昭和48年3月、米長先生と第27期A級順位戦です。最終戦でしょう、この期は加藤一二三先生が中原先生に挑戦することになったようです。
大山先生の四間飛車で、米長先生は気合で端を詰めたので大山先生は穴熊。
米長先生は中央位取り。
6筋の歩交換も気合なのですが、63金とさせてから交換するほうが無難です。というのは45歩が嫌に見えるのです。
55の歩は金で守るとは米長先生らしい。厚みの将棋が一番似合います。
左美濃もあるのですが、1手だけなら金をしまった方が手厚いです。
大山先生は銀冠穴熊に組み替え。でも争点を与える意味もありますからどうだったか。
米長先生の66金に反応して動くのですが、この歩を突くのは32飛としてからだったでしょう。
米長先生の36飛の形が軽く、ここでリードしました。大山先生は74の歩を交換するのですが、これが疑問。と言って代わりの手は難しいのですが。
銀をぶつけて米長先生が好調です。
放置すれば86歩から85歩があるので歩を合わせます。
穴熊のパンツを脱いだというか投げつけました。ここは角を捨ててもよさそうだと思っていたら
飛車きりとは思いませんでした。
割打ちで一気に寄せてしまおうということです。74の位というか拠点が大きいです。穴熊相手でも自玉に心配なければ駒の価値の逆転現象が起きます。大駒は捨ててもよくなります。
76の金を逃げようとか思わないで、ここが稼ぎ時です。すぐに飛か金を取らないで工作。
飛車の存在を消してから金を取ります。
金を打ち込めば、大山先生は必死で受けます。まずは自陣飛車
76に金を逃げたので遠くから角
もう一回自陣飛車。角は敵陣で飛車は自陣、面白い図ですね。
金を取って銀を打ち込みます。拠点があるので守りの駒をはがすのが寄せの基本。
飛車を取って
香車を取って香打ち。
76の香車をめぐっての小競り合いも飛車を打って守れたのではっきりしてきました。
攻め駒が足りないので端の香も活用します。
投了図。
位取りはこう指すものだというお手本のような将棋です。56金と繰り出していったのが力強い手でした。
大山先生が位に向かっていったのが問題で、銀冠穴熊なんてやめて、3、4筋から動いたほうがよかったでしょう。
大山先生の穴熊はいつまで続くのでしょうか。持久戦相手に上手く指せていません。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:米長邦雄8段
後手:大山9段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 9六歩(97)
12 7二玉(62)
13 9五歩(96)
14 8二玉(72)
15 5八金(49)
16 4三銀(32)
17 7八玉(68)
18 9二香(91)
19 5七銀(48)
20 5二金(41)
21 5五歩(56)
22 9一玉(82)
23 5六銀(57)
24 8二銀(71)
25 6六歩(67)
26 6四歩(63)
27 6五歩(66)
28 同 歩(64)
29 同 銀(56)
30 4五歩(44)
31 2五歩(26)
32 3三角(22)
33 6七金(58)
34 4四銀(43)
35 5六金(67)
36 6三歩打
37 7七角(88)
38 7二金(61)
39 8八玉(78)
40 6二金(52)
41 3六歩(37)
42 8四歩(83)
43 7八金(69)
44 1四歩(13)
45 7五歩(76)
46 8三銀(82)
47 6六金(56)
48 3五歩(34)
49 3八飛(28)
50 3六歩(35)
51 同 飛(38)
52 6四歩(63)
53 7六銀(65)
54 7四歩(73)
55 同 歩(75)
56 同 銀(83)
57 7五銀(76)
58 8三銀(74)
59 7四歩打
60 4六歩(45)
61 同 歩(47)
62 7三歩打
63 同 歩成(74)
64 同 桂(81)
65 7四歩打
66 8五桂(73)
67 3三飛成(36)
68 7七桂成(85)
69 同 桂(89)
70 3三銀(44)
71 5一角打
72 7六歩打
73 同 金(66)
74 5八角打
75 6三歩打
76 同 金(62)
77 4二角成(51)
78 同 銀(33)
79 6一飛打
80 7一歩打
81 6三飛成(61)
82 同 金(72)
83 7三金打
84 8一飛打
85 8六金(76)
86 2七角打
87 4五桂打
88 6一飛打
89 9四歩(95)
90 同 歩(93)
91 9三歩打
92 同 香(92)
93 8三金(73)
94 同 飛(81)
95 7三銀打
96 9二金打
97 8四銀成(73)
98 同 飛(83)
99 同 銀(75)
100 7四金(63)
101 9三銀成(84)
102 同 金(92)
103 7六香打
104 8五歩打
105 同 桂(77)
106 同 金(74)
107 7三飛打
108 8二銀打
109 8五金(86)
110 8三銀打
111 9四香(99)
112 同 銀(83)
113 同 金(85)
114 7六角成(58)
115 9三飛成(73)
116 投了
まで115手で先手の勝ち
大山先生の四間飛車で、米長先生は気合で端を詰めたので大山先生は穴熊。
米長先生は中央位取り。
6筋の歩交換も気合なのですが、63金とさせてから交換するほうが無難です。というのは45歩が嫌に見えるのです。
55の歩は金で守るとは米長先生らしい。厚みの将棋が一番似合います。
左美濃もあるのですが、1手だけなら金をしまった方が手厚いです。
大山先生は銀冠穴熊に組み替え。でも争点を与える意味もありますからどうだったか。
米長先生の66金に反応して動くのですが、この歩を突くのは32飛としてからだったでしょう。
米長先生の36飛の形が軽く、ここでリードしました。大山先生は74の歩を交換するのですが、これが疑問。と言って代わりの手は難しいのですが。
銀をぶつけて米長先生が好調です。
放置すれば86歩から85歩があるので歩を合わせます。
穴熊のパンツを脱いだというか投げつけました。ここは角を捨ててもよさそうだと思っていたら
飛車きりとは思いませんでした。
割打ちで一気に寄せてしまおうということです。74の位というか拠点が大きいです。穴熊相手でも自玉に心配なければ駒の価値の逆転現象が起きます。大駒は捨ててもよくなります。
76の金を逃げようとか思わないで、ここが稼ぎ時です。すぐに飛か金を取らないで工作。
飛車の存在を消してから金を取ります。
金を打ち込めば、大山先生は必死で受けます。まずは自陣飛車
76に金を逃げたので遠くから角
もう一回自陣飛車。角は敵陣で飛車は自陣、面白い図ですね。
金を取って銀を打ち込みます。拠点があるので守りの駒をはがすのが寄せの基本。
飛車を取って
香車を取って香打ち。
76の香車をめぐっての小競り合いも飛車を打って守れたのではっきりしてきました。
攻め駒が足りないので端の香も活用します。
投了図。
位取りはこう指すものだというお手本のような将棋です。56金と繰り出していったのが力強い手でした。
大山先生が位に向かっていったのが問題で、銀冠穴熊なんてやめて、3、4筋から動いたほうがよかったでしょう。
大山先生の穴熊はいつまで続くのでしょうか。持久戦相手に上手く指せていません。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:米長邦雄8段
後手:大山9段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 9六歩(97)
12 7二玉(62)
13 9五歩(96)
14 8二玉(72)
15 5八金(49)
16 4三銀(32)
17 7八玉(68)
18 9二香(91)
19 5七銀(48)
20 5二金(41)
21 5五歩(56)
22 9一玉(82)
23 5六銀(57)
24 8二銀(71)
25 6六歩(67)
26 6四歩(63)
27 6五歩(66)
28 同 歩(64)
29 同 銀(56)
30 4五歩(44)
31 2五歩(26)
32 3三角(22)
33 6七金(58)
34 4四銀(43)
35 5六金(67)
36 6三歩打
37 7七角(88)
38 7二金(61)
39 8八玉(78)
40 6二金(52)
41 3六歩(37)
42 8四歩(83)
43 7八金(69)
44 1四歩(13)
45 7五歩(76)
46 8三銀(82)
47 6六金(56)
48 3五歩(34)
49 3八飛(28)
50 3六歩(35)
51 同 飛(38)
52 6四歩(63)
53 7六銀(65)
54 7四歩(73)
55 同 歩(75)
56 同 銀(83)
57 7五銀(76)
58 8三銀(74)
59 7四歩打
60 4六歩(45)
61 同 歩(47)
62 7三歩打
63 同 歩成(74)
64 同 桂(81)
65 7四歩打
66 8五桂(73)
67 3三飛成(36)
68 7七桂成(85)
69 同 桂(89)
70 3三銀(44)
71 5一角打
72 7六歩打
73 同 金(66)
74 5八角打
75 6三歩打
76 同 金(62)
77 4二角成(51)
78 同 銀(33)
79 6一飛打
80 7一歩打
81 6三飛成(61)
82 同 金(72)
83 7三金打
84 8一飛打
85 8六金(76)
86 2七角打
87 4五桂打
88 6一飛打
89 9四歩(95)
90 同 歩(93)
91 9三歩打
92 同 香(92)
93 8三金(73)
94 同 飛(81)
95 7三銀打
96 9二金打
97 8四銀成(73)
98 同 飛(83)
99 同 銀(75)
100 7四金(63)
101 9三銀成(84)
102 同 金(92)
103 7六香打
104 8五歩打
105 同 桂(77)
106 同 金(74)
107 7三飛打
108 8二銀打
109 8五金(86)
110 8三銀打
111 9四香(99)
112 同 銀(83)
113 同 金(85)
114 7六角成(58)
115 9三飛成(73)
116 投了
まで115手で先手の勝ち