『ゲゲゲの女房』の別嬪ユキエ姉ちゃん役が短い話数の登場ながらとても好印象だったので、今度朝ドラに来るときにはぜひヒロインでと思っていた足立梨花さん、残念ながら『あまちゃん』ではまた脇でした。
でも結構、今後の鍵を握りそうというか、アキちゃん(能年玲奈さん)憧れのトップアイドルグループ・アメ横女学園の花のセンター有馬めぐ(ニックネームまめリン)役。
ひょんなことから大物Pで振付のプロでもある太巻社長(古田新太さん)とサシでナマ遭遇しちゃったアキ、ヒョウタンからコマみたいにまめリンのシャドウ(=代役)に指名されてしまいましたよ。ひゃーこれはアキ、大チャンスなのか大ピンチなのか。センターはグループの顔だから、TVなどの外部出演でホームグラウンドを留守にする場面は多いのか。かえって少ないのかしら。後ろにアメ女8賢伝の残り7人を従えて、アキがEDOシアターのセンターで♪はで~~し~なぐ~~ と歌い踊る日は来るのか。
まめリンの身になってみれば、アキちゃんみたいな、ポテンシャルはともかくあからさまに田舎感まる出しの子を社長命令とは言えいきなりシャドウにつけられちゃ、天下のセンターのプライドぐっさりですわなあ。いままで見たことがなかった露骨な“敵意むき出しガン見”顔が見られて、足立さん、女優としてはかなり新境地かもしれません。
足立さん今年21歳、アキちゃんの能年さんと9か月しか違わないのですけれども、垢抜けない猫背の女子高生姿から始まる今作『あま』では、ヒロインオーデに参加していたとしてもちょっと任ではなかったかも。朝ドラでヒロイン側近助演2作の好評から羽ばたいた満島ひかりさんの例もあり、足立さんの、同年代の若手女優さんと軽く(軽くですよ)一線を画する清冽な持ち味は民放ドラマよりNHKのほうが活きると思うので、今度は大河ドラマとかにもキャスティングされてほしいですね。
・・そうは言っても今年の大河は事務所の先輩綾瀬はるかさんが、ほとんど当て書きのような脚本で布陣されているし、旬の人を多く抱えた大手プロダクション所属だと逆にいろいろ窮屈なのかな。もっと先輩の水崎綾女さんは昨年特撮スーパー戦隊のダークヒロインに来てくれて、若干迷宮入り気味だった作品を、かなり空気的に浮揚してくれたものですが、足立梨花さんに今度ドンズバの役で会えるのはどんな作品かしらん。とりあえず『あま』ではアキちゃんとの五分のわたり合い期待です。