名南将棋大会ブログ 名古屋

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大山将棋研究(110); 向い飛車に棒銀

2016-03-30 | 大山将棋研究
昭和48年9月、加藤一二三先生と第12期十段戦です。


大山先生の先手向い飛車。64歩と突かせるのは得なのですが

加藤先生は棒銀ですから影響はありません。

棒銀を受ける形はいくつかあるのですが88角と受けました。

そのあと加藤先生が仕掛けをためらううちに68金と備えられて仕掛けにくくなりました。
65歩には77金でしょうか。76歩同銀65歩は同銀と取れます。

仕掛けはあきらめて44歩では冴えません。両端を詰められているのは珍しいですね。加藤先生の考えていることはわかりません。

角筋が止まったので大山先生から75歩を取り、端角で74歩を打たせました。

大山先生は4筋の歩を交換し、角の覗きには軽く金をかわします。46歩と打たれてもあとで取り返せます。

ここからは大山先生が快調に攻めます。歩を突き捨てて

銀を立ってぶつければよいです。

銀桂をさばいて好調。あとは飛角のさばきです。

この歩は痛いです。43金右と逃げたのですが、65飛ならまだ難しいと思います。

加藤先生は飛車の取り合いはできないので金をはがされます。

この銀は打たないほうが良いです。

ちょっと不思議な金打です。4筋を手厚くして55金を狙うと、意味を考えれば納得です。

桂馬を取り返して飛車をさばきました。

最後は角をさばいて

投了図。21馬が65竜に当たるので受けがありません。


加藤先生がつまらない指し方をして、大山先生が快勝です。良くなってからの大山先生の駒さばきを学びましょう。


#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山9段
後手:加藤一二三8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 5六歩(57)
4 8五歩(84)
5 7七角(88)
6 5四歩(53)
7 8八飛(28)
8 6二銀(71)
9 6八銀(79)
10 3四歩(33)
11 4八玉(59)
12 6四歩(63)
13 3八玉(48)
14 4二玉(51)
15 6六歩(67)
16 3二玉(42)
17 2八玉(38)
18 5二金(61)
19 3八銀(39)
20 7四歩(73)
21 5八金(69)
22 4二銀(31)
23 1六歩(17)
24 7三銀(62)
25 1五歩(16)
26 8四銀(73)
27 6七銀(68)
28 7五歩(74)
29 7八飛(88)
30 7二飛(82)
31 8八角(77)
32 5三銀(42)
33 9六歩(97)
34 4二金(41)
35 6八金(58)
36 3三角(22)
37 9五歩(96)
38 4四歩(43)
39 7五歩(76)
40 同 銀(84)
41 9七角(88)
42 7四歩打
43 5七金(68)
44 4五歩(44)
45 7六歩打
46 8四銀(75)
47 4六歩(47)
48 同 歩(45)
49 同 金(57)
50 2四角(33)
51 4七金(46)
52 3三角(24)
53 7七桂(89)
54 9四歩(93)
55 5五歩(56)
56 同 歩(54)
57 6五歩(66)
58 7五歩(74)
59 6四歩(65)
60 同 銀(53)
61 6六銀(67)
62 9五歩(94)
63 6五銀(66)
64 同 銀(64)
65 同 桂(77)
66 6二飛(72)
67 5三歩打
68 4三金(52)
69 6八飛(78)
70 2四角(33)
71 5一銀打
72 6四飛(62)
73 4二銀成(51)
74 同 金(43)
75 6七飛(68)
76 7八銀打
77 6六飛(67)
78 7三桂(81)
79 4五金打
80 6五桂(73)
81 5五金(45)
82 6一飛(64)
83 6五飛(66)
84 同 飛(61)
85 同 金(55)
86 4六歩打
87 4八金(47)
88 6九飛打
89 8八角(97)
90 6五飛成(69)
91 1一角成(88)
92 3三角(24)
93 4四桂打
94 投了
まで93手で先手の勝ち


コメント
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