「心ゆたかな暮らしを」  ~Shu’s Page

小説のレビュー、家族の出来事、趣味の事、スポーツ全般など、日々の出来事をつづりながら、一日一日を心豊かに過ごせれば・・・

評価は高いのですが…『イノセント・デイズ 』by早見 和真

2021年12月30日 | 小説レビュー

『イノセント・デイズ』by早見 和真

~田中幸乃、30歳。元恋人の家に放火して妻と1歳の双子を殺めた罪で、彼女は死刑を宣告された。凶行の背景に何があったのか。産科医、義姉、中学時代の親友、元恋人の友人、刑務官ら彼女の人生に関わった人々の追想から浮かび上がる世論の虚妄、そしてあまりにも哀しい真実。幼なじみの弁護士たちが再審を求めて奔走するが、彼女は…筆舌に尽くせぬ孤独を描き抜いた慟哭の長篇ミステリー。日本推理作家協会賞受賞。「BOOK」データベースより

 

ラストシーンで、映画「ダンサー・イン・ザ・ダーク」が思い起こされました。

とても深い意味のある小説で、考えさせられることも沢山ありますが、もう少しまとめられたら良かったと思います。

主人公『田中幸乃』に関わった色々な方々の視点で語られるんですが、この書き方が良くなかったのかも知れません。

いっそ、第三者的な目線で普通にストーリーを追っていけば読みやすかったかもしれませんし、せっかくの長編ミステリーが、長すぎて面白みに欠けました。

★★★3つですね。


ありえるかもよ(~_~;)『消滅世界』by村田 沙耶香

2021年12月23日 | 小説レビュー

『消滅世界』by村田 沙耶香


~「セックス」も「家族」も、世界から消える。日本の未来を予言する圧倒的衝撃作。「BOOK」データベースより
 
最近の「LGBTQ」に対する世界の流れの中にあって、「家族とは?」、「恋愛とは?」、「結婚とは?」、「子育てとは?」…、などなど、これまで自分自身が植え付けられてきた価値観が大きく揺らぐ中で、村田沙耶香さんの作品には、いつもいつも驚かされつつも、「あと数十年で、こういう世界になってるかも」と思わされます。
 
恋愛して、結婚して、セックスして、子どもが生まれて、二人で育てて、自分の子供が成人して、結婚して、孫が生まれて、家族制度が繋がっていくという世界観の中で生きてきましたが、ここにきて、世の中の価値観が大きく変化する環境の中で、同性婚やセックスレス夫婦、人工授精などが普通に認められつつある社会に、「これから世界はどのようになっていくのか?」と、考えさせられます。
 
そんな中で村田沙耶香さんは、いつも時代を先取りし、「普通」とか「当たり前」とかの殻を突き破って、とんでもない小説を我々に読ませてくれる素敵な作家さんです。
 
是非とも多くの人に村田さんの作品を読んでもらいたいものです。
 
★★★☆3.5です。
 
 
 

小池さんらしいが…、『狂王の庭』by小池 真理子

2021年12月15日 | 小説レビュー

『狂王の庭』by小池 真理子 


~「この庭をあなたに捧げる―。」昭和27年、東京都下国分寺。広大な敷地に、全財産を投じてルートヴィヒ二世さながら華麗でシュールな西洋庭園を造った異端児・青爾。妹の婚約者である彼に惹きつけられる美しい人妻・沓子。没落する華族社会を背景に、虚無と孤独と耽美の極地で、激しく求め合う男と女を描ききった、世紀の恋愛巨編。「BOOK」データベースより

 

小池さんらしく描写が丁寧で美しく、実話のような物語で引き込まれます。

しかしながら、やや冗長な感じで盛り上がりに欠けますし、脇役のキャラクターも「もう一歩」という感じで少し残念でした。

青爾と沓子が惹かれ合いながら深い恋に堕ちていくんですが、お互いに惹かれ合う理由付けが今一つで、そこまで物語に没入できませんでした。

とても長い作品であった分、間延びして楽しめなかったです。

 

★★☆2.5ですね。


転職しました!というか…元鞘というか(^-^;

2021年12月01日 | 仕事

2011年11月3日付のブログ、『人生の第2ステージが始まりました(*^_^*)』に書いている通り、今の仕事に就いてから、ちょうど10年の月日が流れました。

本当に色々な事があった職場で、今となっては笑って話せるようなことばかり、良き上司、同僚、後輩に恵まれ、良い思い出がたくさん出来ました。

それまでの40年、社会人としての20年は、個人商店のような会社で過ごしてきたために、人生の中で初めて、何百人もの人がいる組織で、組織の歯車の一つとして、常に何十人の同僚と共に仕事を進めていくという貴重な経験を積ませていただきました。

特に直属の上司が本当に素晴らしい方で、「組織とは?会社とは?」のような、学校を卒業して、社会に出て、多くの方が経験するであろう、「社会常識」を叩きこまれ、縦&横&斜めの組織の人達と同じ目標に向かって仕事を進めていく大切さを学ばせていただきました。

10月中旬に退職のお願いをさせていただき、11月末日の退職日まで一生懸命勤めさせていただきました。

最後の日には、盛大に送別式を行っていただき、大変有難いプレゼントもいただきました本当に感謝感謝の10年の締めくくりをすることが出来ました。

12月1日から、新しい職場に出勤しているんですが、慣れ親しんだ元の業界といいますか、10年前まで過ごしていた業界に戻ることになりました。

しばらくはリハビリ期間が必要かと思いますが、50歳での前向きな転職をバネとして、さらに充実した心豊かな人生を歩めるように頑張っていきたいと思います