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黄金世代・稲本の帰国とプラチナ世代・柴崎の鹿島入団

2010-01-15 22:44:57 | 勝利への叡智
稲本の川崎フロンターレ復帰が正式にきまりました。これで「黄金世代」とよばれた79年組有力選手は、全ての選手がヨーロッパから帰国したことになります。まだ、選手ピークとも言える30歳。Jリーグでヨーロッパでの経験を活かしたレベルの高いプレーを見せてくれる事と大いに期待したいと思います。

黄金世代は、トルシエによって海外移籍を勧められたある意味「エリート世代」。しかし帰国後のプレーは、選手により全く明暗を分けています。
「明」は小笠原(鹿島)選手。イタリアから2倍逞しくなって帰国しました。格段に向上した守備力、全面に出る気迫、攻守に渡る献身的なプレーと冴えわたるセンス。精度を増したシュート力。鹿島アントラーズ3連覇の黄金時代の要と言って過言ではない活躍ぶりです。
「暗」は高原(浦和)選手。周囲とまるで合わないコンビネーション。プレースピードと俊敏性の低下。決定力の低下。まるで渡欧前の高原とは別人のよう。「暗」まではいきませんが、期待を裏切っているのが中田浩(鹿島)。最初の帰国後の小野(当時浦和)も、帰国して目覚ましい活躍はできませんでした。稲本選手は、川崎で更なる輝きを増す活躍ができるでしょうか。個人的にはやや心配です。

どうも高原・小野・稲本・中田浩らからは「ヨーロッパで活躍できた」という充足感が、インタビューなどから感じられます。ワールドカップにも出場し、これまではバラ色のサッカー人生を送ってきたのです。有名女性タレントとも浮名を流しました。有名プレーヤーですから引退後も、日の当たる場所での生活が送れることでしょう。ですので、同じチームの若手選手と目の高さを同じにすることができません。若手の豊富な運動量に合わせることもできません。明日の生活も保障されていない若手選手とは、サッカーへの感性も違います。
しかし、小笠原はイタリア・メッシーナでは、出場すらままならない日々を送りました。出場に向けて練習に明け暮れる日々。そのまま帰国。悔しくてたまらない想いが、帰国後ピッチで爆発します。イタリアでの「渇き切った日々」が今の小笠原満男を作っていることは明らかです。

デンマークの哲学者キルケゴールの講話に「野鴨(のがも)は飼いならすな」という話があります。毎年秋、南方に飛び去る渡り鳥、野鴨。ある時、慈悲深い人が、近くの沼に野鴨のためにエサを与え続けました。しばらくすると、鴨のうち幾羽かは南方へ飛び去ろうとしなくなります。この人の与えるエサを頼りにして、デンマークで越冬するようになったからです。だんだんこの鴨たちは飛ぶことが少なくなり 三、四年の後には、この鴨たちはすっかりだらしなくなり、飛ぶことさえ難しいほど太ってしまったのです。
キェルケゴールは、こう言いました。「野鴨を馴らすことはできよう。しかし、馴らした鴨を野生に返すことはできないと。もう一つ、馴らされた鴨はもはやどこへも飛んで行くことはできない、とも言えるのだ。」と。

同じく本日、全国高校サッカー選手権で活躍した青森山田の柴崎選手の鹿島入りが内定しました。U―13日本代表として出場した05年世界幼少年サッカー大会(韓国)で優勝した「プラチナ世代」の一人です。まだ高校2年生の17歳ですが、30歳を超えても「野生の野鴨」であって欲しいものです。

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