アサダの命日は七月十七日。
その日で六年経つ。
毎年、命日の前に集まり、そして、命日は仕事をしているか、一人でいることが多かった。
その期間がとても寂しかったことを思い出す。
命日の一年後、夜中にアサダの彼女から電話がかかってきた。
「誰と話していいか、分からなくなったから」そう言って、涙を交えながら長電話をした。
その彼女も今は自分の知らない人と結婚して子供もいる。
久しぶりに今回会った。いろいろとあるだろうが、幸せそうで良かった。
変わらないものはない。常に変わっていく。
リー子も来た。リー子はもちろん文化学院の友達。とても綺麗な子だ。
リー子の彼はセコビッチと呼ばれていた。
初めて、リー子から彼を紹介され、飲みに行き、飲んでいる間にセコビッチということになった。どんな過程だったか忘れたが、ただ笑っていたことだけ覚えている。
アサダも自分も誰かの彼氏彼女で紹介され、いつも新しく友達になることをほんとうに楽しんだ。
それから、セコビッチは白血病が発病した。
セコビッチとリー子がアサダの見舞いに来たときのことをよく覚えている。一生懸命に応援していた。
余命を知っている自分にはほんとうに辛かった。
そのセコビッチも二年前の七月十七日に亡くなった。
何の因果だが、そんなことは分からない。ただ二人とも、お笑い、プロレス好きだから、天国で楽しくやっているだろうと、みんなでは話している。
セコビッチはお笑いを目指していた。
セコビッチの相方はまだ夢を見ているだろう。葬式のとき、セコビッチの前で涙を堪えてネタをしていた。
彼はまだ売れていない。セコビッチも心配しているだろう。
{つづく}
その日で六年経つ。
毎年、命日の前に集まり、そして、命日は仕事をしているか、一人でいることが多かった。
その期間がとても寂しかったことを思い出す。
命日の一年後、夜中にアサダの彼女から電話がかかってきた。
「誰と話していいか、分からなくなったから」そう言って、涙を交えながら長電話をした。
その彼女も今は自分の知らない人と結婚して子供もいる。
久しぶりに今回会った。いろいろとあるだろうが、幸せそうで良かった。
変わらないものはない。常に変わっていく。
リー子も来た。リー子はもちろん文化学院の友達。とても綺麗な子だ。
リー子の彼はセコビッチと呼ばれていた。
初めて、リー子から彼を紹介され、飲みに行き、飲んでいる間にセコビッチということになった。どんな過程だったか忘れたが、ただ笑っていたことだけ覚えている。
アサダも自分も誰かの彼氏彼女で紹介され、いつも新しく友達になることをほんとうに楽しんだ。
それから、セコビッチは白血病が発病した。
セコビッチとリー子がアサダの見舞いに来たときのことをよく覚えている。一生懸命に応援していた。
余命を知っている自分にはほんとうに辛かった。
そのセコビッチも二年前の七月十七日に亡くなった。
何の因果だが、そんなことは分からない。ただ二人とも、お笑い、プロレス好きだから、天国で楽しくやっているだろうと、みんなでは話している。
セコビッチはお笑いを目指していた。
セコビッチの相方はまだ夢を見ているだろう。葬式のとき、セコビッチの前で涙を堪えてネタをしていた。
彼はまだ売れていない。セコビッチも心配しているだろう。
{つづく}