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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

梅は咲いたか、桜はまだかいな・・・・

2022-03-10 01:56:18 | よしなしごと
 今年は冬が真面目に寒かったせいで花が遅いようだ。
 
 うちには、父譲りの樹齢三〇年以上の紅梅の鉢植えがあって、例年2月末ぐらいから開花するのだが、今年は蕾の期間が長く、やっと昨日あたりから何輪かがほころびはじめた。

              
           

 桜の方は直植えでサクランボが成る結構早咲きのものがあって、例年は三月一〇日ぐらいにはもうチラホラ咲くのだが、今年は少し蕾がほころびそうかなという程度だ。

              
              

 にもかかわらずである、今やこの国の桜の代表格になったソメイヨシノの開花予測は例年と変わらず、このあたりだと三月二五日前後らしい。
 詳しいことはわからないが、桜の開花システムはその冬の寒さと関わりなく、日照時間などの変化によって決まるのだそうだ。

 ところで、「梅は咲いたか、桜はまだかいな」という文句をお聴きになったことはないだろうか。
 私の子供の頃は、この時期、このフレーズはよく聞いたもので、「かっぽれ」や「東雲節」と並ぶ江戸端唄の代表的な曲のタイトルであった。そしてこの端唄は、ラジオなどからもよく流れてきたものだ。

   https://www.youtube.com/watch?v=bnujaSoUvrw

 おそらく昭和の中期ぐらいまでは、半分は古典芸能であり、半分はまだ今様の音楽だったのだと思う。子供心に、その歌詞に何か粋なものを感じ取っていたのだった。

 久々にこれを聴いてみようと思ってYouTubeで検索したら、ヒットしたものに、私が子供の頃から聴き慣れたものの他にもう一つ現代風なものがあった。日本の女性レゲエシンガーソングライター「Metis」の1枚目のシングルというのがそれだ。

   https://www.youtube.com/watch?v=qXIyhRq4hrQ
 
 若い人たちはとっくにご存知なのだろが、歌の前に本人がいうように、人生への応援歌らしい。なんかこうした歌には少し引いてしまうところがある。いってみれば、「ほんとうにそんなに楽観的でいいの?」といった感じである。

 といって、端唄の方を推すわけでもない。たしかに江戸の粋を歌ってはいるが、どこかアンニュイのようなものがある。そしてその落ち着く先が吉原であるとしたら・・・・。

 別にそれを倫理的に責めているわけではない。
 吉原は江戸を描くあらゆるジャンルに登場する。文学から浮世絵、講談、落語・・・・。そしてそれはそれで面白い。
 にもかかわらず、そこで研ぎ澄まされたものは、所詮、「擬制の快楽」ではなかっただろうか。

 梅と桜の開花状況から、思わぬ話になってしまった。
 最近は、起承転結に顧慮することなく、連想ゲームのように折々のフレーズに引きずられて何かを書いてしまう。

 こんなのを我慢して読んでくれたあなたに感謝、感謝だ。
コメント (1)
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