退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「途中経過」について

2011-08-05 01:47:17 | Weblog
晴れ。部屋の片付けで汗をかく。

金井美恵子「猫の一年」を読み始める。

今のところ著者の「意地悪さ」が生み出すものの印象が変わった感じ。
「乾いたユーモア」から「湿ったグチグチ」へ。

なるほど体力があれば鼻水が出るのもかまわず「フンッ」と言えるけれど
相手が「老い」となるとそうもいかなくなるのか。

ついつい気になって先に覗いてしまった「あとがき」には
予想通り「猫の一念」とのつながりが書いてあった。

元々は「虚仮の一念岩をも通す」ということわざ由来の「一念」で
「虚仮」には「愚か者」という意味がある。

著者はどこかで吉行淳之介がその筋の女性に人気があるといったことを書いていた記憶があり
彼にはたしか「鬱の一年」というエッセイ集があったはず。

目の病気については「人工水晶体」という本も出していて
吉行作品の評価についてはともかく「似たような境遇」になった模様。

さて。

著者も言うようにやがて迎える「老い」をどのように「消化」するのかは今後の楽しみ(寿命があれば)。
とりあえずは「先人の経過」を参考にするつもり。

たとえば谷崎潤一郎、山田風太郎、あるいはクリント・イーストウッド。
好ましい「老人たち」を思いつくままに挙げてみたり。

かつて「夜になっても遊び続けろ」というタイトルの本を出したこともある著者は
果たしてどのような「変身」を遂げるのだろう。

まずは本書を読み終わって確認しておくことにする。
コメント
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