安倍改造内閣、マスコミではいろんな命名がされていますが、はっきり言って“小手先内閣”の感ですね。
特に、つい先日までの、内閣批判与党内急先鋒だった舛添要一さんを厚生労働大臣に取り込んだのが、非常にイメージを悪くした。
舛添さんも、批判していたんなら打診の段階で断れよ、って話ですが、結局インテリでも、反体制気取ってても、選挙に出てペコペコ頭下げて国会議員になりたがるような人は、大臣って言われれば喜んで乗っちゃうのね。
最低でも大臣にぐらいはならなければ、“政治家”らしい仕事なんてできないですもんね。ヒラ議員じゃ多数決の員数合わせに使われるだけだもんな。
まぁ舛添さんは『朝まで生テレビ』全盛期の論客タレント出身だし、田嶋陽子さん辺りに食らいつかれ慣れてるから、「産む機械」発言みたいなバカな言質はとられない、ある意味安全パイかもしれませんが、呼び込み間近の取材でぶら下がり記者に、結構あからさまに嬉しそうだったのが拍子抜け。
TV各局も“オレらTVが有名人にし、参院当選させ、ホラ見ろ、厚労大臣にまで育てた”みたいに勘違いムード。痛いなぁ。
『金色の翼』第43話。
言語能力を失って車椅子で島に再登場した迫田(片岡弘貴さん)、まだ誰の呼びかけにも反応しませんが、演じる片岡さんの端然たる威圧力で、本当はすべて胸にしまって失語症演技を続け、本ボシが尻尾を出すのを静かに待ち構えているのでは?という緊張感も漂います。
だとすると、焦って掴みかかった玻留(倉貫匡弘さん)には反応しなかったから、彼はシロなのかな。
はたまたもっと奥深い深慮遠謀か。入浴にも全面介助が必要な状態らしいのに、昔の沢田研二さんみたいな白スーツ白ハットで決めてるから、どうも“フリ”に見えるんだよね。
一方、奥寺(黒田アーサーさん)に寝返られた静江(沖直未さん)から、セツ(剣幸さん)の過去と、セツが槙(高杉瑞穂さん)を重用する理由を聞かされた修子(国分佐智子さん)。
思う以上にセツがしたたかで、槙は利用するつもりが利用されてる?と疑念を抱くや、修子、セツ本人に「槙をなぜそこまで信頼?」「理生(肘井美佳さん)さんと一緒にさせてあげたほうが安心では?」とやんわりグサグサ探りを入れたり、理生に「槙と早くこの島を離れたほうが」と促したり、ついには奥寺株買占め作業真っ最中の槙の部屋に押しかけて「あのオーナーと組むぐらいなら、いっそ私と組まない?」と、いままでの行動がぜんぶ水泡に帰するってぐらいの、驚天動地の提案まで持ちかけました。
行永開発の受付嬢だったセツが故・行永氏と近づきになるため社長車の出入り時間を調べ上げて、わざと前に飛び出し轢かれかけた…という静江の話が、自分が故・日ノ原氏に対して仕掛けた過去を修子に思い出させ、セツ恐るべしと戦闘態勢にさせたのでしょうが、何より修子を動揺させ、セツとの共謀を引き裂くべく槙への無茶な提案に走らせたのは、静江の注進の最後の部分「槙の亡き父親はセツと親密な関係で、彼女が理生さんと槙の仲を許さないのは、槙にかつての愛人の面影を見ているから」でしょう。
いまの修子は、“日ノ原氏殺しと迫田転落への関与疑惑を、玻留ともども買わないこと”“財産を失わないこと”という二つの信念で自分を支えていますが、それ以上に“槙を汚れ者にしたくない”という思いがあるはず。
行永開発の社長夫人におさまるため自分がかつてやったのと同じ“当たり屋”作戦を使い、なおかつ雇い人である槙の亡き父を愛人にして、その遺児・槙に愛人の面影を重ね合わせているというセツが、修子には“もうひとりのヴァンピーロ”に見えてきたのかもしれません。
まぁ、昔、行永氏の家庭教師としての教え子で、かなり自分勝手に恋心を抱いて結婚を夢み、“慶介さんを横取りされた”と延々セツを逆恨みしている静江の話ですから、長瀬智也さんと浅野忠信さんの携帯電話CMみたいに、話半分に聞いておくべきですが、修子の最強の恋敵が、理生ではなくセツさんかもしれなかった、ってのは絵ヅラとしては風格があって、なかなかいい眺め。
セツさんが、従業員である槙を、当初から「吉岡くん」でもなく「ヨシオカ」でもなく、「マキ」と呼び続けているのが、いまにして思えばかなり色っぽいです。
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