イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

手枷アセカセ

2007-01-05 12:42:29 | CM

もう若手ではない、冠番組持ってるクラスのお笑いコンビが相方シャッフルしてネタ作り、披露する『笑いの祭典ザ・ドリームマッチ07』、04年の暮れだったかに第一回目を見て、その後しばらく見てなかったので、忙しい人たちだけにあれっきりになったのかと思っていたら、正月番組になって続いていたらしいですね。久しぶりに見たら、何だかちょっと違う雰囲気になっていました。

違ってしまった原因のひとつは、大御所でしかもいまは事実上ピンの志村けんさんを入れたこと。まぁ月河なんかは、ドリフの映画がクレージーキャッツ映画の添え物だった時代から子供心に見知ってるし、志村さん相変わらず若々しく若手並みのバカキャラを進んでやってくれているので、身動き取れないほどの“大御所感”はないんですが、やはりダウンタウン以下のレギュラーが、志村時代のドリフを見て育った年代なので、どうしても場の雰囲気が“一目(いちもく)置く”リスペクトムードになってしまう。

事実、志村さんが入らなければ認められなかったであろう“コントのツールとしての女子アナ流用”や、妙に演し物の尺が長めにまちまちであったり、あらかじめ仕込んであった風な背景大道具など、“急造”“全員同条件”の縛りが微妙にユル、ヌルになってしまった。

昨年(一昨年?)は見ていないので、何回目からこうなったのかはわからないんですが、第一回目のようにマッチメークがガチンコの抽籤でなく、フィーリングカップル方式で、ある程度好みで選べるスタイルになったのも、微妙に空気を変えたもう一つの原因。ダウンタウン松本が言っていた通り「強引に決められたコンビでないから(面白くならなかったときの)言い訳が出来ない、逃げ道がない」という、逆の縛りは出来たけれども、基本的に、皆さん、“組んでみたいと思ってた相手と演れる”ということで、根が嬉しそうなんですね。ほとんどこの時点でお祭り、宴会気分。これ、本当に微妙なんです。演者が“すごく気が進まない、やりたくない、適当に早く終われと思っている”中では面白いお笑いやバラエティができるわけはないんですけど、“演ってる(or企画製作してる)ほうが観てるほうより面白がってる、楽しんでる”っていうのはいちばんしらける。今回の『ドリームマッチ』はそこに堕すか堕さないかのギリギリになってしまっていました。

案の定、ベストカップル賞は志村さんと、持ち味が半分も出ていなかったさまぁーず三村のコンビ。全員私服での楽屋打ち上げ乾杯映像も各急造コンビのコメント拾いながらネタ並みの尺で放送と、ユル・ヌル感全開な締め。

隙間なく笑ったのは松っちゃんとタカ&トシのトシ。お互い組みたかった相思相愛で、ふたりの“根の嬉しさ”が醸し出す高揚感が、唯一観客のノリにフィットしていました。“松本が、「欧米か!」をやってみたくてたまらない”という大前提があって初めて成立するネタなんですが、これがガチでリアルなんですね。松っちゃんは本当に若手だろうが後輩だろうが、お笑いが大好きなのね。「ルールがガチガチで」「規制、規制で」「手枷アセカセが」「どっちにも動けない」「問題が山積み」と松っちゃんが言うたび爆笑。「欧米好きですか?」には椅子から落ちそうになりました。トシの「やりたい放題かっ!」もタカとの定番でよく聞いていたけど、タイミングが抜群ですね。彼のツッコミスペックの高さが改めてよくわかりました。対するにタカは雨上がり蛍原とでしたが、こちらは蛍ちゃんが(後輩の当たりネタ)「欧米か!」を演ることに一抹の含羞があり、ネタ上でうまく消化しきれてなかった。冠番組持ちクラスが、“旬の若手のいちばん汁気たっぷりなネタ”には興味津々なんだということもよくわかった。吸い取られないように頑張れタカトシ。

お笑いのレギュラー番組をしばらくご無沙汰していると、彼らクラスの芸人も久しぶりに見る顔が多く、思いがけない変化があったりします。ロンドンブーツ淳はますます勘違いイケメン気取りなロン毛になってるし、それほど久しぶりではないと思うタカは太り方の速度がヤバいですね。売れて食生活が良くなったからだけではない、息苦しいストレス太りのような気がするのは杞憂かな。ウドちゃんのほうは結婚したらしいし幸せ太りだろうけど。…なんだか、このあいだからTV出てる人の肥満にダメ出しばっかりしてるような気もしますが、ホント、皆さん、健康も芸能生命も生き急がないで下さいよ。

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