昭和48年2月、加藤一二三先生と第27期A級順位戦です。
四間飛車に対して加藤先生の中央位取りに大山先生は穴熊で対応。加藤先生の左銀が68なので持久戦です。
6筋の歩を交換したのは居飛車の得です。私はこの形が大好き。若いころ加藤先生の本を読んで勉強したのです。美濃囲いの時にこの歩交換を逆用する手順が開発されてすたれてしまいましたのが残念です。
大山先生は3筋に転戦。加藤先生は受けずに位を生かした攻め合いです。
大山先生は端角で3筋を攻略。
6筋を押えて7筋へ。部分的には加藤先生が好調です。
ここで端を突く手順があるとは思いもしませんでした。
23歩成があるので角を切るしかなくなります。
軽い成り捨て。左金で取れば61角があります。
香車を捨てて歩を入手し、金を取ります。端は損ですが、穴熊も弱体化するので加藤先生が有利。
じっと歩を成ります。これは69歩を用意したのですが、あとから効いてきます。
底歩には香車を打って、いっぺんには決まりません。
桂香を拾いに行きます。穴熊には小駒で攻めるのが有効です。
飛車を目標にされたので、成桂と刺し違えに行きます。これに対して大山先生の36竜が小さいミスで、37成桂としたかったです。
加藤先生は桂馬を入手してはがしに行きます。
先ほど36竜か37成桂かというのは竜の位置が近いので金に当たることろ。先手で中段に逃げられるようになり、加藤先生の玉が寄りにくくなくなります。
今度は左の竜をしかりつけます。
これで加藤先生の空中要塞ができました。
結局香車も取って
その香車で金をはがします。
桂馬を打ち込んで長い終盤に終わりが見えてきました。
駒をはがしてまた打ちます。
角をピンして(ping;チェス用語ですが将棋では言葉がないです。角を移動できないようにして)桂馬を払うのは最後の攻防。
先手玉が詰まないのでやっと終了。
こういう位取りの将棋が好きなので、並べていて楽しいです。どちらも力のこもったいい将棋ですが、6筋の歩交換でやや加藤先生がリード。3筋の折衝で駒得してからは加藤先生がよくなったと思います。それでも一筋縄でいかないのが大山先生。加藤先生に疑問手らしい手が出なかったので勝ち切りました。加藤先生の手厚い指し方が学べるよい将棋です。
四間飛車に対して加藤先生の中央位取りに大山先生は穴熊で対応。加藤先生の左銀が68なので持久戦です。
6筋の歩を交換したのは居飛車の得です。私はこの形が大好き。若いころ加藤先生の本を読んで勉強したのです。美濃囲いの時にこの歩交換を逆用する手順が開発されてすたれてしまいましたのが残念です。
大山先生は3筋に転戦。加藤先生は受けずに位を生かした攻め合いです。
大山先生は端角で3筋を攻略。
6筋を押えて7筋へ。部分的には加藤先生が好調です。
ここで端を突く手順があるとは思いもしませんでした。
23歩成があるので角を切るしかなくなります。
軽い成り捨て。左金で取れば61角があります。
香車を捨てて歩を入手し、金を取ります。端は損ですが、穴熊も弱体化するので加藤先生が有利。
じっと歩を成ります。これは69歩を用意したのですが、あとから効いてきます。
底歩には香車を打って、いっぺんには決まりません。
桂香を拾いに行きます。穴熊には小駒で攻めるのが有効です。
飛車を目標にされたので、成桂と刺し違えに行きます。これに対して大山先生の36竜が小さいミスで、37成桂としたかったです。
加藤先生は桂馬を入手してはがしに行きます。
先ほど36竜か37成桂かというのは竜の位置が近いので金に当たることろ。先手で中段に逃げられるようになり、加藤先生の玉が寄りにくくなくなります。
今度は左の竜をしかりつけます。
これで加藤先生の空中要塞ができました。
結局香車も取って
その香車で金をはがします。
桂馬を打ち込んで長い終盤に終わりが見えてきました。
駒をはがしてまた打ちます。
角をピンして(ping;チェス用語ですが将棋では言葉がないです。角を移動できないようにして)桂馬を払うのは最後の攻防。
先手玉が詰まないのでやっと終了。
こういう位取りの将棋が好きなので、並べていて楽しいです。どちらも力のこもったいい将棋ですが、6筋の歩交換でやや加藤先生がリード。3筋の折衝で駒得してからは加藤先生がよくなったと思います。それでも一筋縄でいかないのが大山先生。加藤先生に疑問手らしい手が出なかったので勝ち切りました。加藤先生の手厚い指し方が学べるよい将棋です。