「心ゆたかな暮らしを」  ~Shu’s Page

小説のレビュー、家族の出来事、趣味の事、スポーツ全般など、日々の出来事をつづりながら、一日一日を心豊かに過ごせれば・・・

筆者の勇気には敬意を『美しい顔』by北条裕子

2020年07月29日 | 小説レビュー

『美しい顔』by北条裕子

~未曾有の災害に襲われた町。高校生のサナエは、幼い弟を連れて避難所に身を寄せていた。

混乱の中、押し寄せるマスコミの取材にねじれた高揚感を抱くサナエ。だがいつまでも目を背け続けるわけにはいかない、いつか訪れなければならない場所があった。

強く、脆く、そして激しく―喪失の悲しみと絶望の底からの、帰還の旅路。第61回群像新人文学賞受賞作。「BOOK」データベースより

 

色んな意味で話題になった作品であるらしく、内容を良く知らないまま図書館で借りてきました。

斎藤美奈子氏コラム「美しい顔」問題をどう考えるか

上記のコラムを読むと、なぜ本作が大きな議論を呼ぶことになってしまったのかが良くわかります。

 

さて、ストーリーの方は、東日本大震災の被災者である女子高生を主人公に、被災者が絶望の中から心の傷を乗り越え、成長していく様を描いた物語です。

書き出しから「これは、カメラマンの男性と若い女性が恋に落ちる話なのか?」と勘違いしたぐらい、何とも言えない導入部から始まります。

それから先は、東日本大震災の津波被害から何とか逃れることが出来た主人公の女子高生サナエの心理描写ばかりがダラダラと書き連ねられており、読んでいてしんどいです。

もう少し客観的な視点や俯瞰した感じの描写があれば一息つけるんですが、ずぅ~っと少女の心の中の世界、少女の瞳に映る光景ばかりで、飽きてしまいます。

あの未曾有の大災害を題材にして小説を書こうと思った筆者の勇気には敬意を表しつつも、読んで良かったとは思えない作品でした。

芥川賞の候補に挙がったぐらいなので、文学作品としては優れているのでしょうが、僕には合わなかったです。

★★☆2.5です。

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どんでん返しの連続『百舌の叫ぶ夜』by逢坂剛

2020年07月28日 | 小説レビュー

『百舌の叫ぶ夜』by逢坂剛

~能登半島の突端にある孤狼岬で発見された記憶喪失の男は、妹と名乗る女によって兄の新谷和彦であると確認された。
東京新宿では過激派集団による爆弾事件が発生、倉木尚武警部の妻が巻きぞえとなり死亡。そして豊明興業のテロリストと思われる新谷を尾行していた明星美希部長刑事は…。
錯綜した人間関係の中で巻き起こる男たちの宿命の対決。その背後に隠された恐るべき陰謀。迫真のサスペンス長編。「BOOK」データベースより


逢坂剛氏の作品は初読だったんですが、まぁどんでん返しの多いこと!何度も驚かされました。が、どんでん返しありきのストーリー展開なので、キャラクターの造形や心理描写、セリフ回しなどにおざなり感があって、いまいちダイブ出来ませんでした。


しかしながら、本当によく作り込まれており、あとがきにあるように三年半かけて書き上げた力作であることは間違いないです。


警察と公安の対立、キャリアと叩き上げ刑事の対立などが描かれていますが、やっぱり今野敏氏の『隠蔽捜査』シリーズの方が、あらゆる面で数段上だと思いました。

 


『百舌の叫ぶ夜』は、TBS系列でドラマ化されております。

何となくタイトルは目にしたことがありますよね。キャストが豪華なので、機会があれば映像でも見てみたいです。
★★★3つです。

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安直な内容…美味しそうなのはハンバーガーだけ『DINER(ダイナー)』by平山夢明

2020年07月23日 | 小説レビュー

『ダイナー』by平山夢明

~ほんの出来心から携帯闇サイトのバイトに手を出したオオバカナコは、凄惨な拷問に遭遇したあげく、会員制のダイナーに使い捨てのウェイトレスとして売られてしまう。そこは、プロの殺し屋たちが束の間の憩いを求めて集う食堂だった―ある日突然落ちた、奈落でのお話。「BOOK」データベースより

 

評判が高かったので図書館で借りてきましたが・・・。表紙は美味しそうなんですが、内容はエグイ。とてもご飯を食べながら読む本ではないですね。拷問や殺人のシーンがエグく、色んなパターンで繰り広げられるので、読んでいて気持ち良い本ではないです。

キャラクターの設定やセリフが安っぽく、キャストのネーミングの意図もよくわかりません。ストーリーも安直でダラダラしてます。クライマックスの大乱闘シーンも、映画『LEON』のラストを見ているようで、興ざめしました。

ヒロインのカナコですが、頭が良いのか悪いのか?とんでもない行動や言動で「?」っと思うこともしばしば・・・。そのカナコに百戦錬磨の非情の殺し屋であるはずのボンベロが次第に惹かれていく理由が全く見当たらず、別の殺し屋も何故かカナコを助けようとしたり、最後の戦闘シーンを描くための無理筋が感じられます。

大乱闘シーンでは忘れ去られていたキャラクターが意味もなく復活してきたり、意味もなく殺されたり、命を捨ててカナコを守ったりと、意味が分かりません

何故か評価が高いんですが、僕はダメだと思いました。

しかしながら、蜷川実花監督のもと、とんでもない豪華キャストで映画化もされているんですね。

主役のボンベロ:藤原竜也、ヒロインのオオバカナコ:玉城ティナ、スキン:窪田正孝、ブロ:武田真治、カウボーイ:斎藤工、ディーディー:佐藤江梨子、マテバ:小栗旬、マリア:土屋アンナ、無礼図(ブレイズ):真矢ミキ、コフィ:奥田瑛二などなど、すごい顔ぶれと、芸術的な色彩に彩られた凄まじい映画のようです。見てみたい気にもなりました。

が、小説としての評価は,

★★☆2.5です。

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偉大な先人達に敬礼!『黄砂の籠城(上下巻)』by松岡圭祐

2020年07月21日 | 小説レビュー

黄砂の籠城(上下巻) by松岡圭祐 

~一九〇〇年春、砂塵舞う北京では外国人排斥を叫ぶ武装集団・義和団が勢力を増していた。暴徒化して教会を焼き討ち、外国公使館区域を包囲する義和団。足並み揃わぬ列強十一ヵ国を先導したのは、新任の駐在武官・柴五郎率いる日本だった。日本人の叡智と勇気を初めて世界が認めた、壮絶な闘いが今よみがえる。~上巻「BOOK」データベースより

~日本は世界の先陣を切って漢人キリスト教徒の救出を試みたが、清朝の西太后は宣戦布告を決断し、公使館区域からの24時間以内退去を通告する。沿岸部からの援軍も到着せず、二十万人の義和団と清国軍の前に四千人の外国人とキリスト教徒の命は風前の灯火となる。誇り高き日本人必読の歴史エンタテインメント。~下巻「BOOK」データベースより

 

『義和団事件』って聞いたことありますよね?歴史の授業で何となく朧げにキーワードだけ覚えていますが、どんな事件か全くわかりませんでした。

松岡圭祐氏の作品は初読だったんですが、文章がとても巧いですよね。義和団事件という凄惨な事件というか戦争について、史実に基づきながらフィクションを織り交ぜてドラマチックに演出してくれています。

主人公の桜井隆一伍長と柴五郎中佐がとても格好良くて、滅私奉公、任務遂行の為には自らの命を顧みず、人命救助や、最も危険な前線での戦闘・防御に尽くします。

籠城戦が始まった頃は、自分のメンツやエゴ、自国民のみを守ることに執心していた列強の公使や駐在武官なども、日本軍人の粛然とした振る舞いや不言実行の精神を目の当たりにして、次第に心を開き、ついには尊敬と羨望の眼差しで同調し、危機脱出の為に力を合わせて立ち向かいます。

物事がうまく運びすぎるのは小説ならではですが、緊迫感溢れるクライマックスから穏やかなエンディングに至るまで見事に終結してくれています。

日清戦争に勝利したとはいえ、欧米列強諸国からすれば、極東の島国に住む小さな存在でしかなかった日本人が、この義和団事件をきっかけとして、柴五郎中佐を筆頭に奮励努力した結果、世界に類を見ない素晴らしい民族として認知される偉大な出来事となった訳です。

柴五郎中佐

柴中佐を中心とする日本軍人の活躍を称えて、一緒に籠城戦を戦ったイギリス公使が以下のような談話を発表しています。

~籠城戦の総指揮官で後に初代駐日イギリス公使・大使となり、枢密顧問官となったサー・クロード・マックスウェル・マクドナルドは「日本人こそ最高の勇気と不屈の闘志、類稀なる知性と行動力を示した、素晴らしき英雄たちである。彼らのそうした民族的本質は国際社会の称賛に値するものであり、今後世界において重要な役割を担うと確信している。とりわけ日本の指揮官だった柴五郎陸軍砲兵中佐の冷静沈着にして頭脳明晰なリーダーシップ、彼に率いられた日本兵士らの忠誠心と勇敢さ、礼儀正しさは特筆に値する。十一か国のなかで、日本は真の意味での規範であり筆頭であった。私は日本人に対し、ここに深い敬意を示すものである。」と公式の場で表明しました。柴五郎、“コロネル・シバ”の名声は世界に知られるようになり、当時世界で最も有名な日本人と言われました。1902年にその後の日露戦争にも大きな影響があった日英同盟が締結されますが、マクドナルドを始めとしたイギリス人の日本人への高い評価が、日英同盟の大きな後押しとなったとされています。柴五郎にはそのような意図は全くなかったでしょうが、彼の行動は世界を変えました。

~群馬大学大学院医学系研究科 教授コラムより抜粋

現代を生きる我々としては、こんなに素晴らしい先達がいたことによって、現在の繁栄があることに感謝し、日本人として大切にしていかなければならにことを今一度見つめ直し、背筋を伸ばして、明日を生きたいと思います。

★★★☆3.5です。

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京都のロケ地が登場『日本のいちばん長い日』

2020年07月17日 | 映画・音楽

先日、仕事で京都府庁に出かけた際に、京都府庁の旧本館を見てきました。

ちゃんと説明して下さる係の方がおられて、旧議場の修復や保存、最近の貸し出し方法についてなど、丁寧に説明して下さりました。

旧議場は、とっても立派なつくりで、平成27年に完全修復され、ピッカピカの内装と100年以上の時を超えた演壇やレリーフなどが荘厳な雰囲気を醸し出しています。

そんな立派な旧議場ですが、一日通しで借りても、52,600円で、結構お安く借りられるんですよね。

その説明の中で係の方が、「この建物が『日本のいちばん長い日』という映画の撮影に使われたんですよ!」とのことで、とても気になったので、早速、Amazonプライムで『日本のいちばん長い日』観ました。

主演の役所広司が、阿南惟幾(陸軍大臣)を熱演し、昭和天皇を本木雅弘、鈴木貫太郎(内閣総理大臣)を山崎努、軍国主義バリバリの青年将校・畑中健二(陸軍少佐、軍務課員)を松坂桃李が演じています。

映画の内容は、それなりでしたが、府庁旧本館や京都御所などが映るたびに「おおっ!」と声を上げながら楽しんでみました。

京都府庁旧本館は映画の中では陸軍省の建物となっており、石造りの階段を松坂桃李が駆け上がっていく姿など、感慨深いものがありました。

やはり、こういう歴史的建造物は、しっかりと保存して、後世に伝えていかなければならないと思い直しましたね。

 

映画の評価は

★★★3つです。

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あまりリアル感が感じられず『凶悪―ある死刑囚の告発』by「新潮45」編集部

2020年07月15日 | 小説レビュー

『凶悪―ある死刑囚の告発』by「新潮45」編集部

「他にも人を殺しています。警察は把握していません」。死刑判決を受けた男が、獄中で衝撃の自白を始めた。被害者は複数人、首謀者はまだ娑婆にいる―はたして、奴の話は本当なのか!?闇に葬られた殺人をよみがえらせ、警察も動かした衝撃の取材記。「BOOK」データベースより

 

先に映画の告知CMを見てタイトルは知っていましたが、ようやく文庫版を読むことが出来ました。

犯罪のノンフィクションノベルズとしては、『黒い看護婦ー福岡四人組保険金連続殺人』、『消された一家 北九州・監禁連続殺人事件』、家族喰い 尼崎連続変死事件の真実』に次ぐ、4作目となります。

上記の3作は本当に残酷で凄惨な事件でしたが、それぞれのルポライターの方の執念ともいえる取材の成果によって、非常にリアルに描かれています。

一方、この『凶悪―ある死刑囚の告発』は、実際に犯罪を行った死刑囚と拘置所内での面会を通じて直接対話を進め、当時の事実を一つひとつ掘り起こしながら事件の全容解明に迫るという内容です。

しかしながら、ほとんどリアル感が感じられず、「新潮45」編集部の編集ということで、やはり色々な人のチェックが入った結果なのか?何とも面白くない作品になってしまいました。

作品のテーマが違うといえばそれまでですが、上記の三作は、「いかにして連続殺人が行われたか」、という情景をリアルに浮かび上がらせることに力を注いでいますが、この作品は、「いかにして私たちが警察や検察を動かしたか」という、少し自画自賛的な記述が鼻につく得という感じでしょうか。

いずれにしても、余罪を告発した死刑囚自身も死刑になるぐらいですから、どんなことを言おうが人を何人も命を奪っていますし、それも明確な殺意を持っていた訳ですからね。

確かに首謀者の「先生」と呼ばれる人物は凶悪だと思います。それだけに裁かれて当然だと思いますし、そこまで持っていけたのは、新潮45のスタッフさんの努力と茨城県警をはじめとする警察・検察の皆さんのお蔭です。

一方で、筆者も書いているように、まだまだ表に出ていない事件が山のように埋もれているという現実を思うと。自分たちも気を引き締めて、周りに目を配りながら、犯罪に巻き込まれないようにしなければなりません。

★★★3つです。

 

山田孝之, ピエール瀧, リリー・フランキーの主演で映画化されています。プライムに入っているので、早速観てみたいと思います。

 

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構成・品格ともに高水準!『銀漢の賦』by葉室麟

2020年07月09日 | 小説レビュー
 

~寛政期、西国の小藩である月ヶ瀬藩の郡方・日下部源五と、名家老と謳われ、幕閣にまで名声が届いている松浦将監。幼なじみで、同じ剣術道場に通っていた二人は、ある出来事を境に、進む道が分かれ、絶縁状態となっていた。二人の路が再び交差する時、運命が激しく動き出す。第十四回松本清張賞受賞作。「BOOK」データベースより

 

木曜時代劇「風の峠~銀漢の賦(ぎんかんのふ)~」

 

中村雅俊と柴田恭兵のダブル主演でNHKでドラマ化された良作です。

第14回松本清張賞」を受賞した作品とのことで、前評判の高い作品でした。葉室麟氏の作品は初読でしたが、一発でお気に入りの作家さんとなりました。

非の打ちどころのない小説とは、こういう作品をいうのでしょう。どんなに素晴らしい小説でもAmazonのレビューで、☆1がついてたり、☆☆2が数パーセントあったりするもんですが、この『銀漢の賦』では、☆1はゼロ!☆☆2が1つで、それも内容についてではなく誤植があったということについてでした。

批判的なレビューの少なさからも見ても、誰が読んでも「良かったよ」と言ってくれそうな作品です。

ただ単に「ストーリーが良い」、「男の友情を感じた」、「起承転結がしっかりしている」、「エンディングが爽やか」というありきたりな感想では語り尽くせないほど、内容がしっかりとしていて、要所々々で挿し込まれる漢詩が絶妙なテイストを与えてくれており、文学作品としての品位を高めると同時に、重みと深さを与えてくれています。

クライマックスからエンディングまでは、やや予定調和的な感じで上手くまとめたなと思いますが、十分に人に勧めたくなる作品でした。

時代小説の大家である藤沢周平氏と並べて称される葉室麟氏ですが、僕は葉室派になりそうですよ

続いて、これも極めて評判の高い『蜩の記』を読みたいと思います。

★★★★4つです。

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これさえ読めば太宰フリーク?『斜陽 人間失格 桜桃 走れメロス 外七篇』by太宰 治

2020年07月08日 | 小説レビュー

『斜陽 人間失格 桜桃 走れメロス 外七篇』by太宰 治

~没落貴族の家庭を背景に、滅びゆく高貴な美を描く『斜陽』。太宰文学の総決算ともいうべき、小説化された自画像『人間失格』。ふたりの若者の信頼と友情を力強く表現した『走れメロス』など、20世紀の日本が生んだ天才作家の名作11篇を収める。奥野健男氏のくわしい年譜、臼井吉見氏のこまやかな作品案内と作家評伝付き。「BOOK」データベースより

 

偉大な小説家「太宰治」氏の作品を今まで読んだことがなかったので、「何から読むべきか?」と悩んでいたところ、『斜陽』、『人間失格』、『走れメロス』という超メジャーな作品に加えて、『ヴィヨンの妻』、『桜桃』など「聞いたことあるタイトルやん」という作品、そしてその他に『ダス・ゲマイネ』、『満願』、『富嶽百景』、『葉桜と魔笛』、『駈込み訴え』、『トカトントン』、という短編が収録されている「お得感」抜群の文庫を見つけたので借りることにしました。

その上、巻末に奥野健男氏の太宰治年表、臼井吉見氏の解説と寸評付きなので、この一冊を読めば「俺、太宰治読んだで」と、言えるかも知れませんね。

 さて、斜陽と人間失格で文庫本の半分ほどを占めており、読みごたえがありました、その他の短編も、全体的に暗くてジメっとした雰囲気の作風なんですが、読んでいて苦しくなったりすることはありません。

太宰氏特有のウイットの効いたジョークのようなやりとりや、登場人物(自画像ともいえる)の一風変わった雰囲気が楽しめます。

38歳で自らの命を絶った太宰治氏ですが、天才ゆえの苦悩や辛苦の実態ともいえる描写が、文章のいたるところに横溢しています。

色々な作風の短編中編が収められておりますが、僕は『斜陽』と『ヴィヨンの妻』が好きですね。

★★★☆3.5です。

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