さてお待たせしました。…って誰も待ってないか。24日リリースのKIRIN“コクの時間”を試飲。
近所のコンビニに並んでるかどうかが、飲んでみる/みないの分かれ道だったのですが、24日深夜、並んでましたよ。350ml缶141円也。これはスーパーや安売りドラッグストアで今後どうにでもなるでしょうね。
飲んでみた感じ…………これは良くも悪しくも“SUNTORY‘金麦’のKIRIN版”。
キャッチで謳っている“清冽さ”という名のクチあたりの好さを、KIRIN流に追求したらこうなりましたという感じでしょうか。
元祖純ビールの持つ峻厳さと言うか、男っぽいカドカドしさを極限まで取っ払って、クチあたりよさに特化したのが“金麦”で、この“コクの時間”はそれに、KIRIN的な“おじさん好み”“リーマン味”を残してみましたというところですかね。後味に微量、ほんの心もち、シュッと苦味がある。例の“デコクション製法”ってやつ由来でしょうか、濁りみや粘りみの、イヤな苦味ではなく、キャッチ通りの清冽と言ってもいい、澄明感はあります。
お値段がお値段ですから、SUNTORY金麦や、Asahiクリアアサヒ、あるいはSAPPORO“麦とホップ”でも、別にいいんだけど、なーんかひとつ物足りない、あるいはひとつ過剰な気がする、という向きには騙されたと思って一度お薦めします。お薦めしますが、「必ずや、前飲んでたのより美味しいですよ!」と保証はできません。ここまで来ると純粋に“好み”“嗜好”の微調整レベルですからね。
もちろん、「金麦大満足」「クリアアサヒ最高」「麦とホップ以外考えられない」という、各社のマワシモノ…ではなくて、えーと、何だ、熱烈なファンの方々にははなから何も申しません。無理言って方向転換していただくほどの何ものでもありませんから。
ツヤありベタ金色地に麦穂の輪っかというパッケージも、いまやさほど新鮮というわけでもありませんが、クレリックシャツを思わせるオレンジのピンストライプが、ちょっとトラッド風味です。ここらも、若めのホワイトカラーリーマンを意識しているのかな。
差別化されにくいこの新ジャンル分野で、SUNTORY金麦がやや先んじたのは一昨年、第三のビール各ブランドが一斉に値上げしたときに同年9月一杯までお値段据え置き、「最需要期の7~8月に“安いならこちらを”と価格で選んでいただいて、味を覚えてもらう」という、同分野後発であることを自覚した上での戦略のたまものでした。これぐらいやらないとアタマひとつ抜け出るのはむずかしいかもしれません。
そんなことを考えていたら、待ちうけていたようにTVCMにも遭遇。あのストローハットのちょっと面長な女優さんは誰?と思って調べたら、元フジテレビアナウンサーの内田恭子さんでした。わはは、『ジャンクSPORTS』ではまだダウンタウン浜ちゃんと共演してるのかしら。あちらはクリアアサヒですが。
やや微妙な人選ですね。フジ局アナ時代は“ウッチー”と渾名され女子アナファンの人気を支えたようですが、もう既婚者ですしね。“金麦”の檀れいさんのような“嫁にしたい系”戦線からは降りているし、いま同系統の商品のCMキャラをつとめている菅野美穂さんや相武紗季さん、香椎由宇さんのような“ナチュラル系”“庶民派”でもない(香椎さんはむしろ対極の、浮き世離れキッツめお嬢イメージでしたが、オダギリジョーさんと結婚されてからちょっと動きました)。
慶大卒の帰国子女、月河が男ならむしろ“カネのかかる女”と、敬して遠ざけたいくらいのタイプです。
同性から見ても、ひとりでもお子さんを産んで、子育て露出でもされない限り、ママタレとして親近感を手探りできるタイプでもない。
結局この商品、どこ層向けに発信されてるんでしょうかね。考えながらもう1缶いってみるか。
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