魔人の鉞

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玉音放送は アメリカが予告していた!!

2020-08-16 07:50:49 | 第2次大戦

2020年8月15日 11:00-13:00 文化放送 『戦後75年スペシャル  アーサー・ビナード 玉音放送を探して』 出演 アーサー・ビナード、坂本 慎一 (「玉音放送をプロデュースした男―下村宏』 の著者) 、栗原 俊雄 (毎日新聞記者)、司会 水谷加奈 (文化放送アナ)。

玉音放送の意味、放送番組成立の経緯や、全体の再放送、現代語訳もあり。放送を12時開始にしたのは情報局総裁・下村治で、朝から予告の徹底を図り、多くの国民がラジオの前に集められたりした。新聞も放送終了後に掲載させることとした。もともと下村は NHK総裁だった昭和18年から、天皇が国民に直接語りかける番組を企画したが、相手にされなかった。昭和20年4月28日にも生放送でそういう趣旨を発言していたということです。

日本は8月10日にポツダム宣言の受諾を決定し中立国を通じて通知。14日、2度目の聖断で確定し終戦詔書を作成しました。15日正午から玉音放送になるのですが、アメリカ側は VOAでトルーマン大統領の停戦命令を玉音放送の3-4時間前に放送。英語版だけでなく日本語版の放送もなされていました (米国立公文書館所蔵、文化放送入手) 。ラジコで何度も聞き直しましたが、日本語版はポツダム宣言受諾の手続きに入ったことなど大変詳細な内容で、「皇帝が今より4時間足らず後、日本時間8月15日水曜日の正午から勅令を放送される予定であります。」 と、玉音放送の予告までしています。このことはこれまでまったく報じられておらず、驚きました。

これは日本でどの程度聞かれていたのか、聞いたとしても謀略放送と受け止められた可能性があるという意見と、けっこう聞いていたのではないかという意見もあります。天皇を皇帝と呼んだのでは、謀略と受け取られる可能性が高いかもしれません。いずれにせよ、日本からかなり詳細な通知がなされていたことは確実です。そうしたことを考えると、終戦詔書にソ連のことを書かずに原爆のことしか書いてなく、原爆が終戦の原因となったようにしているのは、ビナード氏の言うように日米で何らかの意思疎通があったのではないか、と想像させます。

玉音放送はテープで聞いても聞き取りにくく、意味が取れないところがたくさんありますが、とにかく負けたことだけは分かります。現代語訳を聞くと、国民に対して騒擾しないで未来のために努力するよう繰り返し求める内容で、国体護持だけを降伏条件にした天皇らしい身勝手な話しぶりです。そして日本を破滅させた天皇は退位もせず生き延びたわけです。聖断は良かったという人がいますが、多数の国民・兵隊の犠牲を意に介さず、ソ連参戦まで頑張って犠牲者を激増させた責任は、終戦を決断したからといって免罪されません。もう一度、先の大戦のことを考えたい。

余談ですが、鈴木貫太郎総理を14日夜に強硬派軍人グループが襲撃しようとしたが、お粗末にも首相宅を間違えたこともあり、難を逃れたという経緯をお孫さんが語っていました。

 

 

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