Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

円城寺あや、つかこうへい作品、初の登場。

2019-07-12 | Weblog

円城寺あや、つかこうへい作品に、初の登場。

思い返せば、夢の遊眠社とつかこうへい事務所が競い合うようになった、80年代前半。

夢の遊民社のヒロインが、こうしてつかこうへい作品に挑むというのは、当時の人たちからすると、かなりな衝撃、ということになる。

 

いや、しかし、つかこうへい作品に取り組むというのは、私にとっても初の試みで、これまでとはまったく違う体験である。

翻訳劇以上にたいへんである。

 

そして、急激に、円城寺あやさんのせりふが、ある瞬間、つかこうへい節とぴったり合う、ということが起きてきた。これは、長台詞というものの持っている何かであるかもしれないし、80年代前半的な何かが、時代の共感として、いまも残響しているものなのかもしれない。

しかし……、80年代前半って、いつのことだ。私にとってはある意味、「最近」である。だらだら生きてきたくせに、と言われてしまうのかもしれないが、気分は浦島太郎、である。自分のトシを忘れている。こんかいの演出助手・中山美里は自分の息子よりも若いのだが、そういうことが何も関係なく、ただただ、現場は進んでいく。

とにかく、つかこうへい戯曲は、手強い。楽しく苦しんでいる。こんなに苦しんだことはない、という俳優もいると思う。だが、稽古場は、ここしばらくの悶々とした状態を打開できはじめている、と思う。

私は「上演台本」ということになっているが、今のところ「構成」が主で、この稽古場で発されているのは、つかこうへいさんの書いた台詞が、99%である。

あと半月、とにかく走り抜ける。

 

戦後演劇の金字塔『熱海殺人事件』、 その発展形『売春捜査官』。

二人の「くわえ煙草伝兵衛」が、激突します。

つかさんとは擦れ違いばかりだった悪戯小僧が、演出します。

稽古場写真、今後も公開してゆきます。

http://rinkogun.com/Atami_vs_Baisyun.html

 

それにしても、ロシアから帰ってその足で稽古場入り。

それから二十五日。電車に乗ったのは六回だけ。

稽古引きこもりの日々です。

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