蝶が見られた森は広葉樹が多く、甲虫もブンブン飛んでいました。
あっ、赤いものがやってくる!
着地したところに行くとそれはノコギリクワガタでした。
生き生きした自然な姿を見るのは何十年ぶりだろう?
この日はやはり赤っぽい、大きめの蛾がよく飛んでいました。
翅を閉じると木肌にそっくり。赤い部分が見えなければ見失ってしまいそう
です。オニベニシタバという名前だそう。
このセンチコガネは深い紅色でぼーっと見とれるほどの美しさでした。
オオセンチコガネなのかどうか、もっと近くで撮ろうと寄ったらすばやく
逃げてしまいました。
よく見るコチャバネセセリかな、と軽く考えていたこのセセリチョウ。
蝶の図鑑で調べたら“ホソバセセリ”という名前でした。
今までのコチャバネセセリフォルダーを見直せばいるかもしれません。
木の根元を見れば可憐なアキノタムラソウの花が咲いていて
少し上を見るとこの日一番衝撃を受けた物体がくっついていました。
まるで黒いカゴ。綺麗な舟形、もしくは木の葉形と呼べばいいのか
伏せたカゴのようなものの中に蛹が見えます。
これは蛾の繭なのだろうと検索してみると、ありました!
この黒カゴは「アカスジシロコケガ」という名前の蛾の幼虫が、自分の
黒毛を抜いて繭をつくったもので、その中で蛹化したようなのです。
幼虫時代は苔を食べ、羽化すると白地に赤模様という美しい姿に。
一度この黒カゴをつくる過程を見てみたいものです。
近くで成虫を探しましたが見当たりませんでした。
興奮と緊張の連続で楽しくもグッタリな森歩きでした。