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三月の北国は冬の旅 ~長野の雪~

2007-03-12 22:35:01 | 町と旅
三月と言えどもまだまだ寒い日々ですね。この時期に北国を旅行すると、まだ冬真っ只中!という寒さで、自分の住む神奈川県は暖かい方なんだなと、我が町への有り難みを感じたりもします。
三月の北国の旅は、雪の旅になる事も珍しくありません。あの日もそうでした…


長野で冬季オリンピックが開かれた年、オリンピックをTVで見ていた私は、翌月に行われたパラリンピックの時期に長野に出かけました。
チケットは前売り券でソールドアウトとかで当日券はなく、競技は見られなかったものの、駅前や商店街には、オリンピックにちなんだピンバッジを売る外国人が多数いて、オリンピック&パラリンピックムードでまだまだ熱気は続いていました。
後に、モーニング娘。もライブを行い、矢口に「エムウェーブのMはモーニング娘。のM!」と言わしめたスケート場、長野エムウェーブの前にもバスに乗って行きました。空は冬の雲に覆われ、雪もちらつく天気。

エムウェーブで当日券ないのを改めて確認し、長野駅前に戻って来ると、何やら人だかりが出来ていました。警備に立っていた人に何事なのかと尋ねると、これから皇太子ご夫妻がお見えになられるとの事。
15分くらいだったか、寒空の下待っていると、それらしき車が数台到着し、中から皇太子ご夫妻が現れた。お二人はとてもにこやかな笑顔で、駅前に集まった人々に手を振り新幹線乗り場の方に向かわれた。私も手を振り返させていただき、そのお姿を見送ったのでした。


夜は雪も強くなってきたので、ホテル近くの郷土料理店を選んで入りました。
店内はとても暖かく、私は地酒を飲みながら、地元の美味しいツマミをカウンターで食べていました。すると、隣に座っていた中年紳士が声をかけてきました。その方は、パラリンピックのボランティアをしている奥さんに、週末を利用して会いに来たのだそうで、横浜から来たとの事。同県人同士、打ち解けて話が弾み始めました。
商社で輸入に関する仕事をしているというその紳士は、仕事でフランスに住んでいた事があるとの事で、サッカーW杯フランス大会決勝会場のサンドニスタジアムの近くに住んでいたという話題に、サッカー好きな私は、「サッカーは、地域文化や国文化の違いが如実に現れるスポーツである」と、サッカー文化論を展開。紳士は、フランス人の気質についての話などを展開し、トークは静かに盛り上がりを見せました。
話が興に入ったところで、紳士がお酒をおごると言い出し、献立から「蕎麦焼酎」を選び、二人で熱燗を味わいました。コクのある味は、寒い夜にぴったりな味わいでした。

その年の春にオープンだった横浜国際競技場の近くに住んでいるという紳士に私は帰り際、「今度、奥さんとJリーグを観に行ってみてください。色々な発見があって面白いですよ」と提案した。紳士は笑顔で、「是非とも、観に行きます」と返してくれ、店先で手を振って別れた。

駅前通りに積もる雪は一段と高くなり、風は冷たかった。ただ、不思議と寒さを感じなかったのは、焼酎のおかげだけではないような気がしました。
三月の北国は、まだまだ寒い季節です。

今回のBGM 春は名のみ / 高井麻巳子
コメント
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