ブクログより
39年前、主人公の西田啓子はリンチ殺人の現場となった連合赤軍の山岳ベースから脱走した。5年余りの服役を経て、今は一人静かに暮らしている。
だが、2011年、元連合赤軍最高幹部・永田洋子の死の知らせとともに、忘れてしまいたい過去が啓子に迫ってくる。
元の仲間、昔の夫から連絡があり、また姪の結婚をきっかけに、過去を告げねばならなくなり、さらに連合赤軍事件を取材しているというジャーナリストが現れて・・・(本書、帯解説より)
グリコ・森永事件に引き続きまたまた実際の事件をもとに書かれた連合赤軍事件、リンチ殺人や浅間山荘立てこもりなど生々しい事件でした。
主人公の西田啓子という人物はおそらく作者の作った架空の人物だと思われますが、その他の人物や行われたことなどは事実に基づいて描かれているものと思われます。
暗い題材の割には、その時の思想や信念、忘れたい過去におびえながらの毎日、世間の風当たり、などどれも深く掘り下げられることなく、ただ当たり障りなくという感じで描かれていて、特に心を動かされるというものがありませんでした。
だからどうなのだ、という。
ちょっと消化不良な読後感でありました。
夜の谷を行く / 桐野夏生
《本日の暦》
鶺鴒鳴(せきれいなく) 七十二候
鶺鴒が鳴き始めるころ
朝夕少ししのぎやすくなってきました。今朝は明け方からかなり激しく雨が降りましたが、この雨を境に秋の乾いた空気に入れ替わるそうです。 今夜から明け方にかけては最低気温も20℃を切りそうで、 あ~やれやれです。
そろそろ近くの山にでも行ってみようかなと思うこの頃です。(もう3か月くらい行ってないなぁ)