デジタルオーディオのおもしろ機能のひとつに、“おまかせチャンネル”ってのがありまして、手持ちCDの中で「これは携帯して聞きたいな」と思うアルバムまるごとや、楽曲単体を、バコバコ転送して行くと、勝手に読んで解析して、“アクティブ”“リラックス”“アップビート”“スローバラード”“ソファラウンジ”“アコースティック”“エレクトロニック”“クラシック”“エクストリーム”といった曲調ごとのチャンネルに、曲を振り分けてくれるんですね。
これら曲調基準のチャンネルのほかに、入れた楽曲ぜんぶの“全曲シャッフル”と、もうひとつ時間帯ごとに“朝のおすすめ”“昼のおすすめ”“夕方の~”“夜の~”“深夜の~”というチャンネルもあって、スイッチオンした時刻なりに選曲してくれるわけです。
あまり考えなしに転送しているんだけれど、気がつけば自分の好みがはしなくも円グラフのようにあらわれるのがおもしろい。外回りの移動中や出先での待ち時間、もしくは在宅なら家事作業中など、どちらかというとのんびりゆったりとはしていられない時間帯を想定して購入した音響媒体なのに、現時点でいちばん曲数が多いのは“リラックス”で、全曲の6割近い。
次いで“スローバラード”と“アコースティック”が同数ぐらいで3割少々(もちろん複数チャンネルに跨っている“汎用性の高い”曲もありますが)。
自分がいま、“携帯する音楽”に何を求めているかが改めてわかりました。
図抜けて少ないのが“エレクトロニック”で全体の3~4%。別に打ち込み系が嫌いと言うわけじゃないんですが、ここに入った“顔ぶれ”を見ると原因がわかる気も。ヴォーカル曲、特にJポップJロックをほとんど入れてないんです。
80~90年代の邦楽チューンを入れたら、かなりな率でここに振り分けられるはずですが、出先待ち時間や家事中に日本語歌詞の曲は結構邪魔くさいので避けたということもある。ひと頃、湿っぽい曲でも甘っちょろアイドルポップでも、なんでもかんでもとにかく打ち込みシャカシャカ鳴ってりゃ新しいと思って売り出したり、出されりゃそれなりに新しがって聴いたりしてた時代がありましたよね。アナログ盤でしか持ってないタイトルも多いんですよね。
“エクストリーム”も比率としては“エレクトロニック”よりちょっと高い程度ですが、ここに入ったのは月河の場合ほとんど特撮ヒーローソングでした(呆&納得)。
でも、『デカレンジャー コンプリート・ソングコレクション』での白鳥スワン(石野真子さん)『MOTHER UNIVERSE』なんかは“ソファラウンジ”、同じく朝川ひろこさんの『私だけのぬくもり』(←ホージーの恋人テレサがEpisode 37で弾き語ってた曲ですね)やウメコ(菊地美香さん)のキャラソン『すなお ~今を信じて~』などは“スローバラード”に入るわけです。なかなかわかりやすい。
それにしても“エクストリーム”=極端、末端、ってすごいジャンル名だ。
またおもしろいのは、いままでのところ“本物”のクラシックCDは1曲も入れていないにもかかわらず、“クラシック”に振り分けられた曲が2割ちょっとあるんです。ヴォーカル/インストを問わず、ピアノやストリングス、ホーンといったナマ楽器主体の音で、特に出だしがそれらの楽器のどれかのソロでそろっと始まると、たとえ“具”“あんこ”の部分がかなりポップでも、こう解析される率が高い様子。
左柱←←←のオールタイムベストの中では、コーニッシュさんの『愛の迷宮』や、岩本正樹さんの最近作で、この柱にも今日載せたばかりの『夏の秘密』は、とりわけ“クラシック率”が高いです。井上陽水さんの『カナリア』もここに入ったのにはちょっとびっくりしました。
“本物”のクラシックで、あんまり長尺だと容量を食うのでたくさん入れられませんが、ジャンル別小曲集とか作曲家別シリーズならいけるタイトルがあるかもしれないので、今度試しに入れるだけ入れて振り分けさせてみようかと思っています。
ちなみにいま16:30を少々回ったところ、“夕方のおすすめ”チャンネルをチョイスすると、陽水さんの『なぜか上海』。
次に『夏の秘密』から『暗い階段』、『愛の迷宮』から『丹花の唇』、『白と黒』から『ひた走る』、『金色の翼』から『空の匂い』、『ゴーオンジャー ソンググランプリ』からケガレシア様(及川奈央さん)『桃源郷』、『美しい罠』から『波紋』…といったところが流れてきます。ここらへんはまったく異議なし。もしデジタルオーディオのおまかせでなく、自分が任されて“マニュアル分け”したとしても“夕方”に入れるでしょう。『桃源郷』は“夜のおすすめ”にも入れるかな。
こうなると、全体の地合いから、あからさまに浮くに決まってるようなヤツも悪戯で転送してみたくなりますね。アニメソングやみんなのうた系なら、アレンジ次第で結局“アクティブ”“アップビート”、さもなきゃ“エクストリーム”に入りそう。
長唄とか転送してみるかな。雅楽とか。“ソファラウンジ”に入るかな。究極の“クラシック”かな。陽水さんの『カナリア』の次にいきなり雅楽が来たら、目が醒めるかもしれませんが。
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