イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

センテンス スプリングの5月 ~人生は紙頼み~

2023-05-31 19:02:25 | 四季折々

 前の記事で「一冊の本との出会いが人生をウンタラ」言ってたら、ちょうど一日か二日後の新聞広告で『私の人生を決めた本』という見出しを見つけました。

 なんじゃ、まさかのこの弱小ブログからのパクリ?インスパイア?とよく見たら月刊文藝春秋5月号の表紙の、特集記事のキャッチでした。有名知名人二十何人がてんでに“自分にとっての特別な一冊”を紹介するという内容らしい。

 もちろん中までは見ませんでしたが、“『曾根崎心中』が刺さる 近藤サト”って組み合わせはちょっとそそられた。故・十代目坂東三津五郎さんのセカンド奥さん。略奪婚と噂されましたが。曾根崎心中。この世の名残夜も名残。アダシガハラの道の霜。そりゃ刺さるわなぁ。・・・

 ・・・月刊文藝春秋は文春砲でおなじみ、いまや日本を代表するゴシップ誌となった週刊文春と同じ出版社が発行する、たぶん日本でいちばん読者の“オヤジ率”が高いであろう総合誌ですが、それかあらぬか、“一冊の(紙の)本”で人生がどうにかなる、なった、と思う向き、思いたい向きは、まだまだ根強いのだなぁ。デジタルまっしぐらの時代に中高年から老年に突入しようとしている月河としては、心強いような、或いは、徐々に水位を増す河の中州に居る落ち着かなさのような、こういう特集タイトルを見ると複雑な心境です。

 今月も終盤になって俄かにサンリオキャラクター大賞に投票意欲がわき特設サイトを開けたら、なんと先週金曜(26日)、それも午後5時というコドモの時間に締め切っていたという。順位発表が6月11日なので、今月いっぱい受付OKだろうと安心しきっていたのでした。最近、ショップに行ってないから情報弱者だなぁ。ぐでたまはぴだんぶいの推しメンの諸君、今年は貢献できなくてごめん。ここで頑張って順位を上げておけば、来年のグッズリリースがより潤沢になるはずだったのに。全国の同担の皆さんに期待ですな。

 ・・・なんて、だはは!“同担”なんて言っちゃった。

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わかった!というタイトルの雑誌 ~故きを温ねて~

2023-04-09 23:54:46 | アート・文化

(前のエントリから続く)

 一冊の本との出会いが人生を変えるかもしれない・・なんて、昭和のブックフェアのコピーみたいですが、まさかそのたぐいの出会いが、書店でも古書店でもない所に転がっていたとは。人生まるごとは変えないかもしれないけど、“人生最後の趣味がここにあった”とは思いましたね。

 人生最後=“死ぬまで続けるだろう”という意味です。決して、“ほかの趣味はなにもやらない”という意味ではありません。はぴだんぶいは推し続けます。サンリオキャラクター大賞 2023にも投票します。今年は11日から。5月26日まで。推しグッズも買うぞ、そこそこ。それはそれ、これはこれ。

 結局、各種学校の図書室で見つけたこの『ユリイカ』臨時増刊『総特集*タロットの世界』、自前で一冊買いました。2021年11月刊の、12月臨時増刊だったので、年明け早々品切れになるでもなくすんなり買えちゃいましたが、税込2,420円は久々たまげた。

 単行本でなく、ムックでこれって。しばらくまともに本屋さんを物色してなかった間に、紙の本も高くなったもんです。

 通常号の『ユリイカ』、いくらだったかなぁと思って自前の書棚を探すと、あったあった。とっておくもんだなぁ。1979年6月号『特集*マニエリスム』定価780円。当然税込でも税抜きでもナシ。消費税というものが存在しない世界。

 もう一冊、11年飛びます。1990年(平成2年)11月号『特集*スティーヴン・キング』定価980円(本体951円)。こちらは“本体”という謎の単語が定着した時期ですな。

 おっ、臨時増刊も一冊保存してた。1988年6月臨時増刊『総特集 澁澤龍彦』定価1,200円。ギリ昭和のうちか。税ナシ。判型は通常号と同じ。

 比べてみると、約三十~四十年後の令和のいま、臨時増刊の二千円台前半ならそんなに高くなったわけでもないのかな。こちらはA4判になってるし、昔同様、図版と図版の間はきっちり小さな活字が二段組で詰まった、懐かし変わらずの『ユリイカ』だし。

 綴じ込みの萩尾望都さん画のタロットカードは切り取らないことにしました。点線通りに切り取れば、タテ7.8㌢×ヨコ6.2㌢のミニサイズカードになりますが、紙質がいかにも薄手の厚紙って感じで丈夫そうでないし、ペーパーナイフやカッターでこういうの切ると小口がどうしてもボソボソするんですよね。もとよりタロットで占いやるのは二の次でなので、何も切って傷みやすくすることはない。

 よくよく解説を見たら、描きおろしではなく1976年(昭和51年)の雑誌『女学生の友』8月号特別付録の再録だそうです。そうかー。道理で絵柄が、月河の見知っている萩尾さんの線だもんね。漫画家さんだって、三十年、四十年も年を経れば絵が変わるもの。

 76年頃の萩尾さんの作品と言えば、長大作『ポーの一族』の完結編とか、『11人いる!』などで、このカードの絵柄もその頃の感じです。萩尾さん描く人物、他の漫画家さんに比べてちょっと顔のタテ(眉からアゴ先、もしくは額の生え際からアゴ先までの距離)が短め、横顔のアゴがしゃくれめなのが魅力でした。いまも現役で描いておられるのでしょうか。猫も杓子もスマホスマホの時代、アプリでスクロールして読む萩尾マンガって想像しにくいけど。

 あーー、ユリイカ、青土社、萩尾望都マンガ。『女学生の友』はさすがに70年代初期で足抜けしたけど、こうして、いままでやってなかったことをひとつ、始めるにしても、結局月河、気がつけば70年代80年代の残照、デジャヴから逃れられないのだなぁ。

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ここにも沼が ~タロットカードが呼んでいた~

2023-03-31 19:22:19 | アート・文化

 かれこれもう、まる一年三か月近く経つのだから早いものだと思う。昨年の初め、片づけを手伝っていた各種学校の図書コーナーの中に、ひときわ判型が大きく異彩を放っていたムック本があり、パラパラめくってみると厚紙の綴じ込みが。開いてみるとおお!高校時代にはまっていた、懐かしい萩尾望都さんの漫画の絵柄です。

 よく見ると、コマ割りが点線になっている??と思ったらマンガではなく、点線で切り取って使うタロットカードでした。全22枚、1:魔術師The Magician、2:女教皇The High Priestess・・・ときて、21:世界The Worldでいったん完結、0:愚者The Foolに戻る“大(メジャー)アルカナ”の22コマ、いや22絵柄。

 その時点では、“タロットカード=占いに使うらしい絵カード”とだけしか、知識がほぼありませんでした。

 15:悪魔The Devilの鎖につながれたプチ悪魔ちゃんがかわいい!てか悪魔本人(本人って)もイケメンだ!

 ・・図書室に放置されてたわりには汚れてなくて、誰ぞが切り取ろうとした痕跡もなく、シワや折り目もなくパリッとしてます。コレ、本を処分するときにここだけカットして頂戴するわけにいかないかな?ってかこの本そもそもナニよ?と、ブックカバーをはずして改めて見ると、『ユリイカ 詩と批評 12月臨時増刊号 ~総特集 タロットの世界~』。これまた懐かしや、70年代末から80年代前半、生協でよく立ち読みした『ユリイカ』!青土社!このご時世に、休刊してなかっただけでもやれ嬉しやの驚きです。

 “鏡リュウジ 責任編集”だって。ネットの占いサイト、占いがらみサイトで、作りつけの様にお名前を拝見する鏡リュウジ氏。それにしても字の小さいこと、でも図版も多いこと。

 よくよく図版群に注目すると、学生時代さんざん見せられたヨーロッパ中世の“なんちゃら公爵の時祷書・限定私家版”みたいな、宗教画のような、身内の肖像画のような、ノーブルな中にもちょっとアットホームで土臭い独特の絵柄なんですね。

 なるほど、こういうのが“タロット”のプロトタイプで、萩尾望都さん作画のこのカラー綴じ込みは、プロトタイプを萩尾さん流に料理してビジュアル化したものなのね、とつながってきました。

 これが月河と、タロットカードとの出会い。昨年の、当地は寒冷地のため学校の冬休みが長いですから、正月の松が明けた翌日か翌週ぐらい、“あと数日で生徒さんたちが登校してくる”タイミングだったと思います。

(この話続く)

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亀山くん、急ぎましょう ~相棒は愛より出でて~

2023-02-28 22:03:21 | 夜ドラマ

 『相棒』Season 21から亀山薫くん(寺脇康文さん)が復帰した件は、もっと早く、何本もここで書こうと思っていました。

 しかしながら・・前任の、放送開始から通算四人め相棒=冠城亘くんが法務省に戻ってSeason 20が2022年3月に終了、次の相棒未定のまま約3カ月が経過して、6月に“亀山薫が帰ってくる!”の報が流れたとき、最初に思ったのは、「あぁ、終わりの始まりだ」ということでした。

 「いよいよグランドフィナーレへの布石来たか」

 ・・“嬉しい驚き”も、もちろん皆無だったわけではないのですけれど。

 まったく新規の、通算五人め相棒役が発表されなくてよかった、という安堵も20%ぐらいあったかな。ネットで取り沙汰される次代相棒候補、大泉洋さん、妻夫木聡さん辺りから櫻井翔さんまで、イヤそりゃ話題性はあるけどどんだけ荒れるよ?と想像しただけで心拍数が乱れるような名前がチラチラ交錯してましたから。

 そしてまた、帰ってきた亀山くんが、南アジアのサルウィン(リアル地図で言えばインドシナ半島のミャンマー辺りに設定立地)帰りらしく日焼けにターボかかってた以外、変わらないにもほどがある。

 体型や髪型だけじゃなく、キャラも空気感も十四年前の2008年暮れ、Season 7 中盤の、退場時のまま。十四年経ってこんなに変わらないんだったら、逆に、なんで十四年前に退場させたかなぁ?と不思議なくらい。

 たぶん、スタッフの皆さんもいろいろ考えたんだろうと思います。この十四年、『相棒』ワールドは、右京さん(水谷豊さん)はいつまでも若々しく、変わらず変人で、取り巻くレギュラーの皆さんも極力“退場しない人は変わらない”を旨としてメンテナンス管理されてきました。

 ここへ亀山くんだけが独走で“十四歳、年とって帰ってきた”となったら、“逆・浦島太郎”状態でしょう。退場時が、推定“もうすぐ不惑”だったとしたら、十四年が経過したいまは堂々のover還暦ですよ。

 見回せば“お隣さん”の組織犯罪対策課も、十四年経っても課長が角田課長(山西惇さん)。同じパンダカップでコーヒー飲みに来て、ベストの色柄は雰囲気同路線のままバリエーションが増えてる。

 上の刑事部長も十四年前のまま内村莞爾部長(片桐竜次さん)、付き添う中園参事官(小野了さん)も参事官のまま。こんな、人事無風の警視庁あり得ませんよ。

 “あり得ませんよ”が堂々罷り通っているということは、逆に、“フィクションとしての純度”は高まった、と言うべきなのかもしれない。

 画面に映らないところで、亀ちゃん「課長、そう言えば、いつもこっち覗いてた大木さんと小松さん、見えませんけど転勤したんすか?」角田課長「あー、あいつらなぁ、実はね・・・」となんらかの“裏設定ストーリー”を語る時間もあったのかな。映さなくていいです。

 “縛りの中で考えて設計された虚構”に、ところどころ急ごしらえや継ぎ接ぎを見つけても見ない振りで乗ってやる、騙されてあげる。

 おもしろうてやがてさびしき“作り話”。

 良き面白寂しさを堪能する時間、いま少しは許されそうです。

 

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良い年がきますよ卯に ~大晦日 俄かに十羽一絡げ~

2022-12-31 21:49:56 | 四季折々

本当に2022年もあと数時間になってしまいました。こんなことってあるんだなぁ。“あれよあれよ”と言う間です。

先月から、今年挑戦した通信教育と修了試験の顛末など、2022年が続いているうちに書こうと思っていたら、もうあとがなくなってしまった。

それもこれも、先週の大雪で試験問題自体の到着が遅れたのが最大原因なんです。

あのときの大雪って、北陸とか中部地方だったと思うんですが。通信教育の本部は埼玉と聞いていたのに。どういうルートで運搬してるんだ。

でも、おかげで、地方によって条件に差が出ないようにということで、回答期日を若干延ばしてもらえました。

結果と成果と感想は2023年に持ち越しです。

振り返る事も材料も今年は激少だなあ。テレビ番組も『鎌倉殿の13人』と、『探偵が早すぎる ~春のトリック返し祭り』しか完走しなかったし。

・・・あ、土壇場になって、見逃し配信での追っかけになったけど山本舞香さんと瀧本美織さんW主演の『Sister』はなかなかおもしろかった。溝端淳平さんがいい感じに情けなくて。

懐かしい2004年の東海テレビ制作昼帯『牡丹と薔薇』を思い出すところもありました。櫻井淳子さん扮するお母さんにもっと奥深い秘密があるんじゃないかと思って観てたんですけどね。瀧本美織さんは往年の昼ドラワールドにぴったりの女優さんになったと思うのに、枠自体がなくなってて残念。

今年もいろんな事件があり、外国では戦争があり、冬季オリパラやサッカーW杯もありましたが、勉強しようと自分の中でひとつ決めて手放さない事があると、外っかわで起きる事件等はどれだけ世間が騒ごうと、大した出来事に思えないものだという、これも勉強でした。勉強というより学習かな。

ともあれ、ありがとう2022年。お疲れさま寅年。2023年も何かしら勉強しよう。

ところで、ウサギ年の“卯”の字が“卵”に似ているのは、何故なんだろう。

ウサギは「一匹、二匹・・」じゃなく「一、二・・」と数えるから?関係ないですかね。

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