魔人の鉞

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徹底検査でかくれ陽性者を

2020-08-06 13:44:16 | 新型コロナ

PCR検査を広げよう、という東京都医師会尾﨑会長の意見に対して、まだ何かと異論が出てきます。

先日、特異度 (陰性を陰性と判断する) は 99%どころか 99.99%だという事を紹介しました。しかし、偽陰性つまり陰性と出ても実際は感染者だ、というのが 30%以上もある、らしい事が問題になっています。これについて、私はどうもおかしいと感じます。検査拡大に反対する人たちの見解はだいたいにおいて、感度 (陽性者を陽性と判断する割合) が良くて 70%、という表現です。70%にもならない、というのでは精度が悪すぎ、リスクが高すぎます。3人に1人は見逃してしまうことになり、医療者が安心して患者に向き合うことは到底できないでしょう。

それで検索してみました。BMJというサイトに、システマテックレビューによると偽陰性率 2-29%、感度sensitivity は 71-98% というレポートが5月12日に発表されていました。(当初この偽陰性率を偽陽性率と書き違えました。修正しました。)

この記事は日本ではまったく報じられておらず、相変わらず 70%が議論の前提です。

 

私は感染経路不明者の率が60-70%もあるのも問題だと思います。クラスター対策をやっていたはずなのに、経路不明者の方が圧倒的に多い。なぜこんなことになっているのかと思って、感染拡大の模式図を書いてみました。そして、2つのポイントが見えてきました。

1つは、感染者の濃厚接触者で検査で偽陰性の人。検査が100%確実ではありませんから、多少は避けられない。そして偽陰性の人から感染した人は経路不明者になるでしょう。

2つは、陽性者の周辺の、非濃厚接触者の方です。これは人数的には濃厚接触者の10倍、100倍になると思いますがほとんど検査されていないので、まったく野放しです。陽性者以外の方から移ることはあり得ないわけで、率はわずかであっても非濃厚接触者の人数が多いので、多くの感染者が出る可能性があります。

この2つのルートから感染した人が経路不明になるはずで、経路不明が過半数というのはこの形がかなり多いということでしょう。すでに感染者が2万人を超えていますから、今からでは遅いかもしれませんが、やはり徹底検査を進めるべきではないでしょうか。

 

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