イスラーム勉強会ブログ

主に勉強会で扱った内容をアップしています。

82. 裂ける (アル・インフィタール)【1】

2007年12月06日 | ジュズ・アンマ解説

久しぶりになってしまいました。すみません。
ハッジが目の前までやって来ました。私は今年も行けそうにないですが、ぜひ近いうちに行けるといいなぁと思っています。これを読んでいるハッジに行くご予定の方は、ぜひ私にもドゥアをお願いします!
あ、そうそう。ハッジに行かない人は、断食などスンナの行いがいくつかあるので、自分の復習をかねて、次回まとめてみよう…と思います。インシャーアッラー。



82. 裂ける (アル・インフィタール)

 この章は、清算の日についてや、その日に起こる恐ろしい大地の変動の様子、その直後にある人間の行いに対する良い報いと罰が与えられる様子を解説します。それらは、主の権利に怠慢で、報いの日を否定する者たちに対する叱責の中に見られます。

 アッラーは、この章を審判の日の様子の描写で始めます。
 「天が,微塵に裂ける時,諸星が散らされる時,諸大洋が溢れ出される時,墓場があばかれる時,それぞれの魂は,既にしたことと,後に残したことを知る」

  アッラーは仰っています:「天が,微塵に裂ける時」つまり、裂けちぎれる様子です。今までの地球の規則が終わり、大地そのものに大きな変化が起こることが、この節の意味しているところです。
 「諸星が散らされる時」天から星が落ちる様子です。諸星が天体の法則から離れることを意味します。
 「諸大洋が溢れ出される時」真水と塩水が混ざる様子です。山々や大地に大きな変化があると、このようなことが起こるのかもしれません(アッラーのみがご存知)。
 「墓場があばかれる時」墓場が掘り返され、死人が生き返った状態でそこから出てきます。
 これらすべての変動があるとき、「それぞれの魂は,既にしたことと,後に残したことを知る」つまり、それぞれの魂は行ったアッラーへの服従と、履行出来なかったアッラーの権利と服従について知ることになります。

  そしてクルアーンは、アッラーの権利をきちんと履行しない人たちに、アッラーの彼らに対する恩恵を思い出させながら語りかけます。
 「人間よ,何があなたを恵み深い主から惑わせ(背かせ)たのか」何があなたを現世で主を背かせ、かれに対する義務を怠たらせたのか?そしてあなたは罪に走ったのか?かれこそは、表現できないほどのものをかれの寛大さからあなたにお授けくださった主であられます。
 「かれはあなたを創造し,形を与え,(均整のとれた体に)整え」かれはあなたを無から存在させ、この完璧な姿をお与えになり、体の各部分は生き物としてちょうどよく均衡に配置されています。
 「かれの御心の儘に,形態をあなたに与えられた御方である」その形態は、長すぎずそして短すぎません。アッラーはそのような行き過ぎた形態からあなたを遠ざけられました。

  人間の創造の均衡さは、その体の構造、頭脳の構造に現れていますし、大地の管理者に相応しい人間としての精神の構造にも、創造の均衡さが現れています。他にも人間の身体構造の完璧さとその神秘さを示唆するもの(消化器、循環器、呼吸器など)はたくさんあります。医学生はそれらを長年かけて研究していきます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする