そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

オシム狂想曲に想う

2006-07-03 23:43:34 | Sports
すっかりサッカーブログと化しているが、まあワールドカップが終わるまでは仕方がない、としよう。

ここのところのオシム騒動をみていて想うこと。

ジーコの監督としての能力が低かったことは否定できない。
彼のもつ勝負師としての”運”にだけは期待していたのだけれど、世界の強豪が集まる桧舞台ではまったく通用しなかった。
ジーコでなければ、確かに日本ももう少し良い勝負ができたのかもしれない。

それではいったい「能力の高い監督」とはどんな監督なのだろう?
いわゆる「勝てる監督」ならよいのだろうか?
例えば、前大会では韓国を、今大会ではオーストラリアを躍進させたヒディンク監督。
彼はまさに「勝てる監督」だ。
けど、彼のような監督を冠にして良い結果を残したとしても、それは「監督の力」であって、本当のチーム力と言えるのだろうか、という疑問がわいてくる。
日本では相変わらず、現アーセナルのベンゲル監督熱望論が根強い。
それはひとえに名古屋グランパスの監督時代の功績を高く評してのものだろうが、ベンゲル時代には魅力的なサッカーで著しい成績を挙げたグランパスの、パッとしない「その後」を考えたときに同じような疑問が頭をもたげる。
本当に「能力の高い監督」とは、就任中だけでなく、自らが去った後までも「強者の遺伝子」を遺すことができるような、そんな監督なのではないだろうか。
現時点ではなんとも言えないが、ジーコがそんな遺伝子を遺してくれたとしたら、後々評価も変わってくるのかもしれない。
弱小チームだったジェフを常に上位争いするチームに変えたオシムは間違いなく「勝てる監督」。
しかも、それだけでなく、彼なら本当に強いチームとなるような「遺伝子」を遺してくれそうな予感もする。
期待したい。

それはそれとして、
今回のオシム擁立劇には違和感を感じる点も多い。
ジェフの社長が、「こんな形を許したら悪しき前例になる」と語っていたが、まさにその通りだと思う。
まだクラブとの契約が残っている監督を、協会が力業で横から掻っ攫うなんて、許されるのだろうか。
マスコミも世論もすっかりオシム大歓迎ムードで、ジェフが抵抗したら皆を敵に回しそうな雰囲気が作り上げられてしまった。
良いことだとは思わない。
結局、代表にしか興味はなく、Jリーグの1クラブがどうなろうがどうでもいい、というのが世の中のほとんどの人の感覚なのだ。
このあたりに、日本サッカーの文化と歴史の浅さを感じる。
しかも、「Jリーグ百年構想」なんてカッコイイことを言ってた本人が自ら、Jリーグを蔑ろにするようなことをやってるんだからタチが悪い。
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新たな自分探しの旅

2006-07-03 23:07:46 | Sports
中田英が現役引退 HPで「卒業」宣言 (共同通信) - goo ニュース

突然飛び込んできた中田引退の報道。
代表引退はあっても現役引退までは・・・とも思ったが、不思議と意外な感じはしない。
伝え聞き垣間見てきた彼の性格からすると、こういう辞め方以外考えられなかったのかも。

これから先、彼が出発しようとしている「新たな自分探しの旅」とはどのようなものなのか、とても楽しみだ。

※そういえば、彼が非常勤執行役員を務めている東鳩が山崎パンに買収されるなんてニュースも流れてたね。
コメント (2)
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