久しぶりに本を買った。
歎異抄を勉強したいと思っていたが、地元の本屋にはあまりいいものがなかった。
家にもまだ読んでいない本も何冊かある。別にあえて買う必要もないかと思っていた。
何気なく本屋のなかを歩き回った。
すると、ずっと読もうかどうか迷っていた本があった。
「カマラーゾフの兄弟」だ。
以前、新聞にも載っていたが、最近よく読まれていると言う。その新訳も出ていたので、数分迷ったが、最後には最初の一冊のにレジに持っていった。
自分は本を読むのがとても遅い。いつも、切れ切れに意識を飛ばし、感じ考え、胸のなかで味わったりしながら読む。だから、かなり時間はかかる。
この本を実はインドへ持っていこうと思っていた。向こうでゆっくりと読んでみようかと思っていた。
しかし、持ってはいかなった本だ。結局、カルカッタでは日本語の本はまったくというほど読まなかった。
レジに行く前に少し本を開いてみた。
アンナ・グレゴーリエビナ・ドストエフカスヤに捧ぐ
「はっきり言っておく。一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままである。だが、死ねば、多くの実を結ぶ」{ヨハネの福音書、十二章二十四節}
この聖書の言葉を読んで買うことを決めたようなものだった。
さて、ちゃんと読み終えるか?いつ頃、読み始めるかは、まだ先のようにも思える。
その前に読み終えていない本を何冊かしっかりと読みたい思いにもなっている。
読書は秋だが、夏に読む本は、なにか感想文を書かなくてはいけない感じもする。書かなくいいのに、そんな気がしてしまう。
まぁ、焦らずに本を読んでみようと思っているところです。