「心ゆたかな暮らしを」  ~Shu’s Page

小説のレビュー、家族の出来事、趣味の事、スポーツ全般など、日々の出来事をつづりながら、一日一日を心豊かに過ごせれば・・・

「生と死」について考えさせられる『その日のまえに』by重松清

2017年06月29日 | 小説レビュー
~僕たちは「その日」に向かって生きてきた―。
昨日までの、そして、明日からも続くはずの毎日を不意に断ち切る家族の死。消えゆく命を前にして、いったい何ができるのだろうか…。
死にゆく妻を静かに見送る父と子らを中心に、それぞれのなかにある生と死、そして日常のなかにある幸せの意味を見つめる連作短編集。「BOOK」データベースより


『流星ワゴン』、『とんび』に続いて、3作目の重松清作品です。僕は大体いつもレビューや先入観なく読み始めるので、短編なのか長編なのかわからず、とりあえず第一章を読み終えて、第二章に入った時に「短編やった・・・(-_-;)」とガッカリすることもしばしば。

果たして、本作も「短編集」でして、ガッカリの作品なんですが、一つ一つの物語が、『命』をテーマにして、「余命いくばくもない人」、「それを受け止める家族や友人」という構成で全ての物語が語られています。

しかし、短編集かと思って、読み進めていくと「ん?これは登場人物がクロスオーバーするんちゃうの?」と思わせる描写があり、やはり最後のほうで、全ての物語が繋がっていきます。

切なくも苦しい盛り上がりや、悲しい描写が沢山出てきますが、涙がこぼれるところまではいきませんでした。

作者のあとがきを読んで「なるほどね」と思ったことは、本来は全く別々の作品であったが、文庫化にあたり、筆者が手を加えて、このような形になったようです。

そして、筆者は語ります、「生きること」と「死ぬこと」、「のこされること」と「歩き出すこと」を、まっすぐに描いてみたかったと。

とても心温まるお話ですし、考えさせられることも沢山ありました。

告知を受けた人のセリフに、「だから・・・においとか、色とか、音とか、肌ざわりとか、そういうのがすごく敏感になってるの。なんかカッコつけて言うと、みずみずしよーって感じなのよ。世の中のぜんぶが」と。

当たり前の日常に感謝することなく過ごしている自分、五体満足で健康に毎日を過ごしている自分、思いやりのない言葉を吐いたり、思いやってくれている人に対して失礼な態度をとったりしている自分。。。

こういう本を読むことによって、少しでも心の垢が剥がれ落ちて、真っ当な人間になれたらいいなと思います。

★★★3つです。
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ええ感じの『赤』が出てます(^o^)

2017年06月29日 | グルメ
梅干し作りも、山場を越え、シソの赤色が鮮やかに出ています(^o^)v

あとは、晴れの日が続く日を見付けて、土用干しです(^-^)
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慎ましく凛として『蝉しぐれ』by藤沢周平

2017年06月27日 | 小説レビュー
〜清流とゆたかな木立にかこまれた城下組屋敷。
普請組跡とり牧文四郎は剣の修業に余念ない。
淡い恋、友情、そして非運と忍苦。
苛烈な運命に翻弄されつつ成長してゆく少年藩士の姿を、精気溢れる文章で描きだす待望久しい長篇傑作!「BOOK」データベースより)


藤沢周平ファンならもちろん、時代小説好きなら必読!といわれている『蝉しぐれ』を読みました。

映画やドラマ化されている傑作であり、素晴らしい前評判でした。

しかし、率直に感想を言わせてもらうと「それほどでも・・・(^^;」という感じです。

興津との試合や、欅屋敷での死闘〜逃避に至るところでは、かなりの緊張感がありました。
また、少年の淡き心の内に秘めたときめき、若き侍達のそれぞれの立身出世物語など、胸を打つシーンもありました。

が、「それほどでも・・・」という感じです。

とは言っても、やはり藤沢周平氏の描く登場人物達は、一様に凛としていて気高く美しく、また慎ましく、それでいて矜持を持って清廉に生きています。

また、解説にも書いてある通り、自然、景色、空気感の描写力が抜群で、色や匂いが感じられます。

『海鳴り』も良かったですが、こちらも、とても読みやすく、爽やかに清々しいエンディングを迎えます。

トータル的にみて、読み手を選ばないバランスの良い作品だと思います。

★★★3つです。
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スゴいぜ!「海神」

2017年06月24日 | ラーメン
ラーメン通の先輩に連れてきてもらったお店、魚介ラーメンの「海神(かいじん)」です。

澄みきったスープに、唐辛子と白髪ネギ、シソ、ミョウガ、生姜、ホウレン草?そして、つみれ(これがまたウマい!)がのってます。

スープを一口すすると、「うーん!洗練された味!」そして、海鮮のコクがあって最高のスープです。

また、細麺と合うこと!スルスル入っていきます。

とにかく、今まで食べたことがないほど、美味しいラーメンです。

お店には開店時刻の15分前から、お店の前で並んでいると、開店時刻の11:00には、15人ほどの列が出来ていました。もちろん出るときにも列は繋がっていましたよ(^_^;)

納得の95点です!
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はるばる来たぜ東京!

2017年06月24日 | 雑感・日記的な
ちょっと用事があって夜行バスで東京まで来ました(^o^)
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ファンタジーですが無茶ではない「雨の日も神様と相撲を」by城平京

2017年06月21日 | 小説レビュー
~「頼みがある。相撲を教えてくれないか?」神様がそう言った。
子供の頃から相撲漬けの生活を送ってきた僕が転校したド田舎。そこは何と、相撲好きのカエルの神様が崇められている村だった!
村を治める一族の娘・真夏と、喋るカエルに出会った僕は、知恵と知識を見込まれ、外来種のカエルとの相撲勝負を手助けすることに。
同時に、隣村で死体が発見され、もつれ合った事件は思わぬ方向へ!?「BOOK」データベースより


名探偵に薔薇を」が、中々面白かったので、城平京氏の作品を検索していると「雨の日も神様と相撲を」の評判が高そうだったので、図書館で借りてきました。

表紙の絵からもわかるように、初めは距離があった中高生の男女が次第に惹かれあい恋におちていく青春ラブストーリーに『相撲』が絡んだラブコメディであることは想像に難くありません。

しかしながら、飽きさせることなく最後まで読ませる筆者の筆力には恐れ入ります。相撲に対して真摯な生き方をしている、真面目で小憎らしいほど冷静沈着、洞察力にすぐれた15歳の小柄な少年・文季。一方、無口で大柄、それでいて端正な顔立ちの美人怪力処女・真夏(14歳)。この二人が相撲と神様を通じて惹かれあい、恋を実らせていく姿には清々しいものがあります。

また、相撲の歴史、神事をはじめ、カエルの生態などが大変詳細に記されており、筆者が丹念に調べた跡が伺えます。

ストーリー的には全くのファンタジーですが(^_^;)、そこに一つの殺人事件が絡み、ミステリー要素を加えております。しかしながら、この殺人事件の底が浅く、ストーリーに絡めていくほどの効果があったとは思えません。例えば同じ中学の同級生が殺されたとか、自殺したとか?そこには陰湿なイジメの可能性が・・・?等々、もう少し主人公たちに絡んだ内容であれば、面白みも増したかも?

いずれにしても、重たい小説の合間に読む、『箸やすめ』的な読み物としては良いと思いますよ。
★★★3つです。
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今年も梅干し浸けてます(^o^)v

2017年06月19日 | 雑感・日記的な
毎年、実家の母から梅をもらうので、梅酒や梅干しを漬けてます。

何年か前から、梅酒よりも梅干しの方が家族にも喜ばれるので、梅干し作りに精を出していますp(^-^)q

色んなサイトを参考にしながら、瓶や甕で梅干しを漬けてみたんですが、梅酒と違って空気に触れることが多い梅干しは、毎年「カビ」という天敵にやられ、半分ぐらい無駄になっていたんです(T-T)

昨年、たまたま夕刊に載っていた記事『梅干し、袋で気軽に』を読んだところ、いわゆる『ジップロック』を使って密閉し、上からペットボトルなどで重石をすると、綺麗に梅酢に浸かってカビ知らずになりました。

袋ごとに分けて作業が出来るので、いろんな意味で手軽に梅干し作りを楽しめますよ!

あと2、3日漬けて、赤シソを加えて色づけをし、さらに天日に干して出来上がりです。

7月頃には立派な梅干しになってくれることでしょう(^_^)v
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やっと観れたよ「悪人」

2017年06月18日 | 映画・音楽
朝日新聞夕刊に連載され、毎日出版文化賞と大佛次郎賞を受賞した吉田修一の話題作を映画化した犯罪ドラマ。
九州のとある峠で起きた殺人事件をきっかけに、偶然に出会う男女が繰り広げる逃避行と愛を息苦しくなるほどリアルに描く。
監督は、『フラガール』の李相日。罪を犯してしまう肉体労働者を『ブタがいた教室』や大河ドラマ「天地人」の妻夫木聡、彼と行動をともにする女性を『女の子ものがたり』の深津絵里が演じる。
原作で巧みにあぶり出される登場人物の心理がどう描かれるのか、実力派俳優たちの共演に期待が高まる。

若い女性保険外交員の殺人事件。ある金持ちの大学生に疑いがかけられるが、捜査を進めるうちに土木作業員、清水祐一(妻夫木聡)が真犯人として浮上してくる。
しかし、祐一はたまたま出会った光代(深津絵里)を車に乗せ、警察の目から逃れるように転々とする。
そして、次第に二人は強く惹(ひ)かれ合うようになり…..シネマトゥデイより


2年半前に原作の『悪人』を読んで、吉田修一氏のファンになりました。
それ以降、僕の大好きな小説ベスト10に入り続けている素晴らしい作品です。

昨年の12月に図書館でDVDの予約をしてから半年あまり・・・(^^; 長かったぁ。

まぁ、待ちに待った甲斐がありましたよ!
出ているキャスト陣が素晴らしい(^人^) みなさんかなりの熱演&好演ぶりでした。

どうしようもない悲しみと愛です・・・。
殺した方の家族も、殺された方の家族も、関係者も、一つの殺人事件によって、逃れられない地獄の苦しみを味わいます。

二人の逃避行は、激しくも悲しく、そして切ないです(T-T)

特に深津絵里が「こんなに綺麗やったか?」って思うほど、美しすぎます。

映画の方もかなり評価は高いですが、やはり僕は小説の方が素晴らしいと思います。

★★★☆3.5ですね。
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程よいユルさでGood! (^o^)b「ターン」by北村薫

2017年06月18日 | 小説レビュー
〜真希は29歳の版画家。夏の午後、ダンプと衝突する。気がつくと、自宅の座椅子でまどろみから目覚める自分がいた。3時15分。いつも通りの家、いつも通りの外。が、この世界には真希一人のほか誰もいなかった。そしてどんな一日を過ごしても、定刻がくると一日前の座椅子に戻ってしまう。いつかは帰れるの?それともこのまま…だが、150日を過ぎた午後、突然、電話が鳴った。「BOOK」データベースより


と〜っても、穏やかで緩やかな文章でした(^-^)。
でも、程よい緊張感もありますし、シリアスな描写もあり、『ほのぼの』としたユルさではありません。

解説にも書いてある通り、この北村薫さんという作家の作品は、展開や結果を追いかけるのではなく、文章に込められた情景や感情を読みほぐしていくというよな感覚で読むといい作品だと思います。

さて、ストーリーですが、主人公が何十回、何百回と、同じ日を繰り返すうちに、自分の生きる意味、生かされている意味に気付き、その使命を果たそうとすることによって、無限地獄のような世界から脱出できるというお話です。

私たちも毎日毎日、同じ家族と朝を迎え、同じ電車で通勤し、同じ職場で、同じ人たちと、同じような会話を繰り返しています。

生きる意味や、自分の存在について考えることなどなく、ある意味、惰性的に毎日を過ごしています。

人生の半分を過ぎた、いまこの歳になって、これからの自分の生き方について、また考えてみたいと思います。

★★★3つです。
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バランスよし!『ラーメン銀閣』

2017年06月17日 | ラーメン
今日は先輩と仕事の下見に行って来ました!
その帰り道に、噂のラーメンラーメン銀閣へ行くことにしました。

10年ぐらい前に食べたっきり、行こうと思っても駐車場が満杯で止められずというのが2〜3回あって、とっても食べたかったお店です。

お昼過ぎに行ったんですが、何とか無事に車が止められて10年以上ぶりの入店が叶いました(^_^)v

通い慣れた先輩に注文は任せたところ、チャーシュー、ネギ大盛、生卵のトッピング+チャーハンという豪華版p(^-^)q

肝心の味の方ですが、定番の味を更に突き詰めていった感じで、とてもバランスが良かったです。

半分ぐらい食べたところで生卵を潰して麺に絡めて食べると、一気にマイルドになり、二度美味しい味でしたね(^o^)v

二人で一気に完食しましたよ!

85点です(^-^)
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