イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

アマチュアヤマイドー選手権

2010-06-12 15:13:18 | お笑い

ぶはは、間違いだったのかよ。使えねぇな大蔵省(@『ゲゲゲの女房』)。

てか、謝りに来るなら、手ぶらで来るなと。米かお茶葉か粉ミルクぐらい持参してからアタマ下げるように。予言しよう、“大蔵省”なんてものはだな、40年後にはアトカタもなく消滅しているから。

………財務省になるだけだが。

自分の漫画を「古くさい」「話が惨めだ」「売れない」とクサされてもへこまないしげるさん(向井理さん)が、大蔵省の役人(貧乏神兼任、ラーメンズ片桐仁さん)の抜き打ち「退いていただかないと×3」ハゲタカ風宣告には「お役所が相手では、勝ち目がないかもしれん」とわかりやすく弱気を曝け出すのが興味深かった。

乳飲み子の藍子ちゃんを抱え前夜眠れないほどの不安にさいなまれても、一夜明ければ「なるようにしかならんのですけん」と笑顔で受け流す布美枝さん(松下奈緒さん)のほうが、こういう社会的理不尽にはキモが据わっていますね。やはりしげるは、従軍中南方戦線で、軍隊内の有無を言わさぬタテ社会、生還したのに「部隊全滅と報告した、貴様は死んでおる」と怒られる、国家体制の名のもとの不条理を体感している分、“お上(かみ)は手に負えん”“自分の才能や、工夫努力が通じん相手”と身にしみたトラウマがあるのかもしれません。

11日(金)の貧乏神フェイスの大蔵省役人来訪は、ちょっとモーツァルトにレクイエムを発注に来た“灰色のマントの男”風の演出でした。本物の役人だったかどうかより、「家まで取り上げられるかも」最後通牒をもたらした人物としてしげるに“ああいう風に見えた”ことが重要なのね。

“現物”を目の前に対峙したのが、茶の間で藍子ちゃんにかかりきりの布美枝さんをまじえずしげるひとりだけだったこともあの演出に重要。布美枝が見れば、普通のドブネズミネクタイのしがない公務員にしか見えなかったかもしれませんからね。藍子ちゃんからはさらにね。水道料金集金人すら、しらーーと「なにコイツ」視線で見ていた藍子ちゃんですから。

今週は“社会的理不尽に翻弄されて生まれた、世の中への義憤が『悪魔くん』発想のきっかけに”という実話を忠実になぞったので、ちょっとカタルシス不足だったかもしれない。『悪魔くん』が商業漫画としていきなりクリーンヒットにはならなかったことも、平成の観客は周知ですからね。

布美枝さん発での貧乏打開ウハハ&しげる脱帽策も、そろそろひとつぐらい見たいかな。月河は平成深くまでリーマンマインドの総合職だったので、やはり女性サイドがずーーっと、耐えて耐えて、支えて支えて、だけではストレスフルです。

早晩村井家に訪れるのであろう“福の神”が、ラーメンズ相方・小林賢太郎さんだったりしないかな。若鶏のエヒフ。

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ヒョギフ大統領

2010-06-10 16:36:27 | お笑い

出て行ってくれませんねえ。貧乏神。村井家から(@『ゲゲゲの女房』)。

『仮面ライダーW(ダブル)』ではコックローチドーパントだったラーメンズ片桐仁さん、どうも“お勝手系”“水回り系”が似合う顔のようで。虫っぽいというかね。グンマサイタマ、オオグンタマ。オオグンタマの貴重な産卵シーン。三日連続チバッシガッサガッ。

もうちょっとメイクと登場演出をどうにかすれば、キリストにもなれそうなんですけどねぇ、片桐貧乏神。コックローチドーパントも人間としての本業は漫画家だったなあ。同人誌だけど。

8日~9日は河合はるこちゃん(南明奈さん)の水木漫画愛が全開でした。はるこは、ほんのふた昔ほど前のNHK朝ドラならば、ヒロインにぴったりのキャラですよね。まだマイナーな、大人社会の理解は得られない漫画という分野に夢を抱いて、嫁入り支度を急かす父親の反対を押し切って地方からハタチ前後で上京。体当たりで売り込んだ出版社で、ムッとくる対応をされた先輩漫画家の作品を読んでひと目惚れ、再び体当たりでアシスタント志願。「若い女の子がうちの人に…」と不快そうな奥さんを、元気と善意と純粋な漫画愛で解きほぐし、いつしか業界で先輩をしのぐ活躍を。でも世間的成功や収入より、自分しか描けない独創的な漫画を描きたくて荒波…とくれば、1980年代のプレバブル期~夢覚めやらぬ90年代初頭なら、王道の朝ドラ主人公コースです。

でも、2010年の我らが『ゲゲゲ』の主役は、若いはるこがしげる(向井理さん)の“助手席”で「おもしろーい、うふっ、先生凄いです」と目を輝かすのを温かく見守りつつ、ちょっと淋しそうに、でも“ありがたいわ、お手伝いしっかり頼みます”な表情で唐紙を閉める布美枝さん(松下奈緒さん)なわけです。

お腹が大きくなってきた前年の秋に自分の新刊を持って順調な近況の報告に立ち寄り、産まれる子のための毛糸取りを手伝ってくれたはるこにも、布美枝は「私は、漫画のことはようわかりません、うちの人が帰ってから相談してみて下さいね」と、軽く人生の先輩らしさは見せながらも深入りはしません。このへんがこのドラマ、地味なようで、画期的に新しい。

従前の“夫婦善哉”ものなら、“世間の人にはわかってもらえなくても、ウチの人の抜群の才能はワタシが一番よく知っている、必ず芽が出る、この世のほかの誰でもないこのワタシが支える”式の、マネージャーマインドの暑苦しい何様女房になっていたはずです。

布美枝が“幼い頃おばばが語り聞かせてくれた懐かしい、怖いけれどおもしろい世界”、そして“幼児体験をもった郷里が近隣”という、ささやかなアクセスポイントっきりで、旦那の描く、世間の多数派には受けにくい漫画に、精神的な接点を持てている。

ヒロインの“ワタシがワタシが!”“他の誰とも違う個性があって、皆に好かれ買われるワタシ!”的な主張のなさが、このドラマを風通しよくしている。人間、そんなに、ドラマほど個性とか独創性とかめったやたらにあるわけじゃないし、かりにあったって、あることで人に、とりわけ同性に好感持たれたり応援されたりするわけでもない。

“個性”に憧れ、懸命に足掻く若い女性の役を、あまり演技経験がなく、それプラス、演技させたら意外と声がロートーンで硬めで、お日さま燦々元気いっぱいとはいかない南明奈さんに振ったことが、このドラマをこのドラマらしくしています。

児童劇団出身の、ハイティーン学園ドラマ女優さんでも起用したら、「ようわかりません、でもありがたいわ」マインドの布美枝さんが輝かなくなってしまったかもしれませんから。

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新宿のハハハ

2010-03-28 21:30:18 | お笑い

『爆笑オンエアバトル』12回チャンピオン大会(26日放送)はどうだったでしょうか。今年度からスタートした新システムの締めということで半信半疑でしたが、システム云々以前に、どうも、普通に、全般に低調でしたな。

どういう流れでそうなったのか、放送された部分はカット編集が入っているので窺い知れないのですけれども、とにかく客席が非常に重かった。こんなに客の重いオンバトは近来見たことがありません。本戦スタート前の出場各組入場や、ディフェンディング・チャンピオン=トータルテンボスのベルト返還などのセレモニー部分はまずまず温まっていたように見えましたが。

レギュラー放送が月一になって、各回の会場審査得点1位計12組(第6戦のみ同点12組)と、放送後の視聴者投票1位組の『視聴者投票1位バトル』(227日放送)から1組、計13組がディフェンディング・チャンピオンに挑戦する方式になったため、出場各組と観客に“距離感”ができてしまったということはあるかもしれない。一度会場審査で“1位抜け”した組は、以後、年度中はエントリーしません。U字工事4月第11位)やノンスモーキン(5月第21位)など、もうずいぶん(『オンバト』では)顔を見ていないような気がしましたもん。これが微妙に客席の体温を下げたか。直近の放送回(レギュラー回ではないけど)だった視聴者1位バトル経由のアームストロングがいちばん“ほやほや”で客をツカんでいるように見えましたからね。

結果を公式でチェックするようなヨコシマな手段は使わず、しっかりアタマから録画視聴しましたぞ。13組の挑戦者中、会場審査での上位2組とチャンピオンとの3組による決定戦が行なわれるという2ラウンド制も「ワタシ聞いてない!」(亜樹子@仮面ライダーW)状態でしたがそれはさておき、まず一見速攻、決定戦進出「ないな」と確信したのがノンスモーキン、ハライチ、イワイガワ、こりゃめでてーな、ランチランチ

ノンスモーキンは敗者コメントで中尾が「言い訳じゃなくトップでは演りたくなかった」と言っていましたが、トップでなくても難しかったでしょうね。2番手のハライチのノリツッコミ押し同様、彼らの指漫才も初見のときからどんどんテンションが落ちてきている。「指漫才かジャンケン大王見たかったなー」と「でも、おもしろかったな」とが観客の中で拮抗するようなネタを考えないと、もうきついでしょう。

ハライチもまったく同様で、せっかく定着したノリツッコミのスタイルが、洗練されて次段階への進化を遂げないうちに、普通に飽きられてきたのが痛い。今回も「干からびた亀」でやっと沸きかかったのに、「玉突きの事故」でみるみる寒くなり、間をあまり空けずに「よぼよぼの鮒」でイメージを戻してしまったのが何とも歯痒い。操縦桿を握っているのが岩井で、澤部のアドリブ頼みで膨らませてこの出来なら、一度澤部から振る形でネタ作ってみたらどうかな。

イワイガワは井川のキョドリキャラが活きる、ネタとしては悪くない着眼、悪くない作りだったのですが、何度も言ってしつこいんだけどとにかく客席が重いんですよ今回。井川の似合わない銀髪ヅラで出オチせず、ジョニ男の拍手を要求する「ワーッ、サッ、ササ、サッ」でも、「手持ちブタさん」でも、クスッとも来ない。それどころか、ジョニ男のお約束「アーーッ!」オイルショックポーズでも、「私が(イッツショーーック!を)やっても(ジングルが)鳴るんですね」でも来ないんですから、今回に限っては彼らの日ではなかったと言うしかないですね。前に3組漫才が続いた(かつ、さっぱり温まらなかった)後ということもあるし、基本的に2人とも持ちキャラ命の芸なので、1位抜けしたら年度末までご無沙汰”なことが、いちばんマイナスに影響する芸風だったかもしれない。

こりゃめでてーなはいまさらメイド喫茶って、取っ掛かりに使うだけにしても、いくらなんでも古過ぎるし、ランチランチは「2人揃ってキモくせんでも」。匙加減ができていないんですね。同じネタをタカアンドトシかパンクブーブーが演ったらと、そればかり考えていました。

速攻ではないけれどやはり無理だろうなと思ったのはななめ45°、我人祥太、U字工事。単独ライブぐらいならじゅうぶん成立するしウケも取れそうな出来なんだけど、他組と競うオンバトですからねえ。

ななめは終盤ドサクサと下ネタ風味を押し込んで行く流れや、岡安のドヤ顔のリフレインで笑いどころを指示増幅させていく作りはこなれていて悪くなかったのですが、ドヤ顔される側の土谷が素で笑い過ぎだし、司会者役の下池がラクし過ぎで、「初のトリオのチャンピオンになりたい」と戦前意欲的だったわりには3人いる”ことが活きるネタになっていなかった。いままでの活躍、貢献度的にも、オンバトチャンピオンになっておかしくないポジションにいる組ですが、なるとしたらこのネタでではないだろうと。

我人祥太は何より“両親の実の子でないことより、思っていた血液型と違っていたのをショックに感じている”というズレの根本的な可笑しさが薄かったのに、そこへ血液型引っ掛かりだけを積み重ねて行ったので、つまるところ飽きてしまいましたね。やはりオンバトの持ち時間をもたせるネタを再考する必要がある。

U字工事は可もなく不可もなし。贔屓目に見れば、やはり前順のハライチから続く客席低温注意報をはじき返せなかった。

五分五分かなと思ったのはしんのすけとシャン、THE GEESE、エハラマサヒロ、ハイキングウォーキング

しんのすけとシャンは「ほわんほわんほわん…」のクチ効果音で過去を振り返る、なにやら先日の『相棒 season8“右京、風邪をひく”みたいなネタで、ネタ質としては1stラウンド13組の中でも一、二を争う出来だったと思いますが、さすがにオンバト歴の浅さが出たか、若干腕が縮んだというか演じが小さかったのが惜しい。いま少しオンバト“汁”がしみ込んでから決勝戦に進出させてあげるほうが親切でしょう。

「アンジャッシュ以来のコントチャンピオンを」と意気軒昂だったTHE GEESEは、2人ほぼ座ったまま、動きで取る笑いを抑えたコントで彼ららしさを見せましたが、いつになく“世話物”の匂いが強くナンセンスに徹し切らなかった分、玉数が伸びなかった。放送日近辺に大きな航空機事故があったらオンエア厳しいネタだったかも。この点はななめ45°も同じか。

エハラマサヒロは、ドアタマから紙芝居の並びや天地がさかさまだったというハプニングからのリカバリーが見事でしたが、全体に“TVの見すぎ”みたいな芸なんだな。『エンタの神様』や『レッドカーペット』でなら爆笑とっていいけれど、これでオンバトのチャンピオンになられてはちょっと困る。

ハイキングウォーキングは、“ニートの兄に引導渡して家出しようとするも、兄が余命僅かとカムアウト”と、“隣がのび太の野比家”という2つの要素を欲張ったためちょっとごちゃついたし、いいところでドラえもんのBGMが流れる仕掛けに頼った笑いの生み方は若干ずるい気もしましたが、一連の“ヘンな店のヘンな店員に振り回される客”シリーズのように、単なるウザ芸、キモ芸になっていないところにチャンピオン大会に賭ける心意気が感じられました。

いちばん、これは突き抜けた!と思ったのがアームストロングでした。「ハイ先生」と「いま関係ないと思います」のリフレインに挟む強弱起伏のつけ方がいつもながら素晴らしい。2人ともいつものフテ気味キャラを貫いたまま「ごめんなさい」「いいよ」「ありがとう」とお利口さんな言葉も入れ、「やめろよー太ってんだから」のお約束もしっかり入れてある。これで決勝進出できなかった(13組中3位)ということは、オチがきっぱりしなくてフェードアウトで終わった、それくらいしか欠点らしいものは見当たらない。

……というわけで結局エハラマサヒロ1位、ハイキングウォーキング2位でトータルテンボスとの決勝戦になったわけです。演順12番めと、挑戦者ラストの13番め。これひとつ取ってもどれだけ当日の客席が重かったかわかる。観客も終盤に来て“重さ疲れ”したのでしょう。

決勝戦でのエハラ1stラウンドでのそれ同様、やはりオンバトではなくエンタ仕様のネタでした。ナルでウザいやつの「ありがち」ネタと言えば井上マーにも近いけど、エハラの場合どうも“ウザさの丸投げ”で、裏からもうひとひねりして笑うところがない。直球「うっぜー」で終わってしまう笑いなのです。たとえばこのアーティストネタなら、“オーディエンスがいちいち、ナルなアーティストがナルに狙ったのとは違うリアクションをしてくる”みたいなひねりがあったら、笑いの質がだいぶ心地よくなったはず。

そして、今回、チャンピオンを入れて1316本のネタを見た中で、いちばん素直に爆笑できたのが決勝戦でのハイキングウォーキングでした。徹底的にナンセンスを貫けていたし、何より、“ヘンなトランプの遊び方を教わる側の松田が、覚えて勝ちたい気満々”という地合いを作り出せたのが大きい。これで全体に勢いが出て、飽きさせないネタになった。いつものように松田が振り回され一方でぶりぶり怒るていのネタだったらエハラの下になったかもしれない。「いーち、にさんしー」のフシつけたカウントはだいぶ脳内ループ性がありました

そのハイキングウォーキングを312kb上回る、3年連続のover1000で防衛を果たしたトータルテンボスは、ネタ質・演り出来ともにほぼノーミス、文句なしでしたが、決勝戦のオーラスでやっとチャンピオン登場という出来すぎた演順になり、正直、「もう安心して玉入れたい」という客席の飢餓感に乗っての圧勝という気もします。大村の「やってみたい職業」といい、ブロッコリー、スキマスイッチ、「臭い」のリフレイン、前半で振ったボケの終盤順次回収と、いままでの得意要素を隙間なく固めた鉄板ネタ。唐突ですが先般のバンクーバー五輪におけるキム・ヨナ選手のプログラムを思い出しました。

前人未到の3年連続を達成するために勝ちに来たという、その姿勢は潔いと思うけれど、ディフェンディングでありながら“チャレンジ”でもあったはず、いま少し“攻めて”きてもよかったのではないかな。

戴冠後ベルト巻き直しの際、藤田は美人アシスタントに締めてもらったのに、大村は構われず、後ろの敗退組に「なぜ手伝わん!」と泣き入れたところが、ネタ本編より笑えました。

しかし、せっかく3年連続のチャンピオン防衛を果たしたトタテン、新年度からは『オンバト+(プラス)』という新番組になり、どういう形で挑戦者を迎え撃つのでしょうかね。今年度、週一だった放送が月一になってどうも録画忘れがちになるし、ノリにくいなと思ってはいましたが、未オンエア組限定の『爆笑トライアウト』との併せ技でせっかく定着しかかったシステムですから、あと1年は走ってみてもよかったように思うのですけれどね。

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ミチマヨの人

2010-02-04 22:37:36 | お笑い

『相棒 Season 8のおさらいを33話分ほどスルーしている(1214話)間に、世間は目まぐるしく動いておりますですねぇ。

大山鳴動して小沢不起訴。検察内部でも、血気盛んな「行きましょう!告発しましょう!」ってグループと、石橋を叩いて、壊すまで叩いてなおかつ渡らない組とで、さぞかし水面下で綱引きがあったのだろうなぁ。あったと思いたい。「いろいろ動いてみたけど、やんないかんね」「ハイわかりました」で八方まるく収まっちゃうんじゃ、税金で検察飼っとく意味がない。

横綱朝青龍引退。やくみつるさんじゃないけど、遅きに失しましたな。巡業サボサッカーの07年頃に進退伺い出していたら、だいぶ印象違ったのに。さしものレコードホルダー横綱もいろんな故障で、“ヤンチャしたから力士寿命縮めたんだ”みたいに言われないうちに、翳りを囁かれないうちにけじめをつけたほうが惜しまれつつ去れたのにね。

それより何より心配なのは、アンタッチャブル柴田の無期限休養です。『伊東家の食卓』レギュラー時代にも肝臓を悪くしたとかで休養した時期があったし、金銭トラブルだ異性問題だじゃなくマジ体調が悪いんじゃないのかなと心配なんです。

風邪だったかインフルエンザだったかわからない2004年の暮れ、コレだけは見たいと思って布団にくるまって見たM1で、とにかくほかを寄せつけない勢いを最終決戦まで貫いて優勝。出でいきなり山崎が「んで、ここまでの話をまとめると…」と切り出して「ツッコミがダメだと思う。」と全否定、「だって、このまんまツッコんでいっても、死ぬだけでしょ?」と柴田を半ギレさせたところからすべてが始まるあのネタ、初見が『オンエアバトル』だったかこのM1だったか思い出せませんが、とにかく誰もがやりそでやらない境地を切り拓いて見せてくれたと思う。

ひとりでおもしろいヤツが、おもしろいことを言ったりやったりする“だけ”のピン芸ならそこらじゅうに溢れかえっている。ピン芸でじゅうぶん一頭地を抜ける山崎を、“漫才”のカタチにまとめて何倍もにして見せることができるのは柴田の力をおいて無いのです。

事務所的なもつれなら、事務所をかわればいい。法的にうまいことまるめる方法はいくらもあるはず。体調の問題なら、時間がかかっても治して、全快して、とにかく“アンタッチャブルの漫才”をまた見せてほしい。この騒動、どんな転帰、種明かしになっても、それだけを切に願います。

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…カエルかな?

2010-01-24 14:30:12 | お笑い

先週、21日(木)に、生まれて初めて『はなまるマーケット』(830~)をアタマからリアル在宅視聴しました。長寿番組なのに。この時間在宅TVオン自体は珍しくないのですが、たいていテレビ朝日系か、最近はNHKになっていることが多い自宅TV。偶然にも「今日のゲストは、M1優勝のパンクブーブーです」と耳に飛び込み、チャンネル保留に。

出アタマの絵描き唄ネタは初見、締めの命乞いネタは二度目でしたが、まあ、M1決戦時に比べれば多少余裕が出てきたかな。佐藤、黒瀬ともにお笑いを目指して組んだ最初のコンビが“パンク”=分解、あぶれた同士で組んだことから命名した現コンビ。ともに子供の頃からお笑い大好きだったそうですが、佐藤の憧れがイッセー尾形さんと聞いて、なんかいろんなことが氷解した気がしました。佐藤の独特のボケの原点は“ひとり芝居”だったのね。

M1での2ネタでも見せた「ふぁんほぁんふぁん……こういうのを時間の無駄って言うんだよ」とか「ボクに“バカ!”って言ってみて下さい…(黒瀬「バカ!」)…あッこのぉバカとかッくっそーくぅうぅ」の下りなどは、確かにイッセーさんの遺伝子を感じます。

ただ、近年のM1チャンプ、どうも戴冠してしまうとMC系の仕事が多くなって、せっかく評価されたネタ能力の披露の機会が減りがちなのが残念です。パンクブーブーの場合、ルックスに強烈な特徴はないし、毒も少ないし、ネタ抜きフリートークやヒナ壇で目立つタイプではないので、「M1天狗」と嫌われない程度に、仕事を選んで頑張ってほしい。

その前にまず、電気ガス水道の復旧かな。

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