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ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生 【感想】

2018-11-28 08:00:00 | 映画


魔法の世界を大スクリーンで堪能。前作に続き、迫力の魔法合戦が楽しい。主人公と他メンバーとの再会にテンションが上がる。全体的に続編を見越した作りであり、散漫なキャラクター描写や、ハリポタにはない本作の独自色が減ったのは残念。ハリポタに寄せた伏線も個人的には受け入れられず。ややこしい話をややこしく描いた終盤で、まさかの睡魔が襲ってきた。もっと映画用に脚色すべきだったのではないかな。。。

ハリポタシリーズの終了から、新たなリブートシリーズとして鮮やかなスタートを切った前作。主人公ニュートと個性豊かな魔法動物たちとの絆、コンビネーション、交わることがご法度とされる人間たちとの友情など、ハリポタにはなかった魅力がことごとくツボに入り、単品のスピンオフ映画としても綺麗にまとまっていた。その続編となる本作は、前作のラストで捕まった黒い魔法使いこと「グリンデルバルド」が起爆剤となって物語を再始動させる。

冒頭から引き込まれる。厳重に囲われた独房から、グリンデルバルドが移送される。魔法の力により宙を浮いた姿で運ばれ、真っ黒な馬車に乗せられ、夜の街を猛スピードで滑空する。空飛ぶほうきに乗った護衛部隊も抜かりなし。胸騒ぎのするドシャ降りの雨のなか、事件が起こってしまう。のっけから当たり前のように大量の魔法が使われる。アクションが想像を軽く超える気持ちよさ。これがファンタビの世界だとワクワクさせる。

ほどなくしてニュートが登場。相変わらず魔法動物たちと仲良しで、その破天荒な飼育風景が楽しい。彼のもとに前作のメンバーが集う。そして、若き日のダンブルドアも登場する。新たな物語の始動に向け、準備が整っていく。ところが、目指す先は前作のキーマンとなった「クリーデンス」。強大な力をもったクリーデンスのもとに一同が集合するという流れだ。再び、前作をなぞるのか、と気にかかる。重要なポイントと位置づけられる、クリーデンスのルーツの解明が本作の厄介な点だ。

道中、新たに加わる2人の闇払いが、クリーデンスの出生に深く関わっているとのこと。クライマックスの舞台で、彼の出自の真実を巡って互いに語り合う。再現ドラマを交えて描かれるものの、普通にわかりにくい。吹き替え版で見たものの、冗長で次第に眠くなってくる。はっきりとは覚えていないが、結局のところ「無関係」だったっぽい。鑑賞後、個人の方が書かれた考察ブログを見ても認識に大きなズレはなかった。では、何の意味があったのだろう。。。

原作者のJ・K・ローリングがこのシリーズから脚本家デビューしている。原作者本人が映画の脚本を書くことのメリットとデメリットがありそうだ。前作ではメリットが作用し、本作ではデメリットが作用したと感じる。原作ありきの映画だったとしても、映像として表現する適性を見極め、必要に応じて脚色することも重要だ。

本作においては人物描写も的確ではない。次回への転換点となる、光側と闇側でキャラクターが仕分けられる経緯があまり理解できない。映像の迫力に押されて、強引に言いくるめられたようだ。前作で大好きだった、ニュートと動物たちとの連携プレーもバリエーションが少なくて残念。いろんな魔法動物が二フラーはイイ仕事をしてくれた。

一緒に見ていた子どもがエンドロール後「あれはニワトコの杖だった」と自慢してきた。ハリポタシリーズを一巡くらいしか見ていない自分は最初何のことかわからなかった。あとで知ったことだが、ハリポタに続く伏線がいっぱい隠されていた模様。それほどハリポタに思い入れのない自分は、思わせぶりな伏線で思考がつまづくくらいなら、ないほうがいい。前作の作風で突っ走ってほしかった。

結末は続編を予告する。やや熱が冷めてしまった本作だが、対戦構図が明確になったのは確かで、どうせ次回作も楽しみにしてしまうのだろう。脚本は改善してほしいな。

【65点】

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