先週、関東の某米どころから精米したての新米が約1キロほど到来しまして試食したのですが、今年は天候もよろしく作柄も良好とのこと、実にふっくらつやつや美味しくいただけましたよ。
梅漬け、明太子、お新香に味噌汁で良し、パリッ海苔巻き塩むすびで良し、タマゴかけご飯がまた良し。毎年、新米を食べると、やはり「日本人だなぁ~」を自覚しますね。
高緯度の当地でも、そろそろ刈り入れの報が聞こえてきました。今月下旬には各品種順次店頭に並びそう。昨年は当地、冷夏でいまいちだったのですが、今年は順調の様子。
高緯度かつ梅雨のない気候ゆえ、元来水稲耕作に向いているとは言い難く、昔は頻繁な冷害に悩まされていた当地も、品種改良など技術面の進歩と、何よりここ10年ほどの明らかな温暖化に助けられて、いまや日本有数の米産地に成長する勢いです。
こうなると、クソ暑くバカ暑くアホ暑かったこの夏も、天の恵みだったような気がしてきます。
地元産米入荷にそなえて、今年の春、ひょんなことから入手した“ガスコンロでご飯の炊ける土鍋”をスタンバっておこうと思ったのですが………ドコにしまったか思い出せない(焦)。
うっかり落としたり倒したり、他の鍋やフライパンと衝突させてヒビが入ったりしたら台無しだから、かなーーり奥深くに箱入り娘にした記憶はある(朦朧)。
まあ、美味しいお米は、いつもの電気釜で炊いてもじゅうぶんおいしいのです(誤魔化)。
『ゲゲゲの女房』はイトツ修平お義父さん(風間杜夫さん)を、憧れの銀幕のかなた、彼岸に送って今週は終了。修平さんが好きで、お洒落したときこっそり鏡台から失敬していた香水は、若い頃からイカル絹代さん(竹下景子さん)の香りで、単身赴任の大阪から修平さんが帰る日には、鏡に向かってちょっこしいつもよりおめかししてつけていたものでした。
彼女が好きでつけている香りを、彼氏も好きでつけたがるというのは、本当に感性の底からしっくり調和したカップルだったのでしょうね。女性の香りモノは、基本的に“メスの、メスとしての武器”だから、オスは惹きつけられはしても「自分もそうなろう」とは思わないものです。
イカル絹代さんの性格的に、さっぱり系のユニセックスな香りだったのか。
あるいは映画好き、芝居大好きの修平さんのこと、ルキノ・ビスコンティやライナー・W・ファスビンダーや木下恵介さんら、多くの映画人がそうだったように“精神が女であり男でもあった”人だったのかも。
構想60年『第三丸爆発』は本人が完結映画化を切望、絹代さんも布美枝さん(松下奈緒さん)も「出来上がったら読ませてくださいね」と言ってはいたけれど、自他ともに“永遠に終わらないでほしい”とどこかで思っていたかもしれない。“胃が突出”のイトツさんにとっては、生きることは食べること、そして夢を見ること。自作の脚本を銀幕に映し出すことは、夢であり心の支えでもあった。未完に終わったのは、“余生”なく、最後の一瞬まで生き切ったという証し。
月河がローティーンの頃から雑誌に連載され、中断と再開を繰り返している、天才演劇少女ヒロインの、アノ大長編漫画も、あるいは作者さんにとってはそういう存在なのかも。
待って読むほうが「もう完結しなくてもいい」と思いはじめたら、もう、それですね。読者のものじゃなく、作者のものオンリー。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます