「心ゆたかな暮らしを」  ~Shu’s Page

小説のレビュー、家族の出来事、趣味の事、スポーツ全般など、日々の出来事をつづりながら、一日一日を心豊かに過ごせれば・・・

ドラマは観てみたいね。『サバイバル・ウェディング』by大橋弘祐

2020年01月30日 | 小説レビュー
『サバイバル・ウェディング』by大橋弘祐

――え、半年以内に結婚しないとクビ!?
寿退社した日に、婚約破棄された黒木さやか(29)に、ブランド大好きドS編集長が与えた仕事は期限6か月の婚活だった。エルメス、ルイ・ヴィトン、ルブタン……、高級ブランドの戦略で突き進むノンストップラブコメ!「内容紹介」より

波留主演でドラマ化されている、評判の高い作品です。が、「何でこんなに評価が高いのか?」と、疑問に感じます。

確かに高級ブランドを立ち上げたり、維持していかれているトップの方々の名言の数々や、成功&失敗事例が紹介され、また、マーケティング戦略なんかもわかりやすく描かれております。自己啓発本のような雰囲気があります。

30代の女性が読むと「ビンゴっ!」と感じるのかも知れませんが、僕はあんまり共感は出来ませんでした。

ストーリー的にもあまりダイブ出来ず、あまり現実味がないセリフ回しと設定に、気持ちも盛り上がりませんでした。ドラマで観た方が楽しめる作品かも知れませんね。

しかしながら、読んで損するということはありません。むしろ「ウンチク好き」の僕としては、名言集やマーケティング戦略のあたりは、中々タメになりましたよ。時間がある方はどうぞ。

★★☆2.5です。

物語に共感できず『望みは何かと訊かれたら』by小池真理子

2020年01月28日 | 小説レビュー
『望みは何かと聞かれたら』by小池真理子


二〇〇六年二月、夫と娘と暮らす槇村沙織は過去を共有する秋津吾郎と曇天のパリで再会する。
一九七二年、彼女の属するセクトは市民社会の破壊と再生にむかって突き進んでいた。
革命活動という名の狂った坩堝。アジトから脱走したわたしを救ってくれた青年との闇の時空は、不思議な静謐と確かな充実に満たされていた。
そして、いま…。名作『恋』を超えた「愛」の形を描く著者最高傑作。「BOOK」データベースより


著者である小池真理子さんは、1952年生まれであり、まさに学生運動が先鋭化・過激化していく過程の中で青春時代を送った世代です。

それだけに書かれている内容はリアルに感じますし、1971年生まれの私にとってみれば、自分が生まれた年の前後に、「よど号ハイジャック事件(1970年3月)」、「上赤塚交番襲撃事件(1970年12月)」、「印旛沼事件(1971年8月)」、「山岳ベース事件(1971年12月 - 1972年2月)」、「あさま山荘事件(1972年2月19日 - 2月28日)」など、京浜安保共闘(日本共産党(革命左派)神奈川県委員会)や、連合赤軍(日本の極左テロ組織:共産主義者同盟赤軍派(赤軍派)と日本共産党(革命左派)神奈川県委員会(京浜安保共闘)が合流して結成)ら、過激な極左思想を持つ若者が日本中で暴れまわっていたなんて、とんでもない時代に生まれたもんですね。

小池さんの作品である『』や、『無伴奏』などでも、学生運動などのことに触れておられるように、ご自身の青春時代の思い出は学生運動と重なる部分もあったのでしょう。

さて、この作品では、主人公の女子大生が、ちょっとしたきっかけから学生運動にのめり込み、戸惑いながらも、ついには『無差別爆弾テロ』を企てる、革命グループの中心メンバーにまで成り上がってしまい、いよいよ計画が煮詰まってきたあたりで内ゲバが発生し、怖くなってアジトから逃走するというお話で前半が終わります。

物語の肝は、ここからで、身一つで命からがら逃げ出してきた主人公を保護する若い学生との奇妙な二人暮らしが始まり、後半戦に突入していきます。

そして、当然のごとく別れが訪れ、司直の手に掛かる主人公、そしてその後の平穏な生活へと続いていき、エンディングでは奇跡的なことが起こります。

まぁ、ストーリーや主人公の心理、そのほかの登場人物たちの思想や行動に対して、ほとんど共感できる部分はなく、好感も持てません。

エピローグでも、老いた二人がとんでもない生活を送り始めて、その現実離れした思考回路に辟易してしまいます。

小池さんが伝えたかったものはなんなのか?巻末に重松清さんがとても素晴らしい解説を書いておられますが、かえってそれが提灯記事のように感じられ、余計に残念な気持ちになりました。

小池さんファンの一人としては、少し残念な小説でした。

★★☆2.5です。

快感のドライバー!『PRGR RS2017』をゲット!

2020年01月25日 | ゴルフ
PRGRドライバー「RS 2017」

ちょうど1年前、「8年ぶりのドライバー新調!」で、PING―G―LS Tec―9度 ―ALTA J50(JP)/Sを購入した記事を書きました。

その後、練習場で、どれだけ打ち込んでも「これは素晴らしい!」という球筋は出ることなく、また、「コースで打ったら案外ええんちゃう?」と淡い期待を抱きながら、お正月に打ってきましたが、10数回のドライバー使用のうち、たったの1発も納得の球筋は得られることはありませんでした。

2019年は、「シブコフィーバー」で盛り上がり、渋野日向子選手が使っているブランドであるPINGの人気も上がっている今なら「そこそこで売れるんちゃう?」と、オークションに出したところ、予想以上の高い値段で売ることが出来ました

そして、新しいドライバーを購入しようと、以下の条件で探しました。

1見た目がシンプルでゴチャゴチャしていない
2.球が良く捕まり、やさしい
3.良く飛ぶらしい
4.ブランドイメージが良い

等々を吟味しながら、色々なサイトで検索しつつ、オークションで物色しつつ、価格帯を吟味しつつ・・・

「うん!これなら!」と選んだのが、PRGRドライバー「RS 2017」10.5° FLEX:SRです。

まず、プロギアというブランドは、「アスリート志向」、「少し年配向け?」、「難しい」、「高い」というイメージがありましたが、逆に言えば、「大衆に迎合しない」、「派手ではないが質実剛健」、「クラブを作るクオリティが高い」ということで、信頼がおけるブランドです。

そんな中、プロギアが、『"ギリギリ"の高初速性能と広い高初速エリアをさらに追求した、「RS2017」』に決めました。

オークションの価格帯がドンピシャだったことと、前年モデルのRS-F2016が、R&Aルールズリミテッドの定めるSLEルール(反発規制ルール)で、ルール上限(反発係数)を超えるものがあり、「適合ドライバーヘッドリスト」から除外されたんですね。これは、要するに「飛びすぎるからダメ」ということでした。

それを改良して、さらにR&A適合ギリギリの反発係数を導き出して作られたのが「RS2017」なんですって。そりゃもう限界ギリギリまで飛距離を稼ぐことが出来るドライバーだということは間違いないでしょう。

このRS2017は、ヘッド、シャフト、ウエイトが着脱可能で、「弾道コントロールシステム『Bacosy(Ballistic(弾道) control(調整) system(機構) 』を搭載しており、ヘッドの重心深度、ロフトを変えることができ(-1.0°)、弾道をコントロールすることができるという高機能モデルです。

で、ありながらソール面が画像のとおりシンプルで、見た目もシックでカッコよく、一目で気に入りました。

始めは、今まで通り、FLEX:Sシャフトで探していたんですが、「もう50歳を目前に控えて、いつまでも見栄を張ってSシャフトにこだわるのもなぁ・・・、ここは思い切ってSRにしてみようか?」ということで思案していました。

シャフトのトルクは非常に重要で、同じSシャフトでもメーカー、ブランドによって、まったく違いますし、調子によってもフィーリングが変わってきます。今までのドライバーのシャフトトルクは・・・、

・PING-G-LS Tec-9度 ALTA J50(JP)/S・・・・4.7(中調子)
・インプレスX 4.6D TypeS r.p.m-10度 BASARA GRIFFIN 53-S・・・4.4(中調子)
・インプレスX445D-10度-S・・・4.7(中調子)

という感じやったんですね。インプレスを使っていた頃は、そんなに高弾道ではありませんでしたが、それなりに打てていたので、ストレスはありませんでした。しかしPINGは同じようなトルクであるにも関わらず、フィーリングが全く合わず、9度をチョイスしてしまったこともあって、使用を断念したんですね。

そいう経過を踏まえて、今回はSRシャフト(トルク5.0中調子)の10.5度に変えてみることにしました。

そして、届いたその日の夜に打ちっぱなしに行ってきました!はじめの5,6球は緊張感もあってか?変な打球でしたが、突然、「バシューン!」と、初速が速く球が伸びあがるように飛んでいく高弾道の真っすぐの軌跡を描いて気持ち良く飛んでくれました

それからは、ナイスショットの連発で、いつもは届かない一番奥の段にまで軽々と球が飛んでいきました。こんなに気持ちの良いドライバーは初めてでした!気を良くして自分の動画をスマホで撮って見直したところ、ニヤけるぐらい良い球筋でした。

今度、コースに出るのはいつか分かりませんが、まったく不安なく振れるドライバーを手に入れたことによって、間違いなくスコアがアップする事でしょう。

やっぱり伊坂さんは良いっ!『フーガはユーガ』by伊坂幸太郎

2020年01月22日 | 小説レビュー
『フーガはユーガ』by伊坂幸太郎

~常盤優我は仙台市のファミレスで一人の男に語り出す。
双子の弟・風我のこと、決して幸せでなかった子供時代のこと、そして、彼ら兄弟だけの特別な「アレ」のこと。
僕たちは双子で、僕たちは不運で、だけど僕たちは、手強い。 「BOOK」データベースより

大好きな伊坂幸太郎氏の作品です。僕が読んだ伊坂さんの作品は35作目になります。ほぼハズレなく、いつも楽しく読ませてもらっています。

今回の作品『フーガはユーガ』も、相変わらずの伊坂テイスト満載で、一気に読み切りました。

伊坂さんの作品は、ほぼ「勧善懲悪」で、読後感はある程度スッキリと片付けてくれています。少し悲しい結末ではありますが、絶望的や泥沼ということはなく、本当に面白い作品を世に出されますね。

少し腑に落ちない点や、虐待が酷すぎる点などがあり、評価としては高く付けられませんが、読んで損はない作品かと・・・。

★★★3つです。







出世か恋か?『現代語訳 舞姫』by井上靖

2020年01月18日 | 小説レビュー
『現代語訳 舞姫』by井上靖


~今では「古典」となりつつある鴎外の名高い短篇小説『舞姫』を井上靖の名訳で味わう。
訳文のほか、原文・脚注・解説を付して若い読者でも無理なく読める工夫を凝らした。
また資料篇として、ベルリン留学時代の鴎外や「舞姫」エリスの謎についてなど、作品の背景を探る代表的文献を紹介。
読みごたえのある名作をさらに深く味わえる一冊。 「BOOK」データベースより

「森鴎外を読んだ」と、同僚に話したら「舞姫?」とすぐに切り返されたので、「舞姫詠みますわ」と言って、すぐに借りて読みました。

ストーリーとしては、現代ならありがちなお話で、出世をとるか恋を取るかというお話です。当時はとっても新鮮な物語として、「舞姫フィーバー」したんでしょうかね?

この単行本の素晴らしいところは、色々な方が様々な角度から『舞姫』を解説をされており、森鴎外の原文(とっても読みにくいです)も収録されているので、見比べてみると良くわかります。

とにかく、日本人なら一度は読んでおいたほうが良いでしょう。

★★★3つです。






ザ・文豪!『高瀬舟、山椒太夫』by森鴎外

2020年01月16日 | 小説レビュー
『山椒大夫・高瀬舟 』by森 鴎外


~人買いのために引離された母と姉弟の受難を通して、犠牲の意味を問う『山椒大夫』
弟殺しの罪で島流しにされてゆく男とそれを護送する同心との会話から安楽死の問題をみつめた『高瀬舟』。
滞欧生活で学んだことを振返りつつ、思想的な立場を静かに語って鴎外の世界観、人生観をうかがうのに不可欠な『妄想』、ほかに『興津弥五右衛門の遺書』『最後の一句』など全十二編を収録する。「BOOK」データベースより


京都に住まいして48年、高瀬川を通るたびに「森鴎外の高瀬舟って、読んでないよなぁ~」と漠然と感じていました。

ちょうど図書館にあったので、借りてきて読み始めると、短編集やったんですね。

しかも、名作として名高い、あの『高瀬舟』が、わずか20ページほどで終わってしまいます。その他、安寿と厨子王で有名な『山椒太夫』も収録されておりますが、これも短編です。

その他にも『最後の一句』など、色々な短編が収録されているんですが、難しい文体で、森鴎外のエッセイ的なものも多く、読んでいくのが中々しんどかったです。

『高瀬舟』は、短いストーリーの中に、教訓が沢山活かされており、「足ることを知る」や、「安楽死、尊厳死について」など、考えさせられるお話でした。

まぁ、日本の文豪が記した名作なので、読んでおいて損はないでしょう。

★★★3つです。

最低限を超えれば幸せが『ソバニイルヨ』by喜多川泰

2020年01月15日 | 小説レビュー
ソバニイルヨby喜多川泰


~勉強が嫌いで、周囲の目ばかりを気にして日々過ごしている隼人。
さらに、些細な出来事がきっかけで、仲の良かった友達との関係がもつれ、孤立することになってしまった。
ある日、自分の部屋に帰ると、そこには見慣れぬ大きな物体が。
それは、長期間不在になる父親が残していったロボット・ユージだった―。「BOOK」データベースより

筆者の喜多川泰さんという作家さんは、これまで25冊ほど出版されているのですが、なんと!どの本も評価が★★★★4つ以上!ビビるのが★★★★★5つもあるんですよね!その★5つの名作が、この『ソバニイルヨ』です。

この驚異の作家さん『喜多川泰』氏は、
1970年生まれ、愛媛県西条市出身。2005年「賢者の書」でデビュー。
その独自の世界観は読む人の心に温かい明かりを灯すと定評がある。
神奈川県横浜市と大和市で学習塾「聡明舎」を経営。
一講師として教壇に立ち、「勉強」を通して、人生との向き合い方を若者たちに伝えている。
全国で講演活動も行っている。

という方です。

さて、本作ですが、読まなくても内容は大体わかりますよね?

想像すると「少しひねくれた少年のもとに、一体のロボットがやってきて、ぶつかり合いながらも、次第に心を開いていく少年。ロボットとの友情が深まり、力を合わせて困難を克服し、二人の絆を確かめ合ったあたりで、ロボットとの永遠の別れ・・・涙・・・そして、ロボットが残してくれた思いを胸に、少年は大きく羽ばたいていく」

まぁ、あらすじはこんな感じです。少し強引な感じもしますし、エンディングも、もう一ひねり欲しかったと思いますが、あくまでそれは小説としての評価です。

しかし、内容は素晴らしい!そこらの『自己啓発本』より、小説形式になっているので、大変読みやすく、心にスゥーっと染み込んでいきます。

特に心に残ったフレーズがあります。(文中の言葉を要約・改変しますね。)

『時間の使い方は、消費、浪費、投資に分類できる』
 人間は1年生きると、みんな平等に50万分をもらっている。
 時間は貯められないから、その都度使い切っていくしかない。
 そして、その使い方は、「消費」・「浪費」・「投資」に分類できる。
 自分の欲求を優先させると、「消費」と「浪費」ですべて費やしてしまう。
 それでは将来得られるものが無くなってしまうから、「投資」の時間をしっかり持つことが大事。
 「投資が大事だ」とわかったときに、だからどうすると考えるか。
 勉強しないと将来困るということかというと、そういうことではない。 
 投資をしないと、将来得られるものが無くなってしまうということ。
 『勉強』=『投資』ではない。
 世の中のほとんどの人が小中高と十二年間も朝から夕方まで学校に通って『勉強』する。
 勉強している時間がすべて投資になるのなら、ほとんどの人が、将来手にするものが素晴らしいものになる。
 しかし、みんな同じ時間だけ『勉強』したにもかかわらず、将来手にするものがまったく違う。
 つまり勉強をしていたその時間が、浪費になっていた人もいれば、投資になっていた人もいるということ。
 だから同じ勉強(仕事)をするなら、『投資』になるようなやり方をした方がいい。

『最低限を超えないと損』
 やらなければいけない(勉強、仕事、練習の)最低限を超えたとき、
 必ず、それをしなければ得られない楽しさがある。
 必要最低限を超えているときが投資の時間になっていることは間違いなく、
 そんな時間は気分がいいはず。
 誰かに「やりなさい」と強制された訳ではなく、
 言われる前に自分の意志で勉強(仕事)をしているのだ。
 その違いは驚くほどほど大きい。

『周りに期待ばかりしない』
 今日一日、誰かに頼らないで、いい一日にすると决める。
 自分の一日の幸せは、誰かに頼って作り出すものではなく、
 自分で作り出すものだということを知ること。
 周りに対して無意識のうちに、自分に対して『こうして欲しい』と期待している。
 周りの人々が、自分の望み通りの行動をとってくれて初めて、
 いい一日になるってコトは、自分の一日が、いい一日になるかならないかが、
 自分の働きかけではなく、周囲の人によって決まっている。
 だから最初から期待しないこと。勝手に期待しても、その期待とは無関係に他人は動く。
 期待しなければ裏切られないし、失望もイライラもなくなる。

上記のような内容が、主人公とロボットの会話の中で交わされます。それがスッと入ってくるんですね。
毎日の時間の使い方や、周囲との関係性、自分の心がけなど、いろいろと考えさせられました。

2時間もあれば十分に読みきれますし、リアルの中学生、そして高校生、大学生には、必ず読んでもらいたい作品です。とは言いながら、40代後半の私が読んでも「この言葉は胸に刻んで日々を過ごしたいね」と思うフレーズが沢山出てきます。

タメになって、心が穏やかになり、周りに対して優しくなれる物語ですが、涙がこぼれるというところまではいきません。
★★★☆3.5です。

祝!新成人

2020年01月13日 | 家族・友達
今日は、朝から長女の成人式で、一日中、バタバタしてました(^_^;)

8:30から、近くの美容室に嫁さんと長女を送っていき、9:30の仕上がりを待って、それぞれ実家や親戚に晴れ姿を見せに行き、氏神さんで写真撮影後、式典のある『みやこめっせ』へ。

娘は式典後、『みやこめっせ』から、出身高校の同窓会へ友だちと向かいました。

我々は、その間に、自宅に戻り、お昼ゴハンを食べて、15:30頃に高校に迎えに行き、自宅に戻って娘はお着替え(^_^;)

17:00過ぎに出発して、中学の同窓会が開催される高台寺あたりの会場へ送りました(^_^;)

山科と市内の会場を三往復・・・(-_-;) ほとほと疲れましたわ(^_^;)

それでも、一生に一度しかない成人ですからね(^_^)

着物も嫁さんが自分の成人式の時に実家で仕立ててもらった着物を少しだけ仕立て直して、再び、この晴れ姿を見れたことに、実家のお義母さんも嫁さんも感激ひとしおの様子でした。

何はともあれ、自分の娘が人並みに成人式を迎えることが出来たことに感謝の気持ちと、ホッとするような喜びに包まれた一日でした。

ピンチの時は大声で助けを呼ぼう!『未来』by湊かなえ

2020年01月11日 | 小説レビュー
『未来』by湊かなえ

~ある日、突然届いた一通の手紙。送り主は未来の自分だという…。
『告白』から10年。湊ワールドの集大成!待望の書き下ろし長編ミステリー!「BOOK」データベースより


さて、久しぶりの湊かなえさんの作品です。序盤の「未来の私から手紙が届く」という設定から、少し「いつもの湊かなえらしくないけど大丈夫か?」という不安もよぎりつつ、「この手紙の差出人がどういう展開なってくるのか?」という興味で読み進めました。

図書館で借りてきたので、本に帯はついてなかったのですが、あとからレビューを読むと『湊ワールドの集大成!』という見出しが付いていたようです。

湊かなえさんの作品は、『事件が起こる(自殺や殺人など)⇒関係者が順番に語っていく⇒徐々に真相が明らかになり⇒最後にどんでん返し』というパターンが多いです。

今回のパターンは、主人公の「章子」の日記というか手紙を中心に序盤から中盤まで進んでいきます。そして、その日記に登場する人物が順番に語っていくという展開で、章子に関連する人物たちが、そのときの状況を「こういう風に見ていたんや」、「こういうことやったんやね」と、徐々に真相が明らかになっていく過程で、物語がドンドン加速し、ページを捲る手が止まりません。

そしてクライマックスの父親の独白で全てが明らかになり、「はぁ~・・・。そうやったんやなぁ~」と、何とも言えない気持ちになりました。

『嫌ミスの女王』と言われている湊さんだけに、「これでもか!ほれ!まだまだいくで!」と畳み掛けるように、登場人物たちが「いじめ、児童虐待、性的虐待、無責任な大人、自殺、放火、殺人」という、とんでもない環境で登場人物たちが生きてきたことがわかります。

それだけに、読後感の爽やかさはないですが、ちょっとしたところで助け舟を出してくれる人がいたり、守ってくれる人がいたり、ホワっとなるシーンもありますし、少し強引に物語を終わらせた感はありますが、湊さんが伝えたかったメッセージとしては「とんでもない境遇にあったり、思いも寄らぬ大ピンチに陥った時は、一人で悩まずに、大きな声で助けを呼ぼうよ。きっと誰かが聞きつけて助けに来てくれるからね」という意味が込められていたように感じました。

物語の構成や独特の緊迫感、キャラクター設定などは、相変わらず抜群のセンスで、一気に読ませてくれます。
★★★☆3.5です。

新感覚の小説『クジラアタマの王様』by伊坂幸太郎

2020年01月08日 | 小説レビュー
『クジラアタマの王様』by伊坂幸太郎

~製菓会社に寄せられた一本のクレーム電話。広報部員・岸はその事後対応をすればよい…はずだった。
訪ねてきた男の存在によって、岸の日常は思いもよらない事態へと一気に加速していく。
不可思議な感覚、人々の集まる広場、巨獣、投げる矢、動かない鳥。打ち勝つべき現実とは、いったい何か。
巧みな仕掛けと、エンターテインメントの王道を貫いたストーリーによって、伊坂幸太郎の小説が新たな魅力を放つ。「BOOK」データベースより


サブマリン』以来、久しぶりの伊坂幸太郎作品です。結構な話題作で、期待を込めて読み始めました。

設定も『GANTZ』みたいで面白いですし、挿絵というか、挿入されているマンガも味があって良かったです。

しかしながら、夢と現実の区別がイマイチついていないことや、サンファンランドでの猛獣との闘いや、クライマックスの医薬品会社の倉庫での激闘なども、少し緊迫感にかけていたので、何となく軽い感じで終わっていきます。

グラスホッパー』や、『マリアビートル』あたりのひりつく様な緊迫感がもう少しあれば、なお良かったですね。

最近の伊坂作品には、いわゆる名言集が少なくなってきているように感じているのは僕だけでしょうか

★★★3つです。