最適化問題に対する超高速&安定計算

大規模最適化問題、グラフ探索、機械学習やデジタルツインなどの研究のお話が中心

PS3 Linux

2007年03月31日 00時29分53秒 | Weblog
PS3 Linux の解説本が出ている。いつも Cell 関係の情報を仕入れているページを作成している会社から出た解説&攻略本である。すでに様々な Linux ディストリビューションが PS3 で動作するようになっているが、Cell SDK を用いてアプリケーションを開発したい人は(あまりいないかもしれないが)、この本に付属している Yellow Dog を使うか、Fedora Core 5 for PPC(一部カーネルなどを入れ替えたもの)を使うのが良い。この本にあるように Linux マシンとして PS3 を使いこなしたいのならば Yellow Dog の方が良いと思う。
SDPA 関連で様々なソフトウェアの make や使用などを繰り返していて Fedora Core 5 の方が使いやすかったので、結局こちらの使用に固定した。ゲーム機としては高いと言われるが、安価な Cell 開発マシンと思えばもの凄く安いと思う。ちなみにほとんど Linux が動いているので、ゲームは持ってないが、Blue Ray のソフトをたまに見る。Cell 開発マシンと Blue Ray 再生機と考えると激安だろう。
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2007年度入試

2007年03月30日 22時40分54秒 | Weblog
2007年度主な私立理工系大学の入試結果についての資料を見た。景気回復があっても理工系の志願者が減少傾向らしいが、そうは言っても大学間ではっきりと志願者の増減が見られる(今風に言えば、勝ち組負け組にはっきり分かれたということか)。
ざっと概観してみると
1:偏差値が下がって志願者が増えた大学がある。単純に志願者が増えるのが良いとは限らない。
2:改変、新学部創設などで志願者増が多い(特に学部内を分割して定員を細かくしていくのは偏差値上昇には効果があるだろう)。
3:改変効果はせいぜい1年程度で長くは続かないこともある。ただし1年目から失敗した場合には、それ以降上がることはあまりない。
4:1回減少傾向になると、それが加速して止まらなくなる。
このまま行くと(行くだろうが)、募集停止に追い込まれる所も増えてくる。
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デュアルブート

2007年03月29日 22時21分02秒 | Weblog
教育や研究の世界では、Windows と Linux の両方が必要な場合が多いので、1台のパソコンで二つ以上の OS を使えるようにしている人が多い。昔は始めにパーティションを切る、あるいはインストール後にパーティションを切りなおす等の作業を行っていたが、前者は一度全部初期化しなければならないし、後者は失敗して OS が起動しなくなることもある。デスクトップだと HDD を追加して新しい OS をインストール&デュアルブートにすることは簡単であるが、ノートパソコンはHDD の追加が難しい上に、Linux ではドライバーの問題もある。そこでノートパソコンではやはり VMware などで仮想マシンを動かして 新 OS をインストールするのが良い方法であると思う。TRON OS である超漢字なども VMware player を用いて Windows 上で動作させることができる
Vista を使ってみたものの、互換性の問題から仮想マシン上で XP, 2000 を使っているといった話も良く聞く。今では販売店に行ってもパソコンには Vista しかインストールされていないので、普通のお客では XP などを選択できない。こういうのを Vista が売れているというのだろうか。

OS「ビスタ」、1カ月で2000万本を販売・本格普及には時間

 【シリコンバレー=村山恵一】米マイクロソフトは26日、パソコン用基本ソフト(OS)「ウィンドウズ・ビスタ」の販売が、1月30日の一般発売から1 カ月で2000万本を超えたと発表した。一世代前のOS「XP」の2倍以上のペースという。ただ本格的な普及には時間がかかり、当面パソコン販売を押し上げる効果は限定的との見方も業界内にはある。
 2000万本にはビスタ単体での販売のほか、新型パソコンへの搭載分、旧OSからのアップグレードなどを含む。2001年に発売したXPは1700万本売るのに2カ月かかった。同社は「安全対策や操作性が向上し、ビスタ販売の好調な立ち上がりにつながった」と分析した。
 しかし、調査会社のガートナーは「ビスタの機能は、平均的な消費者や中小企業に『どうしても欲しい』と思わせるだけの魅力に欠ける」と指摘。パソコン技術に詳しく新製品の購買意欲が高い一部の層を除くと、ビスタへの移行はパソコンの買い替えとともに徐々に進み、数年はかかるとみている。
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PC-9801

2007年03月28日 01時49分30秒 | Weblog
前の本が評判が良かったのか、続編が出ることになった。本の中でも触れられているが、いまだに PC-9801 を使っている研究室や会社などはけっして珍しくはない。ただし Windows などではなく、MS-DOS や BASIC などから直接外部のハードウェアを制御して使うなどの用途が多い。あとは古いゲームがしたくて持っている人がいるが、これはエミュレーターでも出来る。
プロジェクト EGG は有料で PC-9801 などの懐かしの人気ゲームが出来るようになっている。Vista などの新しい OS はもはや仕事のための OS という印象が強く、昔のように楽しいからコンピュータを使っているという感じではなくなった。今の環境には満足しているので、別に昔に戻りたいとは思わないが、最近なくなってしまった徹夜してでもコンピュータを使っていたいと思う何かが昔の環境にはあった。
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地震と加速度

2007年03月27日 01時21分47秒 | Weblog
地震では最大加速度が大きさの指標として用いられるが、他に変位(センチ), 速度(カイン)なども合わせて総合的に見る必要がある。たしかに 945 ガルと言ってもほんの一瞬なので、意外と建物は倒れない。最近は地震データもすぐにインターネットで公開されるので、素人でもある程度の知識を持っていれば地震の強さなどの情報を把握することができる。志賀町というと最近制御棒の事故ですっかり有名になった北陸電力の志賀原発がある。志賀原発と言えば敷地の地盤に関して業者から内部告発が出たりして話題になった(その後の経緯は知らないが)。ただ幸か不幸か運転中止中なので特に何も起きなかった。震度 7 の地震中にちゃんと制御棒が入って原子炉がスクラム出来るのか昔から疑問なのだが、どうなのだろうか?

能登沖地震、揺れの加速度が阪神大震災上回る

 防災科学技術研究所は25日夕、能登半島沖の地震で記録された揺れの最大加速度は、午前9時42分に石川県志賀町で観測された945ガルと発表した。945ガルは1995年1月の阪神大震災の際、神戸海洋気象台で観測された818ガルを上回る。近年の大きな地震では、2005年10月の新潟県中越地震の際に、同県川口町で2515ガルを記録。00年10月の鳥取県西部地震では、同県日野町で1135ガルの最大加速度が観測されている。ガルは地震の強さを示す目安の一つとして使われるが、あくまでも加速度だけを表現しており、揺れの継続時間は反映していないため、被害の大きさと直接結びつくわけではない。
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PS3 と分散コンピューティング その4

2007年03月26日 01時16分05秒 | Weblog
シミュレーションの結果がリアルタイムで画面に3D表示されるようになっていて、コントローラーを使うと回転、拡大、縮小が出来るようになっている。さすがに PS3 の能力は相当高いので、3D 表示させていてもシミュレーションの方が遅くなっている様子はない。後ろの画面には地球が回転していてプロジェクトに参加している地点が光るようになっている(写真の背景は日本)。肝心のゲームの話は知らないが、これらの機能で比較すると Wii などは”おもちゃ”に見える。
ほとんどゲームはしないのに PS3 と PSP の2台を持っているが、PSP から PS3 がリモートプレイできるようになっている(Folding@Home などを除く)。
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PS3 と分散コンピューティング その3

2007年03月25日 14時14分09秒 | Weblog
22日から PS3 のシステムソフトウェア 1.60 へのバージョンアップと Folding@Home への参加が始まったので、アップデートを行ってみた。写真にもあるように単に計算するだけでなく、現在の進捗状況、処理性能、残り時間、完了予定時間及び計算中のたんぱく質の構造が表示されるようになっている。写真だとわかりにくいがたんぱく質の 3D 表示は計算結果に基づいて動き続けており、背景の地球もゆっくりと回っている。
まだ1個目の計算しか行っていないが、1個の計算に7時間もかかるようだ。また一度終了すると途中結果が保存されて、再開すると続きから計算が行われるようになっている。内部で Cell 等のどんな機能を使って計算しているのか興味があるところだ。
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高速&安定計算

2007年03月24日 14時00分16秒 | Weblog
1年前に購入した VAIO ノートだが、予想通りに保証期間が終わった直後に故障が発生した(ソ○ータイマー?)。本体からバッテリーを認識しなくなってので、ノートパソコンなのにデスクトップと同じで電源がないと使用できなくなった。
統計数理研究所(平成21年度に立川移転予定)での研究集会で SDPA 関連について発表を行ったが、どちらかというと高速計算よりも安定計算の方に興味が集まった。普段から高速計算については話をしているので、任意精度などの安定計算の方が珍しく興味を引いたのだろう。それに加えて現行の double (倍精度)での計算に限界を感じている人は多いらしく、コンピュータがこれだけ速く、大きくなったのにいまだに double のみの計算というのは確かにアンバランスな感じが否めない。
上記の発表のときに、この VAIO で発表しようと思って電源を外してノートパソコンを壇上に持っていこうとしたら、切れてしまった。念のため予備にもう一台ノートパソコンを持っていたので事なきを得たが、この予備ノートも VAIO だった(幸い正常に動作)。
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Cell での比較計算

2007年03月23日 02時04分07秒 | Weblog
次期 SDPA のために Cell での様々な実験を行っている。ベクトルの内積計算は SIMD で相当速くできるはずなので、ちょっとした比較実験を行ってみた。実験の細部は結構いいかげんであるが。

○計算自体は簡単で a * a + b を計算する。
○変数は double と float を用いる
○上記の計算を 400万回繰り返した合計時間を測定する

PPE での計算
float の場合 : 17.136309 msec.
double の場合 : 16.553479 msec.

SPE (1個)での計算
float の場合 : 1.000001 msec.
PPE から見た実行時間 : 1.299747 msec.

double の場合 : 1.625001 msec.
PPE から見た実行時間 : 1.933592 msec.

結果
○やはり SPE での SIMD の方がはるかに速い
○しかも SPE 1個だけの結果である
○SPE での float と double の差が予想以上に少ない。double の計算は結構速い?
○PPE から SPE への DMA 転送等のオーバーヘッドは 0.3 msec. 程度

今後に期待がもてそうな結果である。測定した時間が正しければであるが。
実は float 変数2個を用いた float-float 計算はかなり遅かった。



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救援体制

2007年03月22日 01時35分41秒 | Weblog
以前は平日の夕方に地震が起きると最も被害が大きく、深夜に起きると被害が少ないと言われてきたが、最近は深夜もかなり危険ではないかと言われている。それはつまり就寝中はどうしても初動が遅れるので、寝ている間に家具等に押しつぶされる可能性が高いからだそうだ。それ以前に家自体が危険で崩壊するところも多いだろう。とにかく寝室には大きなもの危険なものを置かないか、しっかりと固定することが大事である。
以下の試算では、東南海、南海の連動地震で東海との3連動は含まれていない。しかし3連動地震となると、所期被害だけでなく、長期にわたる復興作業まで入れると、これを予想していくのは、ほとんど SF の世界である。3連動地震で東京から北九州まで大被害を受けたあとに、某国から核恫喝されるなんてこともあるかもしれない。とにかく悪いことは重なると思って備えておくに限る。

東南海・南海地震が同時発生なら…救援人員12万必要

 政府の中央防災会議(会長・安倍首相)は20日、東南海、南海地震が同時に発生した場合、警察、消防、自衛隊などの関係機関が救援活動に当たる人員数は、東海地震が起きた場合の3倍超にあたる約12万2000人が必要などと試算した「東南海・南海地震応急対策活動要領」を策定した。東南海、南海地震は広域にまたがり、甚大な被害が予想されており、今回の要領をもとに各機関が発生後の救援活動にあたることになる。
 同会議では、二つの地震が同時発生した場合、静岡県西部から宮崎県までの範囲で、震度6弱以上の強い揺れや、3メートル以上の高い津波の来襲などを予想している。特に、冬の午前5時に起きた場合、約36万棟が全壊し、死者約1万8000人、重傷者約2万人、避難所生活者は約500万人に及ぶとみている。

中略

一方、今回の活動要領では、東海地震を含めた三つの地震が同時発生した場合の救助活動の策定は見送られた。

有事「核の傘」どう機能、防衛省が米に概要提示要請へ


 防衛省は、北朝鮮などの核の脅威に備えるため、日本が核攻撃を受けたり、核攻撃の脅威にさらされたりした場合、米軍がどのような場面で核兵器使用を判断し、日本側にどう伝達するのか、具体的な概要を示すよう米政府に求める方針を固めた。
複数の防衛省幹部が明らかにした。米国のいわゆる「核の傘」の信頼性を確保するのが目的だ。防衛省は将来、米国の核兵器部隊の運用についても、日本有事における自衛隊と米軍の共同作戦計画に反映させたい意向だ。防衛省・自衛隊と米軍は現在、日米共同作戦計画の策定を進めており、防衛省はこの作業の中などで、米側が「核の傘」をどう機能させるのか、具体的な説明を求める考えだ。
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PS3 と分散コンピューティング その2

2007年03月21日 07時46分30秒 | Weblog
結構頻繁にアップデートが行われている PS3 だが、今回は Folding@home も含めて大きな変更点がある。前にも書いたように例えばゲーム中とか BlueRay を見ているときに空いている Cell や GPU の能力で分散コンピューティングの計算をしてくれるのが理想的なのだが、それは様々な意味で安定して実現するのは難しいのだろう。1回の計算処理がどの程度の時間になるのか、計算状況はユーザーにどこまで知らされるのかなど、いろいろと知りたいことがあるが、実際に試してみるのがいいだろう。

「プレイステーション 3」システムソフトウェアVer.1.60アップデートに伴い、分散コンピューティング・プロジェクトFolding@home™への参加が可能に。3月22日よりアップデート開始予定

これによりPS3ユーザーの皆様は、先日3月15日に発表いたしました米国スタンフォード大学が推進する分散コンピューティング・プロジェクトFolding@home™※2にネットワークを通じて、ご参加いただけるようになります。
バージョン1.60アップデートによって、XMB™(クロスメディアバー)のネットワーク列にFolding@home™アイコンが現れ、PS3ユーザーの皆様は任意にアイコンをクリックして起動させるだけで、PS3が自動的にスタンフォード大学とデータの送受信を行い、シミュレーションを行います。また、簡単な設定により、エンタテインメントコンテンツ終了後、電源を入れたままにしておくことで、自動的にアプリケーションを走らせることが可能です。
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PS3 と分散コンピューティング

2007年03月20日 00時56分09秒 | Weblog
分散コンピューティングと言えば SETI@home を始めとして様々なプロジェクトがある。これらもグリッドコンピューティングと言えなくもないが、グリッドで開発されている技術とはやや異なるので、分散コンピューティングと呼ばれるのが正しいと思う。なかには巨大なスパコンがあれば、グリッドや分散コンピューティングなど必要ないという人もいるが、誰でも気軽に普通のスパコンを使えるわけではない。
しかし、この計算のために PS3 の電源を入れたままにするのは無駄のような気がする。やはり SETI のように個人のパソコンや、電源を入れ続けなければならない各種サーバ(Web, データベース、ファイル、クラスタなど)のアイドル時間に計算を行うというのが本来の資源の有効利用という意味では本筋ではないかと思う。

「プレイステーション 3」向けに米国スタンフォード大学の「Folding@home™」提供開始

株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は、「プレイステーション 3」
(PS3™)向けに、米国スタンフォード大学が推進する分散コンピューティング(*1)プロジェクト
「Folding@home™」を支援するアプリケーションを提供開始いたします。「Folding@home™」
は、人間のタンパク質の折りたたみ現象を研究し、関連の疾病を理解することを目的に発足した
試みです。タンパク質の異常な折りたたみによって引き起こされるパーキンソン病、アルツハイ
マー病や癌などの様々な疾病の原因究明には、膨大な計算力を伴う解析が不可欠であり、圧倒的
な演算能力を持つCell Broadband Engine™(Cell/B.E.)を搭載したPS3が解析に貢献することで、
原因究明に寄与してまいります。
タンパク質の折りたたみの過程は非常に複雑であることから、コンピュータシミュレーション
による研究が不可欠です。一台のコンピュータでそのシミュレーションを行うには最大30年もの
年月がかかるため、スタンフォード大学では「Folding@home」に参加した端末それぞれに膨大
な計算の一部をタスクとして送り、多数の端末が並列処理することで解析にかかる時間の短縮を
図っています。各端末の計算処理の結果は終了すると同時にインターネット経由でスタンフォー
ド大学に戻されます。Cell/B.E.は標準的なPCの約10倍の処理能力を有していることから、PS3が
このプロジェクトに参加することで研究のスピードを飛躍的に向上させることが可能です。
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OpenMP と gcc

2007年03月19日 00時28分19秒 | Weblog
OpenMP を使うためには Omni OpenMP を使ったり、Intel C++ (Fortran) コンパイラを使う方法(後者がお奨め)がある。しかし最もメジャーなコンパイラ gcc にも OpenMP が組み込まれることになっている。正式なサポートは 4.2 からのようだが、4.1.1 などでもお試しとして使用することができる。4.1.1 ではパフォーマンスは良くない。少なくともしばらくの間は Intel コンパイラの方が性能的には優勢だと思うので、やはり可能ならばこちらを使うことをお奨めしたい。
使い方は簡単でコンパイル時に -fopenmp を付けて、リンク時に -lgomp を付けるだけである。もし -lgomp でライブラリが見当たらない場合には、Fedora などでは yum install libgomp としてみよう。
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地球シミュレータと日本沈没

2007年03月18日 01時51分55秒 | Weblog
小松左京氏も地球シミュレータの見学に行ったそうなので、地球シミュレータの出現が昨年の”日本沈没”のリメイクに大きな影響を与えているようだ。実際昨年発売された”日本沈没 第二部”では地球シミュレータというコンピュータが地球の未来を予測する(これは現在の地球シミュレータとは別物)。
1973年当時の原作では、どのようなコンピュータで地殻変動のシミュレーションをしているのかというと、詳しいことは良くわからないが、当時の最新鋭コンピュータで電電公社の試作品ということになっている。当時の DIPS-1 よりもさらに高性能なのだろう。昔の映画の副音声を聞いていると計算能力だけでなく 3D 表示が重視されているようで、映画でもここの部分の表現は随分と苦労したようだ。
スピリッツに連載中の漫画”日本沈没”第5巻(ややこしいがチャンピオン連載でさいとうプロの漫画”日本沈没”もある)では、同じく地殻変動シミュレーション用になんと地球シミュレータ II が登場する。性能は1号機を大きく上回り演算ピーク性能が 500 テラフロップス以上になっている(1号機の10倍以上)。しかも海上自衛隊の”護衛艦よしの”の艦内に地球シミュレータII が搭載されているという設定になっている(”よしの”は”おおすみ”級輸送艦に似ている)。いくら何でも地球シミュレータクラスの計算機が艦内に収まって、安定して計算できるかと思うが、数年したらインテルのマルチコアCPUなどを用いて 500 テラフロップスでも搭載可能になるかもしれない。
日本沈没のメカニズムも最近では変わってきている。実際には日本沈没よりも M8 以上の地震で沿岸部の埋め立て地帯が一斉に沈没してしまうといった事態を心配した方が良い。
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PS3 の新ハード

2007年03月17日 00時50分10秒 | Weblog
PS3 のもうすぐ新ハード(低価格&安定版)が出るという噂があるので、買い控えている人は結構いる。PS2のハードの中に PS が入っていたことはよく知られている。より正確に言えば PS2 の I/O プロセッサに PS と同じチップが搭載されていて、これが PS 用ゲームの再生機能を持っていたというところだろう。同様に現在の PS3 にも PS2 のチップ(EE + GS + メモリ)が入っている。PS3 上で PS のゲームをするときには完全にソフトウェアエミュレーションになっていると思うが、PS2 のゲームをするときには、この PS3 内部の PS2 に処理を渡しているようだ。
この PS2 チップ搭載が PS3 のハードの高価格化の主因の一つと言われているが、近い内に EE + メモリを外して GS のみを搭載した PS3 が出てくるようだ。価格が下がる反面、互換性に不安が出てくるが現在でも頻繁にシステムソフトウェアをバージョンアップしているので、これで対応出来るのだろう。また Cell の 65nm プロセスでの製造も始まろうとしている。
しかし始めから HPC 分野での PS3 使用を考えているので、このくらいの変更ではあまり魅力を感じない。Cell のクロック周波数が大幅に上がるとか、メモリが増えてくれれば、また買おうかという気になる。

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