イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

orz …泡、いい!散ろう!

2009-12-16 15:28:54 | 国際・政治

選挙にあまり勝ち過ぎるのも良し悪しですね。この1ヶ月ほど特に、鳩山政権が政権として何ができるか、何をどうするかではなく、“小沢一郎さんの本性露呈鑑賞フェア”になっていますな。

本当に、こんなにわかりやすく“圧倒的多数を率いて、数的優位をかさに着てブイブイ言わせる”ことが好きで好きでたまらない、そのことを隠そうともしない人は珍しいと思う。国会議員140人を含む600人超の大人数で、ジャンボ機数機に分乗して北京入り、なんて騒がれていますが、“軍団”風大集団のハタガシラに立って「オレに付き従って、オレをあがめたてまつってる人間がこんだけいるんだぜぃ」と見せつけるのが至上の喜びで、一生、毎日でもやっていたい人なのでしょう。“小沢ガールズ”なんて冷笑気味に言われていますが、ガールズとかボーイズとか、どうせなら若いほうがいいとか、若くても男のイケメンは目障りだから近くにおかず後ろの方にするとか、そういうことはあんまり考えていなさそう。あくまでアタマカズどれだけ人の壁作れるか、遠くからでも黒山に見えるか、自分がしっかり中心人物に見えるかが命。

小沢さんにしてみれば、この数的圧勝、自民党にいたときから長年待ちに待った、夢にまで見た至福の状況です。毎日有頂天、楽しくて楽しくて仕方がない。「生きててよかった」。そりゃ皇室の政治利用のひとつもやってみたくなりましょうて。

神輿にかついでる、一応党首で一応総理の鳩山由紀夫さんが、「米軍駐留はさせないで、国の外に退去していただいて、なんかあったらこっちから呼んで、飛んできて防衛してもらう」なんて夢物語を公言してはばからない、妖精みたいな人なので、ますます小沢さん、安心して強腰ゴリゴリでいられる。

こういう人って、政治家に限ったことではなく普通一般人の、ご近所町内会、職場にも普通にいます。友達が多い、知り合いが多い、味方が大勢いる、居酒屋やレストラン、ショップに行っても店長店員、常連客がこぞって自分に挨拶し一目置いてくれていることを手柄にしている人。年賀状暑中見舞い、何百枚来た何百枚出すを得々と吹聴する人。検査の入院でもしたら、見舞い客の途絶える時間が5分でもあると落ち着かない人。自分の葬儀には地元でいちばん大きな会場の大きな部屋を確保しておかなければと腐心する人。

しかし民主主義社会においては、やはりいちばん政治家が“任”でしょう。民主主義は多数決、数持ってる者の勝ち。数を束ねる、数を率いることを何より得意とし誇りに思える人にとって、民主国家の政治家以上に向いてる職業はないと思う。

日本は、現存の日本人中、日本一政治家の資質にこってり恵まれた人を、総理ではないけれども総理より力のある、えーと、なんだ…そう、つまり裏の大番長に迎えたのです。こりゃあ良くなるぞ日本。ウナギのぼり青天井。楽しみだねえ。小沢さんで良くならないなら、もうどの日本人を政治トップに持って来ても望み薄でしょう。

ひるがえって、話はミクロになるけど、“数”の話になると、月河はからきしダメだったなあ。社会人一年生、新入社員のときは、叱られたりドヤされたりセクハラされたりしながらも、どうにか泳いでこられましたが、2年めになると「新人をつけるから、アシスタントとして使いながら仕事を教えてやるべし」と言われる。こうなるともうやりにくくてしょうがない。人を使いながら教え、指示を出し、時に駄目出し時に褒め、評価してやり、次の目標を与えまた駄目出し褒めて評価し…という能力が、月河はつくづくありませんでした。

使って教えて指示して評価してやらなければならない部下が増えれば増えるほど行き詰まり、結局、1人だったアシが3人のスタッフになり、5人の部下になり、6人めが増えそうだ…となったところが月河の会社人間としてのエンドになりました。その先も別の業種や勤め先を経験しましたが、部下を率いなければならない職種は一度もなし。おかげで、諸般の都合でやむなく退職、辞職という事態になっても、「お願いだから辞めないで」「淋しくなります」「アナタが必要なんです」なんて言ってくれる子分も手下も配下もシンパも、どこにもひとりもいたためしなし。

比較するのも失礼だけど、小沢さんとは正反対に、“アタマカズ背負ってる、自分の後ろに大勢いる”という状態がわずらわしいんですね。ひとりじゃできない大きな仕事をやってみたいなんてさらさら思わない。自分以外の誰かの分まで責任負うのがとことんヤだというチキン卑怯者。

かと言って、“勝ち馬に乗れ”“寄らば大樹”ともあまり思わないんだな。だから多数決取るような場面で、多数派に入ることも滅多にありません。「世の中どこへ行っても、自分と同じ意見や所感じゃない人のほうが多い」「自分がおもしろい、美味しい、カッコいい、綺麗だと思うもの、世間一般はそう思ってない」が当たり前だと思って、この何十年生きています。

小沢さんがわかりやすく肩で風切っているからそう思うのかもしれないけれど、ここのところの日本人、“勝ち馬にしか乗らない”、なんなら“勝たない馬に乗るくらいなら歩き死ぬ”傾向がいや増しになってはいないでしょうか。小泉劇場のときも、今般の政権交代選挙も片や圧勝、片や惨敗。TV番組も、何てことない格闘技が50%超えるような視聴率取ったかと思うと、取れないドラマはどんなに力作、良作でも、回を追うごとに数字を落とし簡単にひとケタ落ちするようになりました。

「少数意見も尊重する」本当の意味での、大人な民主主義は日本に向かないのかもしれない。一郎小沢功成って万骨枯る、国破れて、破綻して、民滅んで、山河ならぬ小沢だけ在り、みたいにならなければ良いですが。どう見ても、ガチンコ差し勝負の“日本”対“小沢”なら、小沢のほうが勝ち目ありそうなんだな。中国味方につける気満々だし。小沢くん得意の“アタマカズ”なら中国だし。

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