第88回アカデミー賞、ノミネーション予想。其の2

今年も残り2か月を切った。11月に入り、引き続き北米では注目作が公開され、アカデミー賞のトップコンテンダーが徐々に集まってきた。予想の2回目。
★は当確予想。

【作品賞】
★「Carol」
★「Brooklyn」
★「レヴェナント：蘇えりし者」
★「Spotlight」
★「ブリッジ・オブ・スパイ」
　「Room」
　「インサイド・ヘッド」
　「オデッセイ」
　「スティーブ・ジョブズ」
　「マッドマックス 怒りのデス・ロード」
　
先週より公開された「Brooklyn」と「Spotlight」を当確予想にアップ。ほか、「Room」と「オデッセイ」を予想に追加した。リドリー・スコットの「オデッセイ」は、レビュースコアからいうと文句なしにノミネートされてもおかしくないタイトルであるが、ＳＦというジャンルで、「ゼログラ」の再現となるかは微妙かも。宇宙のサバイバル劇というプロットが「ゼログラ」と似すぎている。「マッドマックス」は何とか踏みとどまってほしい。

【監督賞】
★トッド・ヘインズ(Carol)
★アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ(レヴェナント：蘇えりし者)
　ジョン・クローリー（Brooklyn）
　トーマス・マッカーシー(Spotlight)
　ダニー・ボイル(スティーブ・ジョブズ)

当確予想はトッド・ヘインズとイニャリトゥで変わらず。作品賞同様、「Brooklyn」と「Spotlight」の監督である、ジョン・クローリーとトーマス・マッカーシーを予想に追加。両者は当確予想としても良いかもしれないが、今後の前哨戦次第で変動するかも。また、他に強いコンテンダーが出ない場合は、「ブリッジ・オブ・スパイ」のスピルバーグが入る可能性もあり。

【主演男優賞】
★レオナルド・ディカプリオ（レヴェナント：蘇えりし者）
★マイケル・ファスベンダー（スティーブ・ジョブズ）
★マイケル・ケイン（Youth）
　エディ・レッドメイン(The Danish Girl)
　マット・デイモン（オデッセイ）

上位4人はまったく変動なし。ドン・チードル監督、主演でマイルス・デイヴィスを描いた「Miles Ahead」が来年公開にずれたため、その代わりに「オデッセイ」のマット・デイモンを追加。ただし、これは「オデッセイ」が作品賞にノミネートされた場合の話。期待していたウォルターこと、ブライアン・クランストンは主演の「Trumbo」は先週より公開されたものの批評が振るわず、完全に撤退。

【主演女優賞】
★シアーシャ・ローナン（Brooklyn）
★ブリー・ラーソン（Room）
★ケイト・ブランシェット（Carol）
　リリー・トムリン(Grandma)
　エミリー・ブラント（ボーダーライン）

当確予想に「Brooklyn」のシアーシャ・ローナンを追加。それどころか、一気にまくってトップコンテンダーに上がった。本戦も、ラーソン、ブランシェットを含めた3つ巴のデッドヒートになりそうな予感。

【助演男優賞】
★ベニチオ・デル・トロ（ボーダーライン）
★ハーヴェイ・カイテル（Youth）
　マイケル・キートン(Spotlight)
　トム・ハーディ（レヴェナント：蘇えりし者）
　セス・ローゲン（Steve Jobs）

「Spotlight」のマイケル・キートンを追加。「バードマン」で一発屋で終わるかと思いきや、見事にそのキャリアを持続した、凄い！「Spotlight」については、名優「マーク・ラファロ」もノミネートされる可能性も高い。

【助演女優賞】
★ルーニー・マーラ（Carol）
★ケイト・ウィンスレット（Steve Jobs）
★ジュリー・ウォルターズ（Brooklyn）
　アリシア・ヴィキャンデル（The Danish Girl）
　シャーリズ・セロン（マッドマックス 怒りのデス・ロード）

「Brooklyn」のジュリー・ウォルターズを当確予想に追加。また、「The Danish Girl」で主人公の妻役を演じたアリシア・ヴィキャンデルを予想に追加。「マッドマックス」のシャーリズ・セロンは主演枠になるという噂があり、そうなった場合はノミネートの可能性はなくなってしまう。。。助演の位置であってほしい。

11月に入り、ますますドラマ系のタイトルが次々と絶賛レビューを獲得している。そんななか「マッドマックス」は日に日にその勢いをなくしている印象。公開時期も早かったしな。あと、タランティーノの「The Hateful Eight」を一旦すべて外したが、年末の公開後の反応によっては、「オデッセイ」を蹴散らしてしまうかもしれない。個人的には、ＳＦ劇の「オデッセイ」に頑張ってほしいのだけれど。

今月は「Carol」「The Danish Girl」が公開予定。ハリウッド映画祭で主演男優賞を受賞したウィル・スミスの「Concussion」も気になるところだ。