イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

屁をしても一人

2010-06-25 14:46:20 | スポーツ

サッカー日本代表、やりましたな。決勝トーナメント進出決定。デンマークに31とは、先取点奪ってみると意外に突き抜けるまで早かった。ヨーロッパ地区予選1位通過のデンマークも決して弱いチームではないのでしょうが、気がつけば本田選手の先制FKの後「追いつかれるかも、逆転されるかも」と不安にかられる場面は終始ほとんどありませんでしたね。

やはりサッカーという競技はとにかく先制して、試合を自分たちペースに持ち込むことが大事なんですね。前評判の高いチームや強豪国でも、ひとたび後手に回ってしまうと意外にもろいようで。

デンマーク戦も、シビアに見れば、うまさ比べや強さ比べ以前に“相手は勝たないと敗退、ウチは引き分けでも通過”と、戦前から1枚のアドバンテージがあったことが、結局はものを言ったかなという気もします。

さてと、布美枝さん(松下奈緒さん)&藍子ちゃん里帰り中の飯田家(@『ゲゲゲの女房』)。

伯耆富士=大山をのぞみ、のぼる朝陽の遠景から、もんのすごい顔で朝飯を噛む卓袱台の源兵衛さん(大杉漣さん)への切り返しに笑いました。ジェットコースター乗ってるときのグリッソム主任(@CSI:科学捜査班』)かというね。おてんばの四女いずみ(朝倉えりかさん)の上京願望だけではなく、おとなしい次男貴司(星野源さん)まで、自分の知らないところでひとり娘の彼女を作っていたとは。

源兵衛さんも、子供たちのそれぞれの思うところを踏みにじるつもりはない、子の幸せを願う親心にかわりはないのですが、途中細かい脇道寄り道はあったにしても、とにかく戦前・戦中・戦後を通じて家業を守り盛業させてきたという自負がどーんとあるから、「子供らにも、自分が描く未来図がいちばん幸福への近道」と信じて疑わない。

こういう、自信に満ちた、自分の歩んできた人生に持つ誇りを拠り所としたタイプの頑固父さんって最近めっきり減りましたよねたいていのパパさんは、果たしたこと、果たした現在への自負よりは、“果たせなかった夢”“なりたいと望んでなれなかった自分”のほうを多く、重く背負っているから、子供たちが好き勝手な夢を描いてそわそわ腰が落ち着かないときに「そうじゃなくてこうだ」と矯正できない。

2人、女4人の飯田家きょうだい、なんだかんだで布美枝を含めた上の13女は、源兵衛さんのプランに乗って、結果的には幸せになっていますが、ドラマの背景も東京オリンピックの昭和39年になっていますし、そろそろひとりぐらいは、「父さんの希望に背くけど、自分はこう生きたい」を貫いて幸せをつかむきょうだいがいてもいい。いちばんおとなしく、地味な存在だった貴司がそれ方向に行くのもなかなかいい展開なのではないでしょうか。

いずみちゃんの就職問題はどうかな。若い娘のはしかのような都会へのあこがれと、若い頃の次姉ユキエ姉ちゃん(足立梨花さん)もひとときはまった“親の決めた見合いへの嫌悪、束縛感、旧弊感”との綯い交ぜ。採用予定はないかと問い合わせた東京の会社が、封筒の住所は品川区大井で丸の内ではありませんでしたが、深沢社長のスカウトした美人秘書・郁子さん(桜田聖子さん)の前職と同じ商社らしかった。夫をひたすら支える布美枝さんヒロインのお話ではありますが、戦後~高度成長期の新しい女性の生き方の広がりにも目配りしています。

今日は、閉店後の店の帳場で貴司と思い出話に花を咲かせながら「貧乏してるのではないかとおふくろが心配しとった」と水を向けられた布美枝が「あんただから話すけど…」と、たまった質札や通電ストップや食糧危機、鼻紙危機のことを打ち明ける場面がよかった。

本当に、こういうことぶっちゃけて話せるとしたら、源兵衛さんはコッチにおいといて、リウマチ持ちで心配かけたくないミヤコお母さん(古手川祐子さん)でもなく、遠方に嫁いでいるユキエ姉ちゃん(星野真里さん)でもなく、まじめな長兄哲也さん(大下源一郎さん)でもなく、まして家計の苦労のなんたるかを知らない青春真っ盛りのいずみちゃんでもなく、やっぱり、家業の手伝いで長い独身時代のひとときを共有した経験のある貴司くんが、布美枝さんにはいちばん話しやすいんですよね。

別に、愚痴で話すわけではなく、金銭的な援助や、アドヴァイスを期待して話すわけでもない、「そうかあ、そんなこともあったのか、大変だなあ、がんばれよ」と共感し、「何もしてあげられないけど、いつでもここにいるよ、味方だよ」と、嫁に行く前と変わらない調子でうけあってくれればそれで気が落ち着く。

きょうだいが多く、きょうだいなりに少しずつ似ながらもいろんな立場や感性を持ち、“こんなとき、こんな場面はこの子担当”がそれぞれにあるっていうのはなかなかいいものです。

いまは少子化の時代なので、ひとりの子供が、父親にとっての、母親にとっての、祖父母にとっての、親戚・伯叔父母にとっての、あるいは近隣や社会全体にとっての“子供的な要素”“子供に期待したい、望ましい要素”をすべてあまねく担当しなければなりませんから。

ところで、しげるさん実家村井家で、アイドル藍子ちゃん拝みに集まってきたご近所さんの中の、泥鰌ヒゲがキュートなおっちゃんは、渡瀬恒彦さん主演『タクシードライバーの推理日誌』シリーズ、毎作冒頭、車内でロウゼキはたらいて夜明さんにシメられる迷惑乗客を演じる深見亮介さんでしたね。境港まで、やはりタクシーで来たのだろうか。料金は払ったのかな。

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