日本人はフランス語を誤解している!・・・と思うけどなあ・・・
フランス語系人のBO-YA-KI
世界文学(1)
池澤夏樹個人編集の世界文学全集が出ますね。第一集、第二集ともに12巻で、全24巻です。
これは画期的ですね。楽しみにしてます。創業120周年記念ということでこんな企画を出した河出書房新社さんにも拍手を送りたいです。
池澤氏は発刊パンフレット冒頭でこんなこと言ってます。
「人が一人では生きていけないように、文学は一冊では成立しない。
一冊の本の背後にはたくさんの本がある。本を読むというのは、実はそれまでに読んだ本を思い出す行為だ。新鮮でいて懐かしい。
そのために、『文学全集』と呼ばれる教養のシステムがかつてあった。それをもう一度作ろうとぼくは考えた。」
つまりは「教養」の再構築宣言なんですね。
これで出してくるのがいわゆる昔ながらの「不朽の名作」だったらアルトーさんに叱られるだけですが、「明日につながる世界文学の見本市」をめざして、おもに二十世紀後半の作品をセレクトしてあるのです。
そう、そうこなくっちゃ。(^_^)y 「教養」というものが今日ありうるとしたらこういうのでなければならない、というセレクトだと思います。
池澤氏はここではそうは書いてないですけど、20世紀後半というのは単にわれわれに近しい時代というだけでなくて、それ以前と世界や人間のあり方、したがって文学のあり方が大きく変わった時代だと思うからです。
実はそのことは、作家の出身地(文化)、作品が書かれた言語がよく示していると思うんです(以下勘違い、数え間違いがありましたらご指摘いただければ幸いです)。
第一集。
作家の出身国:フランス=4/アメリカ合州国=2/イタリア=2/
ペルー、チェコ、ウクライナ(ソ連)、中国、ベトナム、イギリス、デンマーク、ナイジェリア、南アフリカ=それぞれ1
作家が作品に使っている言語:英語=6/フランス語=5/イタリア語=2/
スペイン語、ロシア語、中国語、ベトナム語=それぞれ1
(チェコのクンデラはフランス語に、デンマークのディネーセンは英語にいちおう入れるとして)
第二集。
作家の出身国:イギリス、ドイツ、アメリカ合州国=それぞれ3/イタリア、フランス=それぞれ2/
ルーマニア、ユーゴスラビア、チリ、メキシコ、ロシア=それぞれ1
作家が作品に使っている言語:英語=6/ドイツ語=3/イタリア語、スペイン語、フランス語=それぞれ2/
ルーマニア語、セルボ=クロアチア語(という呼称がたぶん正確かなと思います)、ロシア語=それぞれ1
作家数が全部で35で、出身国が18、言語が10あります。チェコ語とデンマーク語をいれたら言語数は12になりますね。 (つづく)
これは画期的ですね。楽しみにしてます。創業120周年記念ということでこんな企画を出した河出書房新社さんにも拍手を送りたいです。
池澤氏は発刊パンフレット冒頭でこんなこと言ってます。
「人が一人では生きていけないように、文学は一冊では成立しない。
一冊の本の背後にはたくさんの本がある。本を読むというのは、実はそれまでに読んだ本を思い出す行為だ。新鮮でいて懐かしい。
そのために、『文学全集』と呼ばれる教養のシステムがかつてあった。それをもう一度作ろうとぼくは考えた。」
つまりは「教養」の再構築宣言なんですね。
これで出してくるのがいわゆる昔ながらの「不朽の名作」だったらアルトーさんに叱られるだけですが、「明日につながる世界文学の見本市」をめざして、おもに二十世紀後半の作品をセレクトしてあるのです。
そう、そうこなくっちゃ。(^_^)y 「教養」というものが今日ありうるとしたらこういうのでなければならない、というセレクトだと思います。
池澤氏はここではそうは書いてないですけど、20世紀後半というのは単にわれわれに近しい時代というだけでなくて、それ以前と世界や人間のあり方、したがって文学のあり方が大きく変わった時代だと思うからです。
実はそのことは、作家の出身地(文化)、作品が書かれた言語がよく示していると思うんです(以下勘違い、数え間違いがありましたらご指摘いただければ幸いです)。
第一集。
作家の出身国:フランス=4/アメリカ合州国=2/イタリア=2/
ペルー、チェコ、ウクライナ(ソ連)、中国、ベトナム、イギリス、デンマーク、ナイジェリア、南アフリカ=それぞれ1
作家が作品に使っている言語:英語=6/フランス語=5/イタリア語=2/
スペイン語、ロシア語、中国語、ベトナム語=それぞれ1
(チェコのクンデラはフランス語に、デンマークのディネーセンは英語にいちおう入れるとして)
第二集。
作家の出身国:イギリス、ドイツ、アメリカ合州国=それぞれ3/イタリア、フランス=それぞれ2/
ルーマニア、ユーゴスラビア、チリ、メキシコ、ロシア=それぞれ1
作家が作品に使っている言語:英語=6/ドイツ語=3/イタリア語、スペイン語、フランス語=それぞれ2/
ルーマニア語、セルボ=クロアチア語(という呼称がたぶん正確かなと思います)、ロシア語=それぞれ1
作家数が全部で35で、出身国が18、言語が10あります。チェコ語とデンマーク語をいれたら言語数は12になりますね。 (つづく)
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