アフガニスタンの首都カブール空港周辺でのテロ攻撃で、米兵やアフガン国民だけでなくタリバン兵士多数も死傷していたらしいことが分ってきました。まったく憎むべきテロですが、憎むべき相手はタリバンではなく、バイデンでもなく、テロの実行者イスラム国 (IS) だということになります。
配信 「アフガン自爆テロ、70人超死亡 米兵13人犠牲」によると、カブールの空港付近で起きた爆発で、米軍幹部は26日、米兵13人が死亡したと明らかにした。米メディアによると、アフガン人の死者は少なくとも60人に上り、犠牲者は計70人を超えた。ISは26日、系列ニュースサイトで関与を主張する声明を発表。
2:57 配信「カブール空港周辺で爆発、米兵12人死亡 ISが犯行声明」によると、過激派組織「イスラム国(IS)」は系列のニュースチャンネルを通じ犯行声明を発表し、ISグループの自爆攻撃によって約60人が死亡、タリバン兵士を含む100人以上が負傷したと主張した。タリバン幹部はカブール空港への攻撃は全世界から非難されるべきテロ行為であり、アフガニスタンに駐留する外国軍が原因と述べた。トルコのテレビ局が伝えた。タリバン関係者によると、爆発で子どもを含む少なくとも13人が死亡し、52人が負傷。タリバン兵の多くも負傷したという。
毎日新聞 8/27(金) 10:35 配信 「IS、系列ニュースサイトで犯行声明」 によると、ロイター通信によると、過激派組織「イスラム国」(IS)は26日、アフガニスタンの首都カブールの空港付近で起きた爆破テロについて系列のニュースサイト「アーマク通信」で犯行声明を出した。 テロを実行したとみられる「イスラム国ホラサン州」(IS―K)は、アフガン東部を拠点とするISの支部組織だ。IS-Kはアフガンで実権を握ったイスラム主義組織タリバンと敵対してきた。国連の報告書によると、構成員は1000~2200人程度。
共同通信 2021年8月27日 12:11 (JST) 配信「「アフガン死者、28人がタリバンメンバー」によると、ロイター通信は27日、アフガニスタン首都カブールの爆発によるアフガン人死者60人のうち、28人がイスラム主義組織タリバンのメンバーだったと、タリバン側の話として報じた。
とのことです。タリバンが出国を望む外国人や関係者を無事に出国させるという声明を守るなら、また前政権協力者を含む自国民すべてに恩赦を与えるという声明を守るなら、タリバンは悪でも敵でもありません。女性差別は多少復活するかもしれないが、それはイスラム社会、イスラム諸国全般の問題で、タリバンだけのことではありません。すぐに女性差別を全廃しろ、といっても日本自身ですら困難なのですから、イスラム社会に即時実行を要求するのは無理です。
タリバンがほぼ全土を制圧したのですから、タリバンが外国人に危害を加えないなら、冷静に付き合うのが良い。武力をもって日本人を救出するのだ、とかいう勇ましい人たちがいますが、それで自衛隊と現地軍の戦争になったらどうするのですか? 米軍が撤退した後、日本が代わってタリバンや部族勢力を制圧しようというのですか? やりたければ1人でやれば、といっても、危険な状態になったら救出する? 必要が生じますよ。
そういう、威勢ばかりよくて見境いのない人たちが出てくるから、戦争は恐ろしいのです。下手をしたら意見の異なる自国民を 「非国民」 として迫害しかねないでしょう。
冷静に判断し、タリバンと交渉する。日本の従来の活動は非軍事で、故中村氏の例に見るように信頼を得ており、タリバンも日本に対して悪感情を持っていないようです。交渉がベストです。