かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

解体迫る一宮市役所旧本庁舎(愛知県一宮市)

2013-02-15 | 尾張の近代建築

一宮を代表する近代建築に一宮市役所旧本庁舎(北棟)がありますが、すでに新庁舎の建設にともない解体取り壊しが決定しており、久しぶりに訪れた現地では、新庁舎の建設が急ピッチで進められていました。
旧本庁舎の隣にあった公園と駐車では、すでに新庁舎の1期工事が始まっており、現在はまだ健在の旧本庁舎も、2期工事開始時に解体される予定です。

前回2009年に訪れたときには、歴史的建造物の旧本庁舎と西分庁舎(旧名古屋銀行一宮支店)の保存に関して、新聞紙上などでも取り上げられ、当時はかなり話題になりましたが、結局旧本庁舎は内装材などの一部保存活用にとどまり全面解体、なんとか西分庁舎は解体をまぬがれ改修後再活用が決まりました。

激動の昭和を80年以上も生き抜いてきた旧本庁舎は、一宮の街角の原風景ともいえる存在で、特徴的な玄関周りだけでも一部保存して、新庁舎と共存する手法もあったのではと思いますが、残念ながらその姿を消すことになりました。

解体目前の旧本庁舎を前に、今年は鬼籍に入る近代建築が1件でも少ないことを祈りながら、最後の姿をカメラに収めました。


■建設中の新庁舎の脇で、解体の日を待つ旧庁舎。この姿も、もう見納めです。



■新庁舎の完成予想図(平成26年3月完成予定)~残念ながら旧庁舎の姿はありません

(撮影:2013/02/10)