Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

社民党の自殺

2014-01-15 | Weblog
吉田忠智・社民党党首は、朝日新聞によれば、
「細川護熙元首相は、東京電力福島第一原発があれだけの過酷な事故を起こしながら、安倍政権が原発輸出、再稼働を進める状況に大変危機感を持たれて、脱原発を主張したいとの思いで立候補を決意されたと受け止めています。
社民党は、これまでの経緯や政策を踏まえて東京都連合として宇都宮健児さんに推薦を決めたが、脱原発を主張される候補者が一本化されることが望ましいとは思っています。脱原発を主張する候補者が増えることはいいことだと思います。ただ、票が割れると相手を利することになる。ぜひ両者で会って話して、一本化してほしいと思います。」
と、発言したという。

細川氏を支援する小泉元首相は「原発ゼロでも日本は発展できるというグループと、原発なくして日本は発展できないんだというグループとの争いだ」というが、都知事選は「脱原発」だけが争点なのか? そうであっていいのか?
社民党は、自分たちが自信を持って推薦したはずの宇都宮氏を引き続き支持するのか、細川氏との話次第では二人のうちのどっちでもいいと言っているのか、実に曖昧な発言をしたものだ。
これがほんとうなら社民党は政党としては終わっている。

自民党が推す桝添が勝てば、細川陣営の敗北を、一本化に同意しなかった宇都宮氏のせいにして責任逃れをしようとしているようにも、見える。

細川総理就任の頃、私はヨーロッパにいた。日本に関する横文字の報道を見て、日本が新しい時代になるかと密かに期待した。まったく期待はずれだった。
そもそも細川氏は、なぜ総理を辞めたか曖昧であるという点では、安倍、野田と同じだ。

二十年前の「連立政権」の時代、原則論を守り通して意地を張らなかったがために、「政権」に目が眩んで譲歩し続けることが始まったために、民主党の出現、そして現在の混迷があることを、なぜ自覚しないのか。かつて細川率いる一派だった現民主党勢との駆け引きに負けて社会党がなくなったとは、考えていないのか。

自党ビルを失って、裸一貫、弱小政党として一から出直すならまだよかった。もう逃げるところがないのだから、自分の原則を保ち、誇りを持って自立しているべきだった。

社民党と呼ばれる党もあったのだとそのうち過去形でしか語られなくなるだろう。申し訳ないが、自分で終わりを選んだのだ。
コメント (2)
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