から揚げが好きだ。

映画とサウナ。

ハード・コア 【感想】

2018-11-30 23:00:00 | 映画


山田孝之×山下敦弘ということで劇場鑑賞。想定以上にダウンテンポで盛り下がる。
世間からはみ出した2人の男が、廃屋で謎のロボットを拾い、日常に変化が起きるという話。
「日本を変えるぞ!」と街中でよく見る街宣右翼の人々。主人公らはそうした活動家の元で働いている。同じ思想を持って参加しているわけではなく、働き口のない自分たちを拾ってくれた恩義で行動を共にしている。宣伝活動とは別に、活動資金をあてこみ埋蔵金を探す掘削作業をしている。埋蔵金の当ては全くないが、日銭を与えられるため、老人の妄想に付き合っている。社会の最下層のさらに裏側で這うようなキャラクターたちで、さながら「ウシジマくん」の世界だ。デリヘルを呼ぶも、お支払いはカップめんの袋に入れた大量の小銭。。。こうしたキャラクターの描き込みは山下監督ならでは。汚い部屋で悪臭が立ちこめるよう。
ある日、ガラクタで作られたようなロボットに遭遇。言葉は話さないものの、自立歩行し、彼らと行動を共にする。主人公の弟は普通の社会人で、ロボットの不思議な能力に気付く。埋蔵金のまさかの展開にテンションが上がるも、人生の逆転劇にはならない。救いがなく破滅的。原作漫画は未読なのだが、おそらくこのあたりの作品性が魅力といえるのだろう。
クセが強いキャラたち、隙間に入り込むエロス、負け組たちの行き場のない熱量。しかし、シンプルに話がつまらない。主人公らが追い込まれる先にドラマが感じられず、ロボットが果たす役割も宙に浮いたまま消化不良。とってつけたようなラストも安いコントのようだ。
【60点】
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