かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

Reverie/多治見輸出陶磁器完成協同組合(岐阜県多治見市)

2013-06-01 | 東濃の近代建築

今回からは土岐市に続き東濃シリーズ第2弾、多治見編をお送りします。
多治見は土岐市、瑞浪市とともに、古くから陶磁器の町として栄えた東濃地方の中心地で、土岐川の南側一帯には現在も古い町並みの面影が残っています。

特に土岐川沿いの青木町から昭和町にかけては、大正末~昭和初期にかけて洋風建築が多数建てられましたが、現在残っているのは、昭和橋の南詰にある多治見輸出陶磁器完成協同組合と旧昭和橋郵便局の建物だけになってしまいました。
多治見は陶磁器製品のなかでも、モザイクタイルや耐火レンガなど建築資材関係の生産が盛んで、この建物も陶器の町にふさわしい総タイル貼りのモダンなデザインになっています。
建物の前の看板によると、現在は多治見輸出陶磁器完成協同組合の他に、雑貨&カフェReverie(レヴェリ)と英会話教室が使用しているようです。

建物についてはReverieさんのHPに詳しく紹介されており、それによると大正末から昭和初期にかけて演劇場として建てられ、その後税務署、裁判所、陶磁器の組合事務所として使われてきたようです。
陶器の町として栄えた多治見の街角の雰囲気を今に伝える昭和モダンな洋館、これからも末永く大切に使われて次の世代に引き継がれてゆくと良いですね。


■建物正面~土岐川沿いの堤防道路に北面して建つ左右対称の建物



■玄関の円柱には光沢のある玉虫色のモザイクタイルが貼られています



■外壁の荒いスクラッチタイルと柱のツルピカのモザイクタイルの取り合わせが絶妙です



■建物南側~個人的な趣味で恐縮すが、スクラッチタイルに丸窓の組み合わせは、まさにど真ん中の直球ストライク!です









◆Reverie/多治見輸出陶磁器完成協同組合/岐阜県多治見市昭和町18番地
 竣工:昭和初期
 構造:木造2階建、地下1階
 撮影:2013/04/29



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