普通なら三寒四温といった時期ですが、今年は二寒五温ぐらいで、花鳥の世界ではもう春の兆しで一杯です。
私は、人間様の方を狙ってみました。
これらの人たちそしてそれを取り巻く風情、何となく春めいていません?
*写真はいずれも岐阜駅構内にて。
<今週の川柳もどき> 07.2.18
閣内ですら舐められている首相
忠誠の求めが緩み示してる
(首相が入室しても立たない閣僚
と幹事長が苦言)
身を寄せるラーメンビール百貨店
(TOB対策の提携、統合)
とまったら暴力団の指だった
(「ゆびとま」の社長に暴力団組長)
聞く耳を持ってはいないNOVAうさぎ
(返金で敗訴も上告)
落語でははなく饅頭は恐かった
(中毒患者百人以上)
一般に冬から春に向う頃の気象状況だと思われていますが、実はこれは冬季を通じての現象を言います。三日寒い日が続くと四日は温かい日となり、これが繰り返されるということです。中国北部や朝鮮半島で冬季に見られる現象。日本でも大体三日寒い日が続くと温かい日になります。
気象学ではシベリア高気圧が7日周期だからだと説明していますが、詳しいことは分かりません。
ですから俳句の季語では「冬季」になります。三寒四温とまとめるときもあれば、三寒と四温をそれぞれ単独に用いることもあります。
以上、言わずもがなのコメントでした。
「三寒四温」をばらして使う用法は知りませんでした。
三寒四温赤ん坊泣いて肥るのみ 岡部六弥太
三寒の四温を待てる机かな 石川桂郎
黒板に三寒の日の及びけり 島谷征良
四温とて暮れてしまいぬ海のきわ 鈴木六林男
などです。
「とて」と「しまいぬ」が呼応し、さらに、「きわ」がとどめのような場所を指し示し、展開されたひとつのドラマの追憶のような広がりと奥行きを感じさせます。
とても主観的な感想ですが・・。
秋深みひとりふたりと逃亡す
遺品あり岩波文庫『阿部一族』
水あれば飲み敵あれば射ち戦死せり
暗闇の眼玉濡らさず泳ぐなり
放射能雨むしろ明るし雑草と雀
月の出や死んだ者らと汽車を待つ
母の死後わが死後も夏娼婦立つ
天上も淋しからんに燕子花
右の眼に左翼左の眼に右翼
永遠に孤りのごとし戦傷(きず)の痕
大正八年生まれの気骨ある俳人として尊敬されていました。