昨日も大人しくしていた。
だけど、あんの散歩は一時間ぐらい三沢川を歩いた。
自然遊歩道へ上がる方へあんは行きたがったが、まだ調子が良くないからと言い聞かせ、平らな道だけ、ゆっくりと歩いた。
山を横手に深呼吸するように歩くと、また気持ち良いもので、普段見ないような角度から天神山を眺めたり、植物を丁寧に見てみると、きっと脳が活性化されるのであろう、新たな発見への喜びを生み出していく。
それが面白い。
いろんなものに気付く。
見ていたものは見ていただけのものではなく、その裏もあれば、横もあり、光りが差せば、違う顔を見せ、頬を寄せれば、その香りを伝えてくる。
見ていたものは見ていただけに過ぎず、触れて、感じて、待って、思って、愛してみると、それはそれまでものでなくなり、何とも愛しいものになり、一体化するようにその世界に溶け込むことが可能になるような気さえする。
トコトコ歩くあんは自分をいつもその世界に連れて行ってくれる。
三沢川から帰る途中、今まで一度も歩いたことのない道を少し歩いた。
あんは見知らぬ道を歩くのを楽しむ。
それは縄張りを増やしていくと言うことになりえるのだろうか、分からないが新たなクンクンをたのしんでいるのだろうと思う。
ゆっくりと歩いた。
体調が悪くなった感はなかった。
あんにも風邪はうつっていないようで安心した。
今日は身体も楽で鼻水ももうあまり出ない。
健康であることの意味を学ばせてもらった日々はもうすぐ終わるだろうが、それは決して忘れてはならぬもの、祈りとして、日々あるものへ感謝をしよう。
一つの呼吸にまで。