3.11以後の日本

混迷する日本のゆくえを多面的に考える

「積極的平和主義」の大きすぎるツケー日本人人質事件に胸が痛む

2015-01-22 11:02:50 | 現代社会論
日本は太平洋戦争でアメリカ本土に攻撃をしかけ、つまり真珠湾攻撃であるが、アメリカに多大な損失を与えた唯一の国である。
しかし、東京大空襲、沖縄戦、広島長崎に原爆を投下され、1945に敗戦。以来、アメリカと同盟関係を結び今日に至っている。
その間、ベルリンの壁は崩壊し、米ソの冷戦は終わり、今やキューバとアメリカが国交を復活させようというところまで来た。
欧米諸国と競い合い高度経済成長を経て、日本は先進国の仲間入りをした。が、しかし、その後、世界の構図は大きく変わってしまった。
9.11以来特にイスラム系の過激派組織と欧米の対立は激化したが、日本は対岸の火事としかみていなかった。
調子に乗って、集団的自衛権などといって、戦争に参加の意志を世界に表明した。
本心でテロと戦おうなんていう気持ちもないのにである。

しかし、世界のテロの戦いに参加するという意思を表明してしまったので、日本は安穏と遠い国の出来事とタカをくくっているわけにはいかなくなってしまったわけだ。
それで、今回の人質事件である。

安倍の「積極的平和主義」は新たな火種となっているのである。これは、世界の構図を全く見誤った外交政策の結果である。
戦争ごっこのレベルの世界観しか持ち合わせていないぼんぼん首相の幻想に基づくこの政策に日本はこれから永遠に付き合わされることになるのかと思うと気が重い。

我々は、キリスト教徒でもイスラム教徒でもなく基本的に仏教徒であり、神仏融合でいくと自然信仰の平和的な民族なはずなのだが、いつのまに肉食系の欧米の戦争に巻き込まれてしまったのか。
戦争を仕掛け巻き込まれるような「積極的」平和などありえない、蛮行、愚行である。平和は戦時体制化する社会にはどめをかけ維持し護るものである。

集団的自衛権を支持する人々は今回の人質事件をどう見ているのだろうか。自衛隊を沙漠に派遣しイスラム国と闘わせるというのであろうか。
我々は曲がり角を実は曲がってしまったのであるが、今からでも遅くはないので、集団的自衛権など廃棄し、独自の平和の体制を守るべく努力すべきなのではないだろうか。

そもそも我が国は少子高齢化で、若者は少なく、高齢者ばかりの国になったのである。
しかも、若者と高齢者に貧乏が広がっているのである。

国内の問題が山積みなのである。
日露戦争の時代とは違うのである。




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