私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

カマキリ(アユカケ)遡上 : 私のガサの流儀

2018-06-09 19:28:10 | 通し回遊魚
2018年6月9日(土)

かなり前の話だが・・・

体長3cmほどの小さなカマキリ(アユカケ)である。


この表記は「日本産魚類検索 全種の同定」に従ったのだが・・・
以下めんどくさいので、普段使ってるアユカケで書く。


案内していただいた河川で、幼魚を3匹ほどガサで採っておしまい。
海はすぐそこ。
遡上をはじめたばかりだった。

40年ほど前に、こぶしよりも大きな頭のアユカケを
深い淵にもぐり、エビタモで採って以来のことなのである。

久しぶりの対面はとてもうれしかったし、実にかわいい。
タモ網でのガサを数回、わずか10分、実にあっけない。


カジカの仲間だから、ハゼ類のように腹ビレが吸盤になっているわけではない。

ダムどころか小さな堰さえものぼることもできないという。
そのため、河川改修工事の進んでる今、全国の河川で幻の魚になっているという。
つまり、アユカケがいることは人が手を加えてない豊かな河川なのだ、と

ずいぶん昔に「ダーウィンが来た!」(NHK)で見た記憶がある。

だからタモ網でのガサは
底魚など、釣りでは難しいとき
ボサをけとばすことはせず
転石を少し掘り起こすようにして
ガサをはじめたときよりも生息空間が広がることに気を配る。
それが私のガサの流儀である。

もちろん記録後はすぐに放すことも・・・

さて、今回採ったアユカケもそんな天然に近い河川を遡上しはじめたところ・・・
タイムリーに「採ったど~っ!」なんて書きたくなくて・・・
「もうかなり上の方へのぼった頃かな?」と思える頃に書くことにした。
もちろん採集地点など載せることもしない。

だってSNS上の情報なんてすぐに利用されるもの。
珍しいからといって、すぐに持ち帰って飼おうとする人が現れるもの。

なのにナゼ書くのか? というと

各地の希少種生息地に他所の近縁種が持ち込まれ、交雑が人知れず進み、
地域固有の系統が失われていく、とか(メダカ類・モツゴ類・モロコ類など)
希少種を持ち帰り、飼育・繁殖(販売)・放流とか(在来タナゴ類など)
ということを度々目にする、耳にする。

そんな目に余るほどのことをしてほしくないからである。

野生動物のすむ環境をやたらめったらガサで壊さない。
勝手に持ち帰らない、ほかの場所に移さない。
飼いたいときは、地元にいる魚かお金を払って店で買った魚を。
なんてなことが、当たり前のたしなみになってほしいからである。

そうじゃないと、誰もが安心して楽しく
釣りやガサをすることができなくなっていくんぞ。
コメント (2)
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