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マン・アップ! 60億分の1のサイテーな恋のはじまり 【感想】

2016-09-14 07:00:00 | 映画


新作DVDレンタルにて。

英国産のカジュアルでポジティブなラブコメディ。観終って笑顔になれる良作。

勘違いによって出逢った男女のデートの1日を追いかける物語。男に縁がなくなった34歳の女子と、妻に逃げられ未練を引きづる40過ぎの男。出会うはずのなかった2人だったが、「なんかいい感じの人♪」と一瞬で感じた女子のほうが、偶然の縁をつなぎ止める。「好きなものが一緒」という共通項を見つけた途端、両者の距離が一気に縮まる感覚はとても共感率が高い。ハイテンポな会話劇を通して、ささやかな「嘘」の関係がギリギリのところで留まる空気が愉快だ。といっても、主人公の女子のおかけで待ちぼうけを喰らうことになる「本人」のことを思うとかなり気の毒だが。

デートを続け、両者が完全に意気投合したところで、女子のついた嘘が思わぬ形でバレる。そのきっかけとなる昔の同級生と再会する場面は大きなコメディパートとなるが、同時に主人公の輝かしい過去が明らかになり、現在のステータスとの差に哀愁を感じさせる。女子がついた嘘のお返しとばかりに、今度は男の思惑が明らかになる。嘘をさらけ出し本音をぶちまけ合う2人が、ロンドンの街中を駆け回り、衝突しながらもさらに近接していく。若い頃を過ぎた2人にとってお下劣な下ネタもトークのスパイスだ(「フ○ラの逆説」に爆笑)。物語の結果は予想通りだが、それまでの道のりに一捻りあるのが面白い。

原題だけでは説明不足というわけで、丁寧な邦題が示すとおり「60億分の1」の出会いは案外そこらへんに転がっているのかも。そして、それを掴みとるのも自分次第ということ。2枚目と3枚目の間の男を演じたサイモン・ペッグが軽快な好演をみせる。彼によるクライマックスの猛烈ダッシュが、本作の前向きなスタイルと相まり感情を大いに高揚させた。

【65点】
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