日蓮正宗 正林寺 掲示板

法華講正林寺支部 正林編集部

第68世御法主日如上人猊下御指南(H25.8)

2013-08-10 | 日如上人御指南

 

平成25年8月度 広布唱題会の砌

 

於 総本山客殿 

 

(大日蓮 平成25年9月号 第811号 転載)

 

 皆さん、おはようございます。
 本日は、総本山における八月度の広布唱題会に当たり、中等部・高等部の皆様をはじめ多数の方々が参加され、まことに御苦労さまでございます。
 本年も既に八月に入りましたが、皆様には僧俗一致・異体同心して、日夜、折伏誓願の達成へ向けて御精進のことと存じます。
 いつも申し上げていることでありますが、本年は十一月に御影堂の大改修落慶法要が行われることになっており、したがって、十月末日までには全支部が折伏誓願を達成して、晴れて仏祖三宝尊に御報告申し上げたいと思っております。
 もちろん例年から比べれば、確かに厳しい戦いでありますが、しかし、厳しい戦いであればこそ、困難を乗り越え、戦いきって誓願を達成した時の喜びと充実感は計り知れないものがあると思います。かつ、様々な障魔や障害を乗り越えて、誓願達成のために戦っていくことは、一人ひとりが御本仏大聖人様の弟子檀那として、御遺命を拝して広布の戦いに挺身しているわけでありますから、その功徳はまことに計り知れない大きなものがあると存じます。
 されば、皆様には誓願達成へ向けて、なお一層の御精進を願うものであります。
 さて、大聖人様は『兵衛志殿御書』に、
「つねざまには代すえになり候へば・聖人賢人もみなかくれ、たゞざんじん・ねいじん・わざん・きょくりの者のみこそ国には充満すべきと見へて候へば、喩へば水すくなくなれば池さはがしく、風ふけば大海しづかならず。代の末になり候へばかんばち・えきれい・大雨・大風ふきかさなり候へば、広き心もせばくなり、道心ある人も邪見になるとこそ見へて候へ。されば他人はさてをきぬ。父母も夫妻と兄弟と諍ふ事れつしとしかと、ねことねずみと、たかときじとの如しと見へて候」(御書1270)
と仰せられています。
 解りやすく申し上げますと、
「いつもながら決まっていることは、世が末になれば、聖人とか賢人とか言われる人は皆、隠れて、ただ讒人、讒言を構えて、真実でないことを真実らしく言いふらす人や、佞人、言葉巧みにへつらう、心の邪まな人や、和讒の者、表面は穏やかだが、陰に回って人を陥れる者や、曲理の者、道理を曲げて我意を通す者ばかりが国中に充満するようになると経文に説かれている。例えば、水が少なくなれば池が騒がしく、風が吹くと海が荒れて静かではないようなものである。こうした末法の世になると、旱魃や流行病や伝染病が起こり、大雨・大風が吹き重なり、そのため、心の広い人も狭くなり、求道心のある人も邪見の者となってくるのである。それ故に、父母、夫婦、兄弟などの肉親までもが相争い、その姿はちょうど、猟師と鹿と、猫と鼠と、鷹と雉とが争うようなものである」
と仰せられているのであります。
 まさしく、今日の混沌とした末法濁悪の世相を如実にお示しあそばされていますが、かかる悪世にあって、いかにしたら世の中の平和と人々の幸せを実現することができるのか。そして、そのためには、いかなる教え、いかなる方途をもってすればよいのか。
 大聖人様は『上野殿御返事』に、
「今、末法に入りぬれば余経も法華経もせんなし。但南無妙法蓮華経なるべし」(同1219)
と仰せであります。
 すなわち、末法本未有善の衆生は、爾前権経はもとより、文上の法華経では救われず、末法御出現の御本仏宗祖日蓮大聖人様がお唱えあそばされた文底下種の妙法をもって、初めて成仏得道をかなえることができるのであります。
 なかんずく、今、末法は順逆二縁、共に充満し、正法誹謗がいよいよ盛んなる時であります。されば、この時には摂折二門のなかには、ただ折伏をもって謗法を呵責し、謗法の害毒によって不幸に喘ぐ人々を救っていかなければならないのであります。
 故に大聖人様は『開目抄』に、
「夫、摂受・折伏と申す法門は、水火のごとし。火は水をいとう、水は火をにくむ。摂受の者は折伏をわらう、折伏の者は摂受をかなしむ。無智・悪人の国土に充満の時は摂受を前とす、安楽行品のごとし。邪智・謗法の者の多き時は折伏を前とす、常不軽品のごとし」(同575)
と仰せられているのであります。
 すなわち、今、末法は「邪智・謗法の者の多き時」であり、この時は、何を差し置いても折伏をもって謗法を破折して、塗炭の苦しみに喘ぐ人々に妙法を下種し、一人でも多くの人を救っていかなければならないのであります。
 されば、今こそ我々は僧俗一致・異体同心して、正法流布に身を捧げ、それぞれが本年度の折伏誓願を達成すべく、唱題を重ね、折伏を行じ、もって一人ひとりが一生成仏の道を歩まれますよう心から念じ、本日の挨拶といたします。

 

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