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ウォーム・ボディーズ 【感想】

2013-10-03 07:45:31 | 映画


一昨日は映画の日だった。
待ちに待った「ウォーム・ボディーズ」を観る。

チャーミングでロマンティック。萌える!!
主演のニコラス・ホルトが最高。

本作はゾンビだらけになってしまった世界で、
心優しきゾンビ男子が、人間女子に恋するラブコメディだ。

現在、海外ドラマ、ウォーキングデッドのシーズン3を観ている。
これまでのゾンビ映画同様、ゾンビは人間の脅威として描かれている。

本作は、冒頭から最後までゾンビ主観で描かれている。ありそうでなかった設定。
人間だった頃の記憶はなくなっているものの、人間と同じ思考能力が残っている。
ただし、体はしっかりゾンビなので人間の言葉は話せないし、
ゾンビっぽい動きしかできない。お腹が空けば人間の肉体を欲する。

物語の冒頭で、この一連の設定を主人公のゾンビ青年「R」の思考を通して説明するのだが、
その脳内にあるセリフと、画のシュールさが実に秀逸で笑いを堪えられない。

本作はコメディであり、ラブストーリーであり、青春ドラマだ。

捕食する側のゾンビと捕食される側の人間との、許されざる愛。。。。
姿カタチは違えど、その風景はまるで「ロミオとジュリエット」のようだ。
実際に2人の名前である「R」と「ジュリー」はその古典劇から由来している模様。

ゾンビ男子「R」は草食系男子を彷彿とさせる。
誰かと繋がりたいと強く願いながらも、ゾンビだけに一歩を踏み出すことができない。
ジュリーに出会い、初めての感情の芽生えに「進化」を遂げていく過程は、
草食系男子の成長物語のようにも映って面白い。ゾンビ映画なのに青春してるわーと。

恋人をゾンビに喰われたジュリーの行動がやや短絡的だったり「そんなにウマくいくかよ」と、
脚本と演出の甘さも大いに目立つが、それをも許容して見せてしまう力がある。
これは主演ゾンビの「R」演じたニコラス・ホルトの好演によるところが大きい。

ゾンビという無表情の中に、瞳の表情で想いを感じ取らせる巧さあり。
青く美しい瞳の奥に叶わぬ愛への切なさが宿り、観ていて堪らない。
ティーンエイジャーにも見えるあどけない表情の中に、垣間見える色気。
気持ち悪いはずのゾンビメイクが、ビジュアル系バンドみたいで艶っぽい。(笑
その色温度は違えど、「シングルマン」で彼を見たときと同じ煌めきを感じ、
すっかり魅了された。長身で、どの距離、どの角度から見ても綺麗なのだ。
彼のプライベートでの、ジェニファー・ローレンスとの復縁は非常に嬉しいニュースだ。

「愛は世界を救う」という使い古されたメッセージも、
本作を通して見ると、また新鮮に映る。

ゾンビ映画としてカテゴライズするには抵抗があるが、
面白かったのでこれはこれで良し。

本作をレイトショーで見たが、観客席を眺めて驚いたのは意外な女子の多さ。
「R」が危機を迎える場面に、思わず女子からため息が出たりしていて、
そのリアクションにも萌えてしまった。

【75点】
コメント
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