ちょっとマンネリですが・・・

ダラダラ過ごしている毎日のことあれこれ・・・・

世の中の大半の仕事というものは、自己主張ができない。

2010年05月18日 | Weblog
「作家の条件」森村誠一著より。

すでに多くの方はご存じのように、森村氏は作家以前はホテルマンを職業としていた。そこで生みだされるものはサービスで、生産されると同時に消費されてしまうと表現している。作り出したものは形として残らないものだ。

あらゆるサービス業の仕事は形に残らないものではないだろうか。自己主張なんてとんでもない話だ。氏は十年近く従事しているうちに形のあるものを残したいと思うようになったという。製作者や製造者なら何らかの形に残るものができあがってくるだろうが。

とはいっても、世の中のほとんどは無数の誰がしたかわからないような仕事で成り立っているものだ。個人の署名を残せるような仕事をしてる人はほんの一握りの人たちだけに違いない。

また、たとえ署名付きの仕事にあこがれたところで、実際にそれが実現できるわけではない。それにともなう実力と運に恵まれた人たちだけが、夢を実現できる。プロの作家は内部に発酵するものがなくても書かなければならない、実に厳しい世界だとも思える。