き超愛してる。』舞城 王太郎


~愛は祈りだ。僕は祈る。僕の好きな人たちに皆そろって幸せになってほしい。それぞれの願いを叶えてほしい。温かい場所で、あるいは涼しい場所で、とにかく心地よい場所で、それぞれの好きな人たちに囲まれて楽しく暮らしてほしい。最大の幸福が空から皆に降り注ぐといい。「恋愛」と「小説」をめぐる恋愛小説。「BOOK」データベースより


Amazonのカスタマーレビューが、なんと、『5つ星のうち4.4 94 件のグローバル評価』なんですよね。
この評判と、タイトルに惹かれて借りました。

しかし結果は残念でした(^^;)

「好き好き大好き超愛してる」と、「ドリルホールインマイブレイン」の二つの物語が収録されています。

まぁ、感想を書くのもねぇ~・・・。というぐらい読むのに疲れました。

町田康氏と村田沙耶香氏と今村夏子氏の世界観をぐちゃぐちゃに混ぜ合わせて、エログロを織り交ぜて、叩いて伸ばして油の中に漬けたような作品です。

なんとなく舞城氏が伝えたい世界観はわかるんですが、どうしてもハマらなかったです。
これは好みの問題だと思うので、ハマる人にはハマって大絶賛なんでしょうね。

★★☆2.5です。


スラスラと読みやすい『クスノキの番人』by東野圭吾

2021年09月18日 | 小説レビュー

『クスノキの番人』by東野圭吾

 

その木に祈れば、願いが叶うと言われるのはなぜか。「BOOK」データベースより
 
東野圭吾は、『虚ろな十字架』by東野圭吾、以来、一年ぶりですね。相変わらず読ませる文章で、一気に読んでしまいました。
 
また雰囲気は少し違うかもしれませんが、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』のようなファンタジー要素がある作品でした。
 
ある一族が代々守ってきた御神木「クスノキ」を巡って、様々な不思議な現象が起こります。「そんなことあるんかい!」と言ってしまえば元も子もない話で、それを読ませるのが東野圭吾氏の筆力ですね。
 
東野圭吾氏の作品は、ダークなものもあるんですが、今回はとても心が温かくなる良作です。
 
特筆すべき事柄はありませんが、時間がある人、東野圭吾氏のファンなら押さえておきたい作品です。
 
★★★3つです。
 

相変わらず痛快な作風『逆ソクラテス』by伊坂 幸太郎

2021年09月14日 | 小説レビュー

『逆ソクラテス』by伊坂 幸太郎

~逆境にもめげず簡単ではない現実に立ち向かい非日常的な出来事に巻き込まれながらもアンハッピーな展開を乗り越え僕たちは逆転する!無上の短編5編(書き下ろし3編)を収録。「BOOK」データベースより

「一番好きな作家さんは?」と聞かれたら、少し迷いながらも、「伊坂幸太郎氏が3本の指に入るのは間違いないです!」と言いますね。 数えてみたら、伊坂氏の作品だけで、すでに35作読んでますもん 大ファンです。

さて、今回の作品でも、相変わらず人生訓というか、生きていくうえで当たり前に大切にしていかなければならない教訓、名言がたくさん出てきます。

本作は、5つの短編が収められているんですが、どれも繋がっているような?いないような?とても不思議な雰囲気です。主人公は小学生なんですが、これがまたエエ味を出しているんですよね。

僕自身は少数派にはなりたくないですし、できれば皆さんと共感しながら生きていけたらいいと思っています。

ダイバーシティが共通語になり、多様性を認め、「個の特性を生かそう、他人の個性を認めよう」などと声高に叫ばれていますが、日本人は特に多数派の意見に流されそうになりがちだと思いますね。そういう教育システムなんでしょうけどね。

さて、この作品の中で謳われているテーマは、「周りの人や自分自身に対して先入観やレッテルを貼らず、その個性を認め、勇気を持って自分の意見を言おう、一歩を踏み出そう」ということではないでしょうか?

例えば、担任の先生が、難しい問題を出して、優秀な生徒が正解した場合、「さすがは〇〇さんだ」と、その才能を認める発言をすると、みんなが「〇〇さんは賢い優等生」という憧れのような認識を持ちますし、解答できなかった生徒に対して、「やっぱり△△くんはダメだなぁ」と、ダメっぷりを強調すると、「△△くんはダメなやつ」と見下した付き合いになりがちです。

このように、一人の先生やクラスのリーダーが決めた価値観や、その人に対する評価・評判を持って人を判断するのではなく、そう思わないのであれば「僕はそう思わないよ」と、堂々と言える勇気を持とうではないかという話ですね。

夢を早々にあきらめるのも、「どうせ私なんか」という、自分自身に対するマイナスな先入観であきらめてしまっていませんか?もしプロ野球選手から「君は素質があるから一生懸命練習すればプロになれるよ」と言われれば、「やってみようか!」と一念発起するかもしれません。

生きている限り、前に進んでいる限り、何かが変わる可能性は誰しもが持っているはずですし、勝手に自分で自分の限界ラインを決めてあきらめることなく、小さくてもいいので、夢を持って過ごすことが大切なのでしょう。

読後感が清々しく気持ちいい作品でした。

★★★☆3.5です。

 


ミステリーとしても一級品!『暗幕のゲルニカ』by原田 マハ

2021年09月11日 | 小説レビュー

『暗幕のゲルニカ』by原田 マハ 

~ニューヨーク、国連本部。イラク攻撃を宣言する米国務長官の背後から、「ゲルニカ」のタペストリーが消えた。
MoMAのキュレーター八神瑶子はピカソの名画を巡る陰謀に巻き込まれていく。
故国スペイン内戦下に創造した衝撃作に、世紀の画家は何を託したか。
ピカソの恋人で写真家のドラ・マールが生きた過去と、瑶子が生きる現代との交錯の中で辿り着く一つの真実。怒涛のアートサスペンス!「BOOK」データベースより
 
原田マハさんの作品は、どれも面白く、読みやすく、そしてタメになります!
 
そして、今回の『暗幕のゲルニカ』ですよ!ピカソのゲルニカ自体が大変有名な作品であり、ピカソの代表作とも言えるので、この作品自体は知っていましたが、この小説を読んで、ピカソのが制作に傾けた情熱、平和への想いが込められた作品だったんだろうなと思いました。
 
実物は、縦349 cm × 横777 cm ですって!
 
京間と団地間、また江戸間とは若干のサイズの違いはありますが、6畳間の縦が350cmぐらいなんですね。横が250cmとすると、六畳間が3部屋続きである18畳の大広間を想像してください!そんな巨大壁画を約1か月で完成させたんですって!
構図を決めるのには時間がかかったみたいですが、描きだしたら早いんですね
 
いずれにしても、この大作『ゲルニカ』を巡る、国際的なミステリー小説に仕上がっている今回の作品は、最後にはアッと驚く仕掛けが用意してあり、ミステリー作品としても一級品です。
 
ぜひとも楽しんで読んでください。
 
★★★☆3.5です。
 

高槻の名店『ヴァスコ・ダ・ガマ』

2021年09月09日 | グルメ

9月1日から、高槻に異動になりました。

電車で本を読む時間が増えて、楽しく通勤しています。

今日は、昼から京都に戻る予定だったので、高槻駅前の「ヴァスコ・ダ・ガマ』に寄りました!

カツカレーか、月替わりのメニューか迷った挙げ句、ノーマルのビーフカレーに生卵トッピングにしました。

一口目は、「辛いっ!けどあと口は甘い!やっぱり美味しい!」という、大満足な味ででした。

駅前には美味しそうなお店がたくさんあるので、また探索したいですね!

 

 


相変わらず響きますね『君と会えたから・・・ 』by喜多川 泰

2021年09月04日 | 小説レビュー

『君と会えたから・・・ 』by喜多川 泰

 

~誰かの死を哀しいだけで終わらせてはいけない、生きることに振り替えなければ、そう言う想いからこの作品は生まれました。

「あなたは今生きている、だからなんだってできるんだ!」僕は僕の身近にいたある人達からこのメッセージを受け取りました。

そして、一度しかない人生だからこそ、自分らしい最高の一生をおくってほしいという僕なりのメッセージを込めてこの作品を書きました。この作品が少しでも、若い方たちが生き方について考えるきっかけになってくれれば嬉しいです。「著者からのコメント」

 

 

『ソバニイルヨ』『運転者 未来を変える過去からの使者』『手紙屋』、ときて、『君と会えたから・・・ 』

が、四作目になります。

喜多川泰さんの作品は、どれも読みやすく、わかりやすく、どの年代の人が読んでも(特に10代の人がおススメ)心に響く文章ですね。

「時間を大切に」、「あきらめてはいけない」、「自分のことを見守ってくれている人がいる」、など、「そうやなぁ~、わかってるけで出来てへんし、忘れてるよな」と思うことばかりで、色々な事に気づきを与えてくれます。

今作も、「明日、突然死ぬかもわからない人生、だから無駄に過ごしてはいけない」ということをわかりやすく、そして意義深く読ませてくれます。

ストーリー性もあるので、10代の学生諸君にも読みやすいことでしょう。早速、次女(20歳)にも薦めてみました。また感想が聞きたいものです。

★★★3つです。