「心ゆたかな暮らしを」  ~Shu’s Page

小説のレビュー、家族の出来事、趣味の事、スポーツ全般など、日々の出来事をつづりながら、一日一日を心豊かに過ごせれば・・・

合格合格!『大宝』ラーメン!

2019年11月30日 | ラーメン
先輩が京都に来られてて、烏丸五条のホテルに泊まられていて、「近所で美味いラーメン屋ないか?」聞かれてました。

スマホで調べたところ、烏丸五条を下がったとこに『大宝』というお店がヒットし、なかなかのクチコミだったので、ここに決めました!

11:30過ぎに着いたのですが、ほぼ満席で、「これは期待してエエんちゃう?」と席に着きました。

三人とも、定番のラーメンを注文し、待っていると、出てきたのが写真のラーメンです。

見た目通りの味で、アッサリとした中にも、しっかりと味わい深いスープの旨味に、ストレートの細麺がよく合います!「これは美味い!」と合格点でした!

飽きのこない味で、近くにあれば、また来たいお店ですね。

80点です!

台湾史がよくわかる『流』by東山彰良

2019年11月26日 | 小説レビュー
『流』by東山彰良

~一九七五年、台北。内戦で敗れ、台湾に渡った不死身の祖父は殺された。
誰に、どんな理由で?無軌道に過ごす十七歳の葉秋生は、自らのルーツをたどる旅に出る。
台湾から日本、そしてすべての答えが待つ大陸へ。
激動の歴史に刻まれた一家の流浪と決断の軌跡をダイナミックに描く一大青春小説。直木賞受賞作。「BOOK」データベースより


2015年の『第153回直木賞』受賞作品です。ちなみにこの年の芥川賞が又吉直樹氏と羽田圭介氏でした。

著者の東山彰良さんは、台湾生まれの作家さんで、1968年生まれで、9歳のとき日本に移住して来られました。筆名は、家族の出身地である中国の山東省などが「良い」との思いから『東山彰良』と名付けたそうです。

「いずれ家族の物語を書こうと思っていた」と語る東山さんのお父さんの実体験に基づくエピソードが満載で、台湾で暮らす庶民の目から見た、戦中戦後の台湾~中国史がわかります。

現在、香港におけるデモの映像がテレビから流れない日はありません。隣接する台湾と中国も非常に複雑な関係であるので、少し触れておきます。

~1894年日清戦争に敗北した清国は下関条約に基づいて台湾を日本に割譲、日本領として台湾総督府を設立。1945年の第二次世界大戦敗戦まで日本が統治。
中華民国政府は1945年の日本敗戦後、連合軍の委託を受けて台湾に軍を進駐させ、台湾を自国領に編入。さらに1947年に台湾省を設置し、台湾の統治体制を固めたが、中国大陸においては厳しい立場に追い込まれていた。
1946年から激化し始めた国共内戦(国民党政府軍VS共産党人民解放軍)は、当初は中華民国政府が優勢であったが、次第に人民解放軍が優位となり、中華民国政府は支配地域を中国共産党に奪われていった。
1949年になると急加速し、中華民国政府は4月に首都の南京を人民軍に制圧され、10月には中国大陸の大部分を制圧した中国共産党が中華人民共和国の建国を宣言するまでになった。
弱体化した中華民国政府は台湾への撤退を決定し、国家の存亡をかけて残存する中華民国軍の兵力や国家・個人の財産などを続々と台湾に運び出し、最終的には12月に中央政府機構も台湾に移転して台北市を臨時首都とした。
中華人民共和国政府は当初台湾への軍事的侵攻も検討していたが、1950年に勃発した朝鮮戦争に兵力を割かざるを得なくなった為、人民解放軍による軍事行動は一時的に停止した。
1951年に日本が連合国側諸国とサンフランシスコ平和条約を締結する。その中には日本の「台湾における権利の放棄」しか取り決められておらず、更には日華平和条約においても「台湾における日本の領土権の放棄」しか明記されていない。その為、現在に至るまで国際法的には台湾の主権移転対象(帰属先)については不明確な状態にあり、これを根拠に台湾の国際的地位はまだ決まっていないとする「台湾地位未定論」も唱えられている。
中華人民共和国は、1954年、1955年、1958年に台湾へ攻撃を再開し(台湾海峡危機)、1965年にいたるまで軍事干渉を続けた。以降、大規模な衝突にはいたっていないが、緊張関係は続いている。
 『台湾問題』ウィキペディア(Wikipedia)より抜粋

ということですね。

で、話を本に戻しますが、ストーリーとしては台湾版『ワイルド・ソウル』のようで、なかなか面白いのですが、いかんせん盛り上がりに欠けてしまうのは構成の拙さでしょうか?

 膨らみかけた興奮が、スゥーッと冷めていく感じ。それもその筈で、「・・・その後、〇〇とは別れることになるのだが」的なネタバレを自分でしてしまっているんですね。
また、回想と現実の境目がわかりにく、どうしても物語に「?」となってしまいます。
 
 人々のレビューには「登場人物の名前が覚えられない!」という苦情が多数届いていますが、「こんなもん!『半島を出よ』に比べたら楽勝楽勝!」と、それほど苦になりませんでした。

 ミステリーとしても、あと一歩。ハードボイルドとしても、あと一歩。という感じで、やっぱり実話を基にしているので、あまり突拍子もない展開は難しかったんですかね?

 それはそれとして、小説としては中々読ませてくれますし、台湾で暮らす人々の複雑な感情のもつれなども良くわかりました。読んで損はない作品だと思います。

★★★☆3.5です。

生きがいって何だ?『死にがいを求めて生きているの』by朝井リョウ

2019年11月21日 | 小説レビュー
『死にがいを求めて生きているの』by朝井リョウ

~植物状態のまま病院で眠る智也と、献身的に見守る雄介。二人の間に横たわる“歪な真実”とは?
毎日の繰り返しに倦んだ看護師、クラスで浮かないよう立ち回る転校生、注目を浴びようともがく大学生、時代に取り残された中年ディレクター。
交わるはずのない点と点が、智也と雄介をなぞる線になるとき、目隠しをされた“平成”という時代の闇が露わになる―“平成”を生きる若者たちが背負う自滅と祈りの物語。「BOOK」データベースより


おなじみの『螺旋プロジェクト』作品です。『蒼色の大地』by薬丸岳>、『コイコワレ』by乾ルカ、『シーソーモンスター』by伊坂幸太郎、『もののふの国』by天野純希、に次ぐ、5作目です

『螺旋プロジェクト』
の中で、一番現代に近い時代背景で描かれており、しかもトップバッターだったらしく、良い意味でも悪い意味でも3つのルールを忠実に守っています。

「螺旋(らせん)」プロジェクトの3つのルール
・「海族」と「山族」対立構造を描く
・「隠れキャラクター」を登場させる
・任意で登場させられる共通アイテム


朝井リョウ氏の作品は、『何者』、『桐島部活やめるってよ』に続いて、これが3作目です。朝井リョウ氏は、人間が生きていく中で、心に灯す色々な想いを瑞々しく、そして生々しく、辛辣に描き、言葉として表現することが抜群に上手いですね!

登場人物がそれぞれに抱えていながら、見なかったことにしている心の闇の部分「自分の生きがいとは・・・?」という命題。

作中で、雄介という青年が『生きがい』について語ります・・・。
「人間には三種類いると思う。一つ目は、生きがいがあって、それが、家族や仕事、つまり自分以外の他者や社会に向いている人。他者貢献、これが一番生きやすい。
二つ目は、生きがいはあるけど、それが他者や社会には向いてない人。仕事が好きじゃなくても、家族や大切な人がいなくても、それでも趣味がある、好きなことがある、やりたいことがある、自己実現人間。
三つ目は、生きがいがない人。他者貢献でも自己実現でもなく、自分自身のための生命維持装置としてのみ、存在する人。
多くの人は三つ目の人間で、そこに堕ちたくないためだけにとりあえず働くという手段を取っているんじゃないか」と。

なかなか辛辣ですよね。

そこで、「そもそも、『生きがい』ってなんやろ?」と考えてみると・・・、

井上勝也(心理学者、筑波大学名誉教授)らによれば、生き甲斐とは「生きることに価値や意味をもたらす源泉や対象としての事物(生きがいの源泉・対象)」と「その源泉や対象が存在することにより自らの生に価値や意味があると感じられる感情(生きがい感)」の2つの側面から構成される概念とされている。

井上は社会的な次元から、生き甲斐を社会的生き甲斐、非社会的生き甲斐、反社会的生き甲斐の3つの方向性に分類している。社会的生き甲斐とは、ボランティア活動やサークル活動など、社会に参加し、受け入れられる生き甲斐である。非社会的生き甲斐とは、信仰や自己鍛錬など、直接的に社会とは関わりない生き甲斐である。反社会的生き甲斐とは、誰かや何かを憎んだり、復讐する願望を持ち続けるといった、暗い情念が生きていく上での基本的動機となっている生き甲斐である
。(Wikipedia)より

ということです。

僕には漠然と「家族?そうやなぁ、家族皆が健康で、そこそこの生活が出来るように頑張ること。そして娘たちが学校を卒業して、就職して、結婚して、孫が生まれて、その孫に色々と買ってやったりすることが出来るように、しっかりと仕事をして、出来ることなら蓄えも少々する・・・。それを『生きがい』というのなら、生きがいかなぁ?」という感じですかね?

皆さんはどうですか?「〇〇が俺の(私の)生きがいだ!」って胸を張って言えることあります?

いずれにしても、この作品は、連作短編集のように、それぞれの登場人物が、それぞれの立場で、もがきながら葛藤しながら、一生懸命に生きています。その姿と言動から、自分自身に少しでも重なる部分、共感できる部分があると思います。

現代の複雑に入り組んだ社会の中で、とりわけネット社会の中で生を受け、その暮らしが現実とヴァーチャルの中で揺れ動いている10代、20代の若者に読んでもらいたい作品ですね。

グイグイと引き込まれる展開と文章に、期待は大きく膨らみましたが、エンディングが今ひとつな感じなので
★★★☆3.5です。

構成や展開が巧み『理由』by宮部みゆき

2019年11月19日 | 小説レビュー
~東京都荒川区の超高層マンションで起きた凄惨な殺人事件。殺されたのは「誰」で「誰」が殺人者だったのか。
そもそも事件はなぜ起こったのか。事件の前には何があり、後には何が残ったのか。
ノンフィクションの手法を使って心の闇を抉る宮部みゆきの最高傑作がついに文庫化。「BOOK」データベースより


久しぶりの宮部みゆき作品です。宮部作品の中でも人気の高い、直木賞受賞作品『理由』ですが、ストーリーの展開の仕方が面白いですね。

謎のインタビュアーのような人がいて、その人が、関係者に話を聞いていくという形式です。それぞれの関係者の証言や感想によって、「一家四人殺し」の謎が明らかになっていきます。

大林宣彦監督で映画化もされており、キャストが豪華です。
村田雄浩、寺島咲(新人)、岸部一徳、大和田伸也、久本雅美、宝生舞、松田美由紀、赤座美代子、風吹ジュン、山田辰夫、渡辺裕之、柄本明、渡辺えり子、菅井きん、小林聡美、古手川祐子、加瀬亮、厚木拓郎、左時枝、細山田隆人、ベンガル、伊藤歩、立川談志、南田洋子、石橋蓮司、麿赤兒、小林稔侍、宮崎将、宮崎あおい、永六輔、勝野洋、片岡鶴太郎、根岸季衣、入江若葉、嶋田久作、峰岸徹、裕木奈江、中江有里 (※登場順 他カメオ出演多数)

さらに、TBS系列でドラマ化もされています。
こちらもキャストが豪華です。
寺尾聰、速水もこみち、吹石一恵、福士誠治、永山絢斗、菅田将暉、橋本愛、香里奈(友情出演)、麻生祐未、江波杏子、平田満、杉本哲太、沢村一樹 ほか

まぁ、これだけの話題作ですから、面白くない訳ないんですし、ストーリー運びや展開は抜群です。グイグイ引き込まれます。

しかし、ストーリー展開に腐心しすぎたのか?肝心の動機や心理描写が少し薄まっているように感じました。

とはいえ、もちろん読んでおいて損は無いですよ。

★★★☆3.5です。


高校ラグビー京都大会決勝戦!

2019年11月17日 | スポーツ
今日は、京都の高校サッカーとラグビーの決勝戦が西京極と宝ヶ池に分かれて、ほぼ同時刻に開始やったんです。

迷った末に、ラグビーを観に来ました!

14:00キックオフやったんですが、色々と手間取って、13:30前に宝ヶ池に着くと、入場券を買い求める人の長蛇の列が出来ていました( ; ゜Д゜)

もちろん会場のスタンドも超満員で、少し見にくいのですが、最前列で観ることにしました。

さすがは京都の名門校同士の戦いで、攻守にわたって見所満載の60分間でした。

体格差で上回る京都成章が終始押し気味に試合を進め、そのまま完勝となりました!

京都工学院も何度か大きくゲインしたり、トライ寸前までいきましたが、成章の鉄壁のディフェンスに跳ね返され、惜敗となってしまいました。

今日の成章の戦いぶりを見て、「これなら、全国でも通用するし、頂点も狙えるで!」と思いました。

京都サンガ、ホーム最終戦で意地を見せた!

2019年11月16日 | スポーツ
京都サンガのホーム最終戦、西京極に応援に行って来ました!

下位の千葉との戦いなので、「多分勝つやろ?」と考えていましたが、何の何の!「ヤバイっ(|| ゜Д゜)!」という場面を何度もつくられ、その度にGK清水のナイスセーブに救われ、「ホンマに大丈夫かい?」と不安な気持ちで前半を終えました。



後半にエスクデロ、モッタを投入し、前線に勢いが出てきたところで、仙頭が決定機を外し「オーマイガッ(´Д`|||)」

しかし、その直後、再びチャンスメイクした福岡からの折り返しを金久保がスルーし、仙頭が今度はキッチリ決めてくれて、西京極は大歓声に包まれました!

終了間際にも、危ないシーンが何度かありましたが、無事に1―0で試合終了となりました!

何とか最終節に、プレーオフへ僅かな望みをつなぎましたが、最終節は首位の柏レイソル戦ですし、サンガの上にいる3チームが、全て下位との試合ということで、このままならプレーオフにも進めないという厳しい状況です。

まぁ、悲観ばかりしていても仕方ないので、何とか柏に勝利し、他チームの取りこぼしを期待して、最終節の結果を待ちたいと思います!

q(*・ω・*)pフォルツァ!サンガ!

水滴 石を穿つ『ヒマラヤに学校をつくる』by吉岡大祐

2019年11月14日 | 小説レビュー
『ヒマラヤに学校をつくる カネなしコネなしの僕と、見捨てられた子どもたちの挑戦』by吉岡大祐

~子どもたちに教育を!人身売買、児童労働、カースト差別…
貧困のネパールで、ゼロから学校づくりに挑んだ著者の涙と感動の20年の軌跡。「BOOK」データベースより

図書館の司書さんオススメの第2段です。
こういう外国でのドキュメンタリーものは、かなりの感動をおぼえるはずで、期待しながら読みました。
実際に読んでみると、とても良い話で、思いがけない人との出会いや一言から、人生の方向が大きく変わっていくドキュメンタリーでした。

しかし、ネパールと言われても、ハッキリ言ってイメージが沸きませんよね?沸きます?
位置を調べてみると、インドと中国という両大国に挟まれた、北海道二つ分ほどの国土に人口2600万人の小さな国なんですって。

ネパールでは、法的にはカースト制度は廃止されおり、表向きの階級差別はなくなったように言われていますが、いまだに古いカースト意識が残っていて、特に農村部に行けば行くほど根強く残っているそうです。また、女性に対する強烈な差別、極度の貧困など、想像を絶する世界が広がっていました。

著者の吉岡大祐氏は、小さい頃にアメリカ旅行に行った際に出会ったアメリカ人のオジサンの優しさに触れ、「アメリカ人になりたい!」と、夢を抱き?大学卒業後、鍼灸師の資格を取り、アメリカに渡るべく準備をしていたところ、父の友人であるネパール人のダルマさんから「ネパールに来ればいいじゃないか」という一言で、ネパール行きを決断します。

60万円の手持ち資金だけ(ネパールの1ヶ月の給料がだいたい2万円程度です)で、ネパールに渡った吉岡氏は、貧しい人たちを相手に無料で鍼治療をおこなったり、貧しい地域へ出掛けていって出張治療を施したりしていきます。
その様な活動の中で、医療キャンプに参加したとき、子どもたちが感染症で亡くなる現状を目の当たりにして衝撃を受けます。

究極の貧困の中で懸命に生きている子どもたち、そしてロクに読み書きのできない親のもとで、教育を受けずに育つ子どもたちの未来に不安を感じた吉岡氏は、「何とかネパールの子どもたちに教育を受けさせてあげることは出来ないか?」、「教育を受けることによって拓ける未来があるはずだ」、「自分の使命はこれなのでは?」と、神の啓示のようなものを受けます。

お金もなければ、ネパールの政界や官界、経済界などの上層部にコネがある訳でも何でもない一人の日本人青年が、一念発起して物事をスタートさせていくのですが、色々な困難を乗り越えて、三浦雄一郎さんをはじめとする多くの日本人支援者の力添えもあって、『クラーク記念ヒマラヤ小学校』を開校するところまで、やり遂げてしまうところが、本当に素晴らしいことですよね。
 
ネパールの現地の人々との温かい交わりや、日本での募金活動、クラーク高校の生徒さんたち、そして世界中の人々からの力強い支援の数々など、「一人ひとりの力は小さいけれど、コツコツと積み上げることによって、大きな力を生み出し、その力を合わせれば、さらに大きな物事を成し遂げられるんや」ということに気付かされると同時に、「自分にも何か出来ることはないかな?」と、考えさせられるドキュメンタリーでした。

★★★3つです。

『京都五山』の一人『黒幕といわれた男』by安川良子

2019年11月10日 | 小説レビュー

~いつの時代にも伝説的な男はいる。
これは戦後を腕力で駆け抜けた男の物語である。
悲憤の死を遂げた、京都の黒幕といわれた男、山段芳春の素顔を明らかにする。「MARC」データベースより


京都に生きる50代以上の方なら、一度は耳にしたことがあるであろう「山段芳春 」という名前。

「西山正彦氏」、「大山進氏」、「高山登久太郎氏」、そして「山段芳春氏」、もう一人は不明ですが、当時は「京都五山」と呼ばれていましたね。

政財界や不動産業界、そして京都特有の『白足袋族』と言われる業界の方々を通じて、陰に陽に影響力を及ぼしたフィクサーの存在は、真しやかに囁かれてきました。

この山段氏も、京都信用金庫や京都市役所に対して、絶大なる影響力を持っていたということですが、その力を背景に、バブル当時は大変な栄華を極めていたようです。

しかし、栄枯盛衰、盛者必衰といわれるように、山段氏も徐々に力を失くし、最期には病を得て、失意のままに亡くなっていかれます。

その一番近くで秘書のような立場で仕えていたのが、著者の安川良子氏ということです。

読んでいると、かなり偏った見方で物事が書かれておりますが、それも安川氏から見れば、それもそうやったのかな?と思ってしまいます。

本当の真相は、山段氏が墓場の中まで持っていかれたと思うので、色々なことは闇のなかです。

京都を舞台にして繰り広げられた、様々な事件や選挙などが色々と語られていますので、読み物の一つとしては、それなりに面白いと思います。

★★★3つです。


深みも高みも無く・・・『君たちに明日はない』by垣根涼介

2019年11月07日 | 小説レビュー
『君たちに明日はない』by垣根涼介

~「私はもう用済みってことですか!?」リストラ請負会社に勤める村上真介の仕事はクビ切り面接官。
どんなに恨まれ、なじられ、泣かれても、なぜかこの仕事にはやりがいを感じている。
建材メーカーの課長代理、陽子の面接を担当した真介は、気の強い八つ年上の彼女に好意をおぼえるのだが…。
恋に仕事に奮闘するすべての社会人に捧げる、勇気沸きたつ人間ドラマ。山本周五郎賞受賞作。「BOOK」データベースより


垣根涼介氏は、マイフェイバリット作家さんの一人です。『ワイルド・ソウル』以来、すっかりファンなんですが、『室町無頼』、『光秀の定理』、『信長の定理』などの時代物、『ヒートアイランド』などのハードボイルドもの、どちらも垣根氏らしく熱い物語を描くの上手な作家さんです。

前から、この『君たちに明日はない』も気になっていたんですが、タイトルから推察するに、「あんまりやろうなぁ~」と思っていて敬遠していました。
しかし、垣根ファンとしては、「やっぱり読んでおかなアカンやろ」と、図書館で借りてきました。

まぁ、想像通りで、主人公の面接官が、いくつかの会社の面接を通して描く人間模様の連作短編集のようなもので、NHKで連続ドラマ化もされています。

組織に勤めるものとして、「そうやなぁ~、会社にとっての自分の価値なんて、本当にこんなもんやろうな」と、しみじみ感じ入るものはありますが、それ以上でも以下でもありません。

陽子との恋愛模様も、おざなりな感じで、ストーリー全般を通して、さしたる盛り上がりも深みも、心に残るセリフ等もなく、サラッと普通にエンディングを迎えてしまいました。

評価としては、迷うところですが、ギリギリ・・・、
★★★3つですかね?

応援返しq(^-^q)

2019年11月04日 | スポーツ
昨日の娘たちの試合に、同じ高校のサッカー部の男子が大挙して応援に駆けつけてくれました!

大きな声で応援歌を歌ってくれたり、良いプレーの度に大声援と拍手で応援してくれました!

たまたま、今日がサッカー部の試合で、昨日のお返しに宝ヶ池まで応援に来ました!

ベスト4をかけた準々決勝やったので、メチャクチャ大勢の観客が訪れていて、宝ヶ池のスタンドは満員でした。

一生懸命、手を叩き、声援を送りましたが、前半の失点が響き、残念ながら、1―2で負けてしまいました。

それぞれに、熱い思いを胸に一心不乱に打ち込んできた結果なので、勝者も敗者も美しかったです。

やっぱり、スポーツは素晴らしいですね!