フリージア工房 国道723号店

ハロプロメンバーを応援してアイドル音楽を愛するエッセイブログ

カフェ・アルファのある海岸

2005-12-30 19:12:06 | 町と旅

 本当なら今日は旅に出ている筈だったのに、仕事の方が忙しく準備が出来ず、結局延期になりました…
 という訳で、今日は赤い電車に乗って海を見に行きました。

 終点三崎口駅を降り、まっすぐ三崎方面の道を歩き、一本の細い道を右折すると、車の音も聞こえてこない森へと景色が変わった。
 小網代(こあじろ)の森と呼ばれるその大きな森は、深い谷のような地形も相まって、観光客がワイワイとやって来るような場所ではない。かといって、一人で草の覆い茂った道を歩き進んで行く気力も準備もしていない私は、途中で引き返してきた。

 森を見下ろす台地の上の道を、海目指して歩き直す。左手には小網代の森、手前には相模灘の海、なだらかな下り道は多彩な景色を見せてくれる。
 キャベツ畑の台地を越え、三戸(みと)の町に入った。小さな漁村の風情の三戸には、大きな蔵を構えた家があったりする。砂浜に腰掛け、パンとカフェオレで遅い昼食。

 海岸を散策しながら、三戸海岸の北にある岬「黒崎の鼻」を目指す。この岬の端近くに一軒の洋風の黄色い建物がある。これが、ある漫画に出て来る舞台のモデルだとファンの間で言われている。その建物の近くの海を見下ろせる場所で、西の方向に沈み始めた太陽を眺め、デジカメで写真を撮る。波の音しか聞こえてこないような静かで人の少ない海岸は、やがてオレンジ色と濃い青の空の色に包まれて、夜の静寂へと姿を変え始めた。

 
 黒崎の鼻から三崎口駅方面へと通じる道は、大根やキャベツの畑に挟まれて、ひたすら真っ直ぐに延び、その道には等間隔に電信柱が並んでいる。日本軍の黒崎飛行場の跡と言われるこの道を歩きながら、漫画の舞台(喫茶店)が浮かび温かいコーヒーが恋しくなった。
 駅に着いてからコーヒーを買い、既に闇に包まれ始めたホームで、黒崎の鼻の風景を思い浮かべていた。

  今日のBGM  赤い電車 / くるり

コメント
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